概要
ゲーム版「デジモンテイマーズ アノードテイマー/カソードテイマー」で登場した究極体デジモン。
様々な機械型デジモンのパーツで構成されたムゲンドラモンと、同じく生物系デジモンの体の一部を合成したキメラモンの二体がジョグレス進化して生まれた合成型デジモン
一時世間を沸かせた「ミレニアム問題」を由来とする名を持ち、登場以降五作品にわたって主人公秋山遼と敵対し続けた。
倒すことのできない最凶のデジモンとされるが、その在り得ないはずの誕生の原因を突き止めることが、ミレニアモンを攻略する手掛かりになるという。
また、漫画版クロスウォーズにも登場している。
強大な力を持ち、しかもテイマーズに登場したオリジナルは狡猾な知恵者ですらあった。
必殺技は「タイムアンリミテッド」。時間を圧縮して異次元空間を作り出し、対象を幽閉する。
活躍
デジモンテイマーズ
アノードテイマー/カソードテイマー
デジモンアドベンチャーからの生き残りであるムゲンドラモンとキメラモンが融合して誕生。デビモン・エテモン・ヴァンデモン・ピエモンを復活させ、さらに選ばれし子供たちとそのパートナーデジモンを幽閉してしまう。しかし、逃げ延びたアグモンが呼び寄せたリョウによって子供たちを次々と解放され、敗北する。
タッグテイマーズ
ディアボロモンを利用して太一とリョウをおびき寄せ、さらにデジタルワールドを分割。リョウと太一(手違いで一乗寺賢)の団結を阻み、さらにムーン=ミレニアモンとなってまで倒そうとするも、それぞれの世界で敗北。しかし死に際に賢に暗黒の種を植え付ける。
暗黒の種を植え付けられた賢は後にデジモンカイザーとなっている。
ディーワンテイマーズ
前作で倒されたはずが復活。再侵略を画策するも、四聖獣とゲンナイに察知され、鍛えられたリョウに再び敗れる。
しかし最期に、自らがリョウと同一の存在であり、彼が生きる限り己もまた存在し続けるのだと語り、リョウを巻き込んで自爆。
ブレイブテイマー
未来世界で復活し、過去に刺客を送り侵略を画策。過去より追いかけてきたリョウと再び相見える。
リョウへの復讐心が力を増幅し、倒すことはできず、そして倒れる度により強力になって復活すると語る。
ミレニアモンの暴虐が止まるとき。それは彼の復讐心が消えた時。
そのことを受け止めたリョウは、モノドラモンとミレニアモンをジョグレスさせ、ミレニアモンは新たなデジモンとして生まれ変わる。
こうして、リョウとミレニアモンの長きに渡る戦いに終止符が打たれたのである。
クロスウォーズ
漫画版第十話で登場。天野ネネの奇策により当初の計画を狂わされたダークナイトモンが、再起のため流浪を図る際にタイキとキリハを抹殺すべく、居城に封印していた大量のデジモンを強制デジクロスさせて生み出した。
ダークナイトモン曰く、「古のデジタルワールドを暴虐のもとに支配したと伝えられる千年魔獣の再来」。
しかし、この個体は強制デジクロスにより多くのデジモンの意識が混濁した状態となっており、碌な自我をもたずただ破壊を振りまくだけの存在だった。
進化を果たしたシャウトモンとメタルグレイモンの二体と互角の戦いを繰り広げるも、このままではラチが明かないと判断したタイキ達によりデジタル空間へ押し出され、行方不明に。
その後、十八話にてまさかの再登場。計画のためにバグラモンによって捕捉・回収されており、多くのデジモンを吸収して肥大化したダークナイトモンを呑み込む形で強制デジクロスされ、予言に記された、滅亡を呼ぶ「赤黒の双頭龍」こと終末の千年魔獣(ズィードミレニアモン)となった。
系譜
ムーン=ミレニアモン
邪神型に分類される、ミレニアモンの内面世界に存在する精神体デジモン。特定の姿を持たず、普段はクリスタルのような姿を取っているが、敵に対する憎悪でその姿は変容するという。
精神体故に実体がなく、あらゆる物理的な干渉を受け付けない。しかも、ムーンミレニアモンを倒すためにはまずミレニアモンを倒さねばならず、そして万が一ミレニアモンを倒すことができても本体から分離し時間と空間を超えて復活する。
必殺技は「デス・クリスタル」。肉体ではなく、相手の精神を切り刻む恐怖の技である。
漫画版クロスウォーズでは名前こそ登場しないが、「シェイドモン」というよく似た能力を持った魔界のデジモンが登場している。
タイキが「シェイドモンの羽化はある意味絶望を糧とした暗黒進化だ」という発言をしているため、シェイドモンが暗黒進化してムーンミレニアモンとなったという見方もある。
ネネを吸収・融合した状態でズィードミレニアモンに力を供給し続けていたが、主君・バグラモンを気遣う己の心と、希望を取り戻したネネの力により「ルミナモン」へと進化を果たした。
ズィード=ミレニアモン
ムーンミレニアモン同様邪神型に分類されるデジモン。時間と空間を超越して飛び交い、あらゆる時間と世界を破壊しようとする邪悪なる王。
本来、デジモンは命尽きるとデジタマとなるのだが、一説によればズィードミレニアモンはミレニアモンが屍から闇の魂を持って蘇生した姿であると言われている。
体に張り巡らされた帯の様なものはズィードミレニアモンの力を抑制する鎖で、一度解き放たれれば計り知れない災厄がデジタルワールドに降り注ぐという。
必殺技「タイムデストロイヤー」は、敵対者を時空間のかなたに葬り去る技。この技を受けて生還したものは、未だ誰一人として存在しない。
漫画版クロスウオーズでは、予言に記された「デジタルワールドと人間界に滅びをもたらす者」として登場。
ダークナイトモンの失落を見たバグラモンが両界の未来に絶望し、せめて安息の内に死をと考え、予言に添わせる形で強引に造りだした。バグラ軍居城「バグラ大魔殿」よりすべてを飲みこまんとし、タイキ達連合軍及びロイヤルナイツと対峙する。
そもそもタイキ達クロスハートの三人は、ズィードミレニアモンによって滅びに瀕した人間界から謎の光によってデジタルワールドに導かれたのであり、彼らが激突することはある意味必然だったと言える。
終末の千年魔獣(ズィードミレニアモン)
漫画版クロスウォーズ登場したズィードミレニアモンのこと。
かつてその質量を持って人間界とデジタルワールドの両方を滅ぼそうとしたと、各地のゾーンで細々と伝えられる災厄の存在であった。
また、ジジモンやロイヤルナイツによれば、まがい物のミレニアモンがズィードミレニアモンになり得たのは、数多くのデジモンを吸収したダークナイトモンと融合し絶大な情報質量を得たためであり、その「己の莫大な情報重量でもってまわり全てを吸収・還元する」というそのあり方はまさに「情報のブラックホール」。
そのことから、爆発して死を迎えた星が自重に耐えきれず崩壊した姿がブラックホールであるように、度重なる融合により過度の情報重量を得た結果「個」としての存在を喪失した姿がズィードミレニアモンであるのかもしれない。
ネネが希望を取り戻し、シェイドモンがルミナモンへと進化したために、内側から強制クロスオープンによって分解。これまで取り込んできたすべてのデジモンが帰還した。その際バグラモンが城に封印していた「人の悪意や絶望で変質したデジモン」達も解き放たれてしまう。
これによりバグラモンが最も危惧し、世界の滅亡を決断するキッカケとなった「全ての生き物が生きながら地獄の業火に焼かれる」という最悪の未来になりかけるが、タイキ達の希望に感化されたデジモン達が進化の力を取り戻す。その、希望が絶望を打ち破る様を見たバグラモンは、自分が起こした戦乱も無駄ではなかったと知り、涙した。