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青沼静馬の編集履歴

2019-08-30 22:41:01 バージョン

青沼静馬

あおぬましずま

青沼静馬とは横溝正史の長編推理小説『犬神家の一族』の登場人物である。

概要

青沼静馬とは、横溝正史の長編推理小説『犬神家の一族』の登場人物である。


犬神佐兵衛が愛人・青沼菊乃に産ませた子供。だが、静馬に犬神家を乗っ取られるかもしれないと恐れた佐兵衛の三人娘(松子、竹子、梅子)の襲撃と脅しを受けて、菊乃によって那須から連れ出されて、富山にある母の遠縁の家に養子に出された。


徴兵時に、菊乃から自分の素性と産まれた時に松子たちから受けた仕打ちを知り、犬神家に対して怒りと恨みを抱く。


ビルマへと出征した静馬は、そこで同じくビルマに出征していた犬神家の嫡男である犬神佐清と出会う。血縁上は叔父(静馬)と甥(佐清)にあたる二人だったが、年齢は同じであり、さらに血筋ゆえか、両者はまるで双子の様によく似ていた。それが部隊内で話題になり、興味をもった静馬は佐清と会う。出会った場所が戦場という特殊な環境下であったこともあり、二人は各々の過去や境遇を越え、仲良く語りあうようになった。

やがて戦局の悪化とともに二人は離れ離れになり、静馬は一命を取り留めるも顔に重傷を負ってしまう。佐清の部隊が現地で全滅したことを知った静馬は、日本に帰国後、佐清に成り代わり、犬神家に入り込んだ。


だが、佐清は生きていて、静馬が自分になりすまして犬神家にいることを知った佐清が静馬の前に現れたことで立場が悪くなるが、今後どうするかを話し合っている最中に、犬神松子が犬神佐武を殺す現場を目撃したことで、立場は一転。自分が珠世と結婚して犬神家の当主になると同時に母の復讐を果たすべく、佐清を使ってこの殺人事件を利用しようと企む。


佐武と佐智が殺害され、佐清が東京へ去ったことで、すべて丸く収まるかと思われたが、那須神社の神主・大山泰輔が見せた野々宮大弐と犬神佐兵衛が残した封印文書群から、珠世が佐兵衛の本当の孫であることが発覚。叔父(静馬)と姪(珠世)の関係である以上、静馬は珠世と結婚できなくなり、窮地に陥る。


佐清と静馬が入れ替わっていることを知らない松子が、しつこく珠世と結婚するように言ってくるのに耐えられず、静馬は自分の正体を明かす。松子が何もできないとたかをくくっていたが、逆上した松子に絞殺されてしまった。


静馬の死体は松子によって逆さまにして湖に入れられ、下半身だけを見せることによって「ヨキ(ケス)」を表現させられた。




人物

元々は穏やかな性格だが、戦場であらゆる状況に対する判断能力や知恵を身につける。一連の殺人事件の実行犯は松子だが、その後始末をうまく復讐に利用するように見立てたり、白いマスクを使うことで佐清と巧みに入れ替わり奉納手形の照合を切り抜けるなど、並々ならぬ知恵と機転の良さを見せた。


だが珠世が自分の姪であることを知って結婚を拒むなど、一連の行動も復讐に燃えていただけで、内面は守るべき一線と潔癖性を持ち合わせている。


また、松子の琴の師匠である宮川香琴の正体が母(青沼菊乃)だと気づいていて、盲目の香琴の手を引いて玄関まで送るなど、母思いの優しい一面を見せていた。




関連タグ

犬神家の一族 犬神佐清 犬神佐兵衛

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