ギリシャ神話に登場する女性。また、それを出典とした怪物。
ギリシャ神話のスキュラ
スキュラはシチリア島に住む美しい乙女であった。海神グラウコスは彼女に求愛したが、スキュラは拒絶。悩んだグラウコスは魔女キルケーに相談する。しかしキルケーはグラウコスを気に入ってしまい、スキュラを一方的に恋敵と見なして毒薬と呪いによって怪物に変えてしまう。こうしてスキュラは上半身は美女のまま、下半身は魚、腰から6匹の犬が生えているという奇怪な姿になってしまった。
海の怪物となった彼女は、メッシーナ海峡(シチリア島とイタリア半島の間)を行き来する船を襲うとして恐れられるようになった。英雄オデュッセウスの一行も彼女に襲われ、犠牲者を出している。
スキュラの外見
悲劇的出自を持つスキュラであるが、現代のゲームその他のメディアにおいては単に女性モンスター(モンスター娘)の一種として知られている。その場合、姿は神話に基づくものとは限らず、様々なバリエーションが存在する。「上半身が美女」というのはほぼ確実に共通するが(これはモンスター娘としてお約束である)、下半身は多数の蛇であったり、蛸のような触手であったり、蛇のような長い首を持つ犬の頭が複数ついていたりと、作品によってまちまちである。この傾向はイラストにおいても変わらない。
中でも「下半身が蛸状の触手」という解釈は多く、人外萌えの人々に愛されている。