概要
アプサラスⅡとの戦闘により大破した極東方面軍コジマ大隊第08MS小隊隊長シロー・アマダ少尉の陸戦型ガンダムを大規模改修した姿である。
※ゲームに登場する際は、ガンダムEz-8という表記が多いため、オリジナル機、改良プラン、バリエーションはそちらを参照
機体解説
陸戦型ガンダムはそれ自体が品質検査に適合しなかった余剰パーツで建造された機体であったため、戦線での補修用パーツの供給は十分でなく、改修には陸戦型ジムのパーツや現地調達の各種ジャンクパーツ等が利用された。
本機はそのような現地改修機の一つであり、その際、破損部の補修だけでなく、陸戦型ガンダムの運用により浮上した問題点をフィードバックし固定武装の変更も行われている。
なお、Ez8は「Extra-Zero-8」(08小隊特別機)の略である。
特徴的なのはガンダムのシンボルとも言えるV型アンテナを廃止し、ロッドアンテナを用いている点である。
ロッドアンテナを採用した理由として、密林での戦闘の際、V型アンテナの破損率が高かったためと言われている。
また吸気口や首関節部への被弾や密林での使用による異物の進入を抑えるため、チンガードなどの増設が行われている。
胸部装甲板には撃破したザクⅡのシールド2枚を利用している。これにより耐弾性能がより高まっており、BDボックス特典アニメ『三次元との戦い』ではオリジナルの陸戦型ガンダムが耐えられなかったマゼラトップ砲の直撃にも耐えている。
膝アーマーは射撃の際地面に突き刺し機体を安定することができるものに変更されている。
改修により材質のグレードが低下している箇所もあるが、装甲形状の単純化により軽量化と対弾性、整備性の向上が図られている。
固定武装として、脚部にビームサーベルを装備している点には変更は無いが、それ以外の武装の変更が行われている。
コクピット周辺の耐弾性の低下や射角が制限されるなどの理由で問題があった胸部のバルカン砲は再び頭部に2門へと変更が行われた。
口径は35mmとRX-78の60mmと比較し威力が低下している他、液体炸薬ではなく薬莢を用いる方式となっており、頭部に排莢口が設けられることとなった。
また、胸部中央に口径12.7mmの対歩兵用の旋回式バルカン砲が設置された。水平角±60度、俯角20度、迎角60度の射角を持ち、併設されたセンサーによって照準を行う。
携行武装は陸戦型ガンダムの改修機ということもあり、同機の兵装はすべて使用可能であった。
倍返し
頭部バルカン砲、胸部旋回式バルカン砲、100ミリマシンガンを乱射し、敵に対し弾幕を展開するというもの。発動時にシローが「倍返しだああああっ!!」と絶叫していた為、この名前で呼ばれることが多い。
必殺技と言うものの、発射した火器は全て小口径の実弾火器なので「必殺」の威力を持つとは言い難い。また、あくまで敵の注意を護衛対象から逸らす為のものだった為、あえてグフ・カスタムに狙いを定めず移動予測地点を薙ぎ払うように発射している。
だが、この目論見は歴戦のノリス・パッカードに看破され、その場に制止することで全弾回避されてしまった。
ゲーム作品等では「全弾発射」、「強襲攻撃」などと呼称されている。また、弾幕が収束して敵に全弾命中し、大ダメージを与えるという形に改変されている事が多い。
その他
デザイナーは山根公利氏。
また、本機のパイロットであるシローの声を演じた声優の檜山修之氏は、一番好きなMSにEz-8を挙げている。
なお「イージーエイト」の呼称は、アメリカ軍が大戦中に開発したM4シャーマン戦車の強化型で、戦後に日本の自衛隊でも使用されたM4A3E8戦車の愛称に由来する。
関連機体
陸戦型ガンダム…原型機
ガンダムEZ-SR…本機をベースにして開発されたガンプラ作品