概要
ワーナーブラザーズが配給し、レジェンダリー・エンターテインメントが日本の東宝と連帯して制作する怪獣映画シリーズ。
2014年5月に公開された『GODZILLA』の大ヒットを受けてレジェンダリーは間もなく続編の制作を決定し、さらに同年7月には東宝からゴジラに続いてキングギドラ、モスラ、ラドンの使用権を会得したことも発表。その続編にこの3体を登場させる予定があることを発表した。
これと同時にレジェンダリーは『GODZILLA』に登場した研究機関「MONARCH」を中心にしたフランチャイズ映画シリーズを作り上げるとし、その中で「古いものと新しいもの、異なる巨大超生物種族の生態系の中でゴジラとレジェンダリーのコングを結集する」という構想について言及していた。
その後の2015年9月にレジェンダリーは制作予定だったキングコングの新作映画『キングコング:髑髏島の巨神』の共同制作に関してその協力先をユニバーサル・ピクチャーズからワーナーブラザーズに変更したとし、続く10月にはゴジラシリーズとコングシリーズを正式にクロスオーバーさせ、最終的にそのゴジラとキングコングの対決を描くという『GODZILLA VS KONG』を2020年の公開を目指して計画中であることを伝えた。
そして2017年に公開された『髑髏島の巨神』では上記の『GODZILLA』の続編に繋がると思しき場面を入れ、両作の関連性を明確なものにしている。
ちなみに、モスラ・ラドン・キングギドラの登用は、エメリッヒ版ゴジラの制作以前、つまりヤン・デ・ボンが起用されていた時期に東宝から使用のオファーがあったとされるメンバーである。詳細はこちらを参照。
現時点ではいずれの作品にも日本人俳優が出演している。
また、一時期には同じくレジェンダリー・ピクチャーズが制作している『パシフィック・リム』シリーズとのクロスオーバーの構想も持ち上がっていたとされていたが、現時点において『パシフィック・リム』側のスタッフは「モンスターバースとの合流の計画は無い」と否定している。
なお、ワーナーは2018年に『ランペイジ巨獣大乱闘』という怪獣映画を公開しているが、現在のところ関連性はない。
作品一覧
公開年 | タイトル | 登場怪獣 | 監督 | 出演日本人俳優 |
---|---|---|---|---|
2014年 | 『GODZILLA』 | ゴジラ、MUTO | ギャレス・エドワーズ | 渡辺謙 |
2017年 | 『キングコング:髑髏島の巨神』 | キングコング、スカルクローラー、スケル・バッファロー、バンブー・スパイダー、リバー・デビル、スポア・マンティス、サイコ・バルチャー | ジョーダン・ヴォート=ロバーツ | MIYAVI |
2019年 | 『GODZILLA:King of the Monsters』 | ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラ | マイケル・ドハティ | 渡辺謙 |
2020年 | 『GODZILLA VS KONG』 | ゴジラ、キングコング | アダム・ウィンガード | 小栗旬 |
他、1982年公開の『遊星からの物体X』もモンスターバースシリーズの一作である。
……というのは冗談で、『キング・オブ・モンスターズ』に登場する南極の第32前哨基地(Outpost 32)は、82年の事件で第31前哨基地(Outpost 31)が焼失した後に再建されたという設定がパロディ・オマージュとしてなされているため。
「物体(The Thing)」との戦いがこの世界でも繰り広げられたと考えながら映画を見るのも、また一興かもしれない。
作中年表
2億7000万年前 | 古生代ペルム紀。より強力だった地球の放射線を活動源とする超巨大な生命体が地上を支配していたが、放射線レベルの低下により地底へ移動。古代人がその存在を伝説として残す。 |
1944年 | 米軍パイロットのハンク・マーロウ、日本軍パイロットのグンペイ・イカリ、南太平洋・髑髏島(ファロ島)に墜落。多数の巨大生物と接触する。 |
1945年 | 日本・広島市に原爆投下。この放射能の影響により未確認巨大陸生生命体シノムラ、そしてゴジラが覚醒。ゴジラによってシノムラは撃退される。 |
1946年 | トルーマン大統領の指示により未確認生物の調査を行う特務研究機関MONARCHが設立。シノムラの断片へ放射線照射実験を行った結果、復活させてしまう。 |
1954年 | 米原子力潜水艦ノーチラス号、ゴジラと初の接触。ビキニ環礁にてゴジラおよびシノムラへ水爆攻撃を行うも、ゴジラ生還により失敗に終わる。以後ゴジラへの水爆攻撃が繰り返されるも、全て失敗に終わる。 |
1973年 | ベトナム戦争の終結に伴い、MONARCH調査遠征隊が髑髏島へ出発。コングほか多数の巨大生物と接触し、壊滅。マーロウと共に半数が脱出に成功する。 |
1982年 | 南極のMONARCH第31前哨基地が焼失。その後、第32前哨基地が設置される。 |
1999年 | フィリピン諸島ユニバーサル・ウェスタン鉱山でゴジラ種の骨格化石、および寄生していたメスのMUTOの繭が発見され、MONARCHによってネバダ州ユッカマウンテン放射性廃棄物処分場へ移送される。同時期にオスのMUTOが日本・雀路羅市原発を襲撃し、繭化。MONARCHは事態を隠蔽し、繭の周辺に研究施設を建設して隔離する。 |
2014年 | 雀路羅市にてオスのMUTOが孵化、ロシア・アクラ級原子力潜水艦を襲撃し、ハワイ・ホノルルにてゴジラと対決。またユッカマウンテン放射性廃棄物処分場よりメスのMUTOも脱走、ラスベガスなどを破壊し、核弾頭を強奪、サンフランシスコにてオスのMUTOと接触して産卵。ゴジラとの激戦によってサンフランシスコは壊滅。MUTO2体も排除される。 |
2019年 | 中国・雲南省MONARCH第61前哨基地にてオルカ起動実験。 |