愛称はBlack Widow Ⅱ(クロゴケグモ)。
試作各機体の愛称はPAV-1(黒に近い灰色)がスパイダー(Spider)、PAV-2(灰色)がグレイゴースト(Gray Ghost)
それぞれ別のエンジンを搭載しており、PAV-1にはPratt & WhitneyのYF119-PW-100が、PAV-2にはGeneral ElectricのYF120-GE-100が搭載された。
ソビエト連邦(当時)のSu-27等に対抗すべくF-15の後継機として実施された先進戦術戦闘機計画(Advanced Tactical Fighter)、ATF計画においてF-22と競作されるも、F-22が選定されたことにより量産には到らなかった。
計画終了後にアメリカ航空宇宙局に移管されるも1996年に保管終了。
PAV-2は両翼が切断された。
F-22の爆撃機型であるFB-22の計画に伴いYF-23も同様に改造案を提出しており、F-22をベースにするより安価で済む等利点を主張していた。
暫定爆撃プラットフォーム機の開発計画そのものが実質中止になった為、YF-23が復活する可能性は消えてしまった。
B-2爆撃機に似た排気ノズルは推力偏向能力は持たないが、地上からの熱探知を困難にする機能を持つ。
胴体にウェポンベイを持つが、試作品のために位置は仮のものとなっていた。
PAV-1のウェポンベイドアの縁の一部は危険な突起となっており、機体色の関係もあり安全の為に赤いマークが付けられた。
このマークはウェポンベイ閉鎖時には砂時計状の模様となる。
このことからクロゴケグモの名の通り、黒い身体の腹部に赤い模様を持つ事となった。
当時の要求仕様から対地攻撃能力は搭載されなかった。