概要
地上の地球連合勢力制圧のため投入された陸戦用MS。
地盤、地形の不安定な環境であっても高い走破性、機動性を確保する目的で低重心かつ安定性に優れた四足歩行式を採用しているのが最大の特徴。さらにすべての足に無限軌道(キャタピラ)を装備しており、特に、二足歩行のMSでは足元がおぼつかない砂漠などの環境では他を寄せ付けない機動性を発揮する。
その動きは正に肉食獣さながらの敏捷さであり、リニアガン・タンクを始めとする地球連合軍地上部隊の機甲兵力をことごとく打ち破り、以降の地上戦力の主流となった。
機動性と火力を活かした正面突撃を主戦術としており、装甲は前面に集中している。一方で胴体などコクピット回りの装甲は他のMSより薄く、また四足歩行という形態ゆえに腹部側が死角となりやすい上、転倒すると咄嗟に起き上がることができないという弱点がある。高速移動
劇中では登場当初はその性能で抗戦するゲリラに対し圧倒的優位を誇り、砂漠戦に不慣れなストライクも機動力で翻弄する。しかし、RPGなどの歩兵用手持ち火器で一時ダウンしたり、地雷を食らう、挙句の果てには腹部からの突き上げでひっくり返されてからゼロ距離でアグニを撃たれるなど、自弱点を突かれてそのほとんどが撃破された。
それでも、地上戦力としてはこれまでのザウートなどより機動性などにおいて優秀であることから、続編のC.E.73においても改修を受けて現役である。ただし、デストロイガンダムに踏まれるなど、前よりやられやく感が強くなったのはお約束。
武装は背部に450㎜レールガン2門もしくは13連ミサイルポッドを選択して取り付けできる。更に後期型は頭部に、まるで骨を咥えるように両刀型ビームサーベルを装備している。
上位機種として、主武装をビーム砲にした指揮官用のラゴゥがある。
バクゥとはMS(モビルスーツ)である
旧来のシリーズでは非人型の機体はMA(モビルアーマー)とされる事が多かった。
しかしこの機体はMSとされ、登場当初かなり物議を醸した。
だがかわいいから許す。
なお、デザインを担当した大河原邦男は、この機体を「モビルビースト」と形容したことがある。
備考
SEED本編前半でバクゥは3DCGで描かれていた為、一部から「ガンダム版ゾイド」と言われていたらしい(アニメ版ゾイドの放送局も同じ毎日放送である)。
ちなみに後半以降からは手描きの作画で描かれている。
バリエーション機
- バクゥ戦術偵察型:ディスクレドーム、スコープ、ソナーが装備されたタイプ。 ロウ・ギュールの手によって撃破された本機の頭部にはあるMSのデータが入っていた。
- バルトフェルド用バクゥ:ラゴゥが配備される前に搭乗していたカスタムモデル。 牙型のユニットが装備されている他、カラーリングが虎柄になっている。
立体物
1/144コレクションシリーズ、HG1/144シリーズにラインナップ。 後者は、SEED・DESTINYになってからラインナップされた代物だが劇中同様の武装切り替えとアクションを取ることができる。