概要
2018年12月22日の21時27分頃(日本時間)に、インドネシアのスンダ海峡で発生した大規模津波のことである。地震ではない火山島アナククラカタウの噴火による海底の地滑りなどによって発生した津波と推測される。12月24日現在の死者・行方不明者数は501人で、負傷数は1459人に上る。
警報発令
現地には噴火による津波警報は整備されていなかったため、警報が発令されておらず、避難する時間がなかったことが、被害を拡大させてしまった。
現在も火山活動は続いており、新たな津波の発生の可能性があるとして、湾岸部には近づかないように警戒を呼び掛けている。
クラカタウ島
今回噴火したアナククラカタウ島の位置にはかつて、クラカタウ島という火山島が存在したが、19世紀に噴火で大部分が消失した。1883年8月にあった旧クラカタウ島の噴火は、記録されている中で最も暴力的な噴火の1つ。。
- 最高で高さ41mの巨大な津波が発生。3万人以上の死者が出た
- 噴出された高熱の火山灰でも数千人が死亡した
- 噴火は、爆薬のトリニトロトルエン(TNT)200メガトンが爆発した規模に相当するという。1945年、日本の広島に投下された核爆弾の約1万3000倍にあたる
- 噴火音は数千キロ離れた場所でも聞かれたという
- 爆発後の1年で、世界の平均気温は摂氏1度以上低下した
この噴火でクラカタウ島はほとんど消滅した。その後、1927年の噴火により、アナククラカタウ島が誕生した