概要
獣の心を感じ、獣の力を手にする拳法である「獣拳」。
最初は1つの流派だった獣拳だったが、激獣拳ビーストアーツ、臨獣拳アクガタと言う2つの流派に分かれ、それぞれに属する獣拳士達は常に陰陽が如く争う事となる。
その獣拳を二分する大事件こそ、「激臨の大乱」と呼ばれる大戦である。
大戦勃発の経緯
獣拳の創始者である激獣ライノセラス拳の使い手であるブルーサ・イー。彼には才気溢れる10人の弟子がいた。マスター・シャーフー達こそがそれである。
だが、その内マク達3人の弟子が邪な心に取り憑かれ、師であるブルーサを裏切って殺害。シャーフー達残る7人と敵対し、袂を分かつ事となる。
その後、裏切ったマク、カタ、ラゲクの3人は憎しみや人々の悲鳴と絶望を獣拳の力と変える邪悪なる獣拳「臨獣拳アクガタ」を興し、その開祖である「三拳魔」となり、臨獣拳で世界を掌握すべく「臨獣殿」を設立。
対するシャーフー、エレハン・キンポー、バット・リー、シャッキー・チェン、ゴリー・イェン、ミシェル・ぺング、ピョン・ピョウの7人は、亡きブルーサの教えを守って臨獣殿を倒す為、正義の獣拳「激獣拳ビーストアーツ」を後世に伝える「七拳聖」となる。
こうして獣拳は光と闇の如く2つに分かれ、激獣拳と臨獣拳は長きに亘って激しい戦いを繰り広げる。その争いは最終的に「激臨の大乱」と呼ばれる程の熾烈極まりない大戦へと発展し、その戦いの末に七拳聖は獣の姿を得る禁忌の術「獣獣全身変」を使用して戦いに勝利。
敗れた三拳魔は魂を「拳魔の腕輪」に、そして肉体を別な場所へとそれぞれ封印され、臨獣拳も滅び廃れて行った。
戦いの後、七拳聖は「獣拳不闘の誓い」を立てて戦いから身を引き、それから先の獣拳の未来を彼等の弟子に任せる様になった。
戦後、そして現在……
ブルーサ・イーの神格化
死したブルーサの魂は激気魂として獣源郷の巨岩に宿り、後にシャーフー達の手でその巨岩は石像として彫刻され、獣拳神サイダインとして崇められる事となる。
こうしてブルーサは獣拳の神と呼ばれ、神格化されるに至った。
七拳聖の現在
7人が7人ともそれぞれの道を歩んでいるが、約半数は「スクラッチ社」の経営に携わっている。
七拳聖 | その後 |
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マスター・シャーフー | 激獣拳使いたちが経営するスポーツ科学の最先端を担う企業「スクラッチ」本社の重鎮を務める。 |
エレハン・キンポー | 「スクラッチマイスターズ」の工場長になる。 |
バット・リー | 湖のほとりで1人静かに暮らしている。 |
シャッキー・チェン | 青鮫島で一人でサバイバル生活をしている。 |
ゴリー・イェン | ニューヨークで小説家として暮らしている。 |
ミシェル・ぺング | スクラッチ・スウェーデン支社のトップを務める。 |
ピョン・ピョウ | ケニアの動物保護区の監視員として暮らしている。 |
臨獣殿の再興
三拳魔が封印され、壊滅した臨獣殿は長い時の流れの中で廃れ、忘れられたかに見えた。
然し、或る事件を機に闇堕ちし、臨獣ライオン拳使いとなった理央が当主となって再興。三拳魔の魂が封印された「拳魔の腕輪」を激獣拳側から奪い、その復活を目論む所からゲキレンジャーの戦いは幕を開ける。
その真相
この先、ネタバレ注意
全ては無間龍ことロンと言う邪悪な幻獣が、自身の「暇潰し」の為に引き起こしたのが激臨の大乱の真実である。
当初ロンはマクを世界を滅ぼす為の人形である「破壊神」に仕立て上げるべく、マクのシャーフーへの対抗心と怒りを煽り対立させ、 悪の道に引き摺り込んで彼に臨獣拳を創設させた。
其処までは良かったのだが、マクは自身の思惑通りに動かないばかりか、逆にロン自身も倒そうとして来た上にシャーフー達にカタ、ラゲク諸共封印された為に計画は断念。
臨獣拳アクガタの誕生は、こうしたロンの身勝手極まりない行動の為に引き起こされた物であり、そこから時を超えて本編での激獣拳と臨獣拳の長い闘争へと至る。