演：汐崎アイル
概要
第14話「護る力と戦う力」に登場。
ヒューマノイド型宇宙人「高次元人」の科学者にして、惑星守護神ギガデロスの開発者。
怪獣災害をなくしたギガデロスを生み出しただけあって、科学技術に優れ、左腕の機械(Twitter上での関係者の発言から名前はデロスバイザーと思われる)を通じてタイガ達のキーホルダーを光に戻して封じたり、テレポートやギガデロスの制御を行ったり出来る。ハッキングや電波妨害を行う等、地球の科学にも対応した。
科学なのか能力かは不明だが、テレパシーも使用可能。
戦闘能力はないようだが、それでもヒロユキを背後からの奇襲で気絶させている(手段は不明)。
尚、銀河系から離れ再び戻ってくるのに100年と語っている事から、長命な種族だと思われる。
ギガデロスを自分で止めようとしている事や、暴れる姿を見て「君に剣なんて持たせるべきじゃなかった」、動きを止めた際に「ごめんねギガデロス」と発言している事(そして、いわゆる中の人のツイート)から、自分の手を離れてしまったギガデロスに対しても、自分の子供のような愛着を抱いているらしい。
今から遥か昔、旅の途中とある星に辿り着いた彼は、その銀河系の星々で怪獣災害が多発している事を知り、純粋な思いやりの心からギガデロスを開発し提供した。この「守護神」はその星の人々から大変喜ばれ、彼は他の星々からもギガデロスの開発を依頼された。そうして彼がギガデロスを作り続けた結果、その銀河系から怪獣災害が無くなりイルトはその銀河系から去った。
しかし、ウルトラマントレギアによって感情を埋め込まれたギガデロスが暴走した結果、100年後に再びその銀河系を訪れたイルトが目にしたものは、互いに破壊しあうギガデロスによって銀河系が壊滅される様と言う、あまりにも痛ましいものだった。
自分の発明品が齎した災厄に心を痛めたイルトは、宇宙に散らばったギガデロスを回収する贖罪の旅に出るようになる。
その最中、地球にギガデロスが潜伏している事、更にトライスクワッドの存在を知り、彼らと一体化している工藤ヒロユキを拘束、ウルトラタイガアクセサリーを強奪する。
ギガデロスと似た強大な力を使う彼らを「巨大な兵器」に例え警告するが、ヒロユキがトライスクワッドをあくまで「仲間」と主張したことから信じられそうだと、前述の過去やある程度の事情を説明した。
それでもアクセサリーの返却はせず、自分がやると発言してギガデロスを回収しようとするが、霧崎/トレギアにギガデロスを起動された上にアクセサリーを奪い返され、ヒロユキはフーマに変身してしまう。
更にはギガデロスの暴走と銀河系の崩壊が霧崎の仕業であった事、その目的がタイガだと言う事実も知る。
霧崎は、平和を望んでいたが夢破れ後始末に追われているイルトを、嘲笑いこそしたもののさほど重要視はしておらず、タイガに怪獣リングを使わせると言う目的を達した後はあっさり彼を解放している。
それにより自由になった彼はテレパシーでヒロユキと連絡を取り、ギガデロスの機能を停止させてタイガに止めを刺す隙を作り助力した。
戦いの後、タイガには「君には仲間がいる」と伝言するようヒロユキに伝えた後、テレポートによって忽然と姿を消し、まだ宇宙に多数残っているらしいギガデロスを回収すべく次なる星へと旅立っていった。
余談
ウルトラシリーズ恒例とも言える変身アイテムを奪ったキャラクターであるが、他の面々が侵略を始めとした自身の計画の一環としての行動だったのに対し、彼は手段こそ強引だったものの、一応はヒロユキやウルトラマン達、そして地球に生きる人々の事を考えてのものであり、この点で少々特殊な存在と言える。
ギガデロスをデザインした加藤礼次朗氏は自身のTwitterで、彼が装着しているデロスバイザーは自身がデザインしたものではないが、ギガデロスに寄せてくれて嬉しいと語っている。
演じた汐崎アイル氏について、市野監督は10年以上前から知っており特撮向きなのではないかと考えていたのだが、舞台で忙しい事から今話までタイミングが合わず、中々呼べなかったとしている。
ヒロユキを捕まえ変身能力を取り上げたものの、手荒な手段について謝罪と事情の説明、トライスクワッドを危険な力と言ったものの、ギガデロス回収までは邪魔をされたくない、タイガ達では勝てないと伝えてくれた等を踏まえると、「タイガ達をギガデロス同様の存在と危険視して取り上げた」と言うよりは「自分の手で止める」「ギガデロスは光線エネルギーで分身する為、タイガ達との相性が悪く被害が拡大する」と言う事情で、トライスクワッドの介入を避けたかっただけで返却する気はあった様子(あるいは監視する中で前述のヒロユキの発言で態度を軟化させたか)。
実際、霧崎の妨害がなければ、すぐにギガデロスを制御下に戻した事や、今まで何度か行ってきたような発言から、本人の計画ではギガデロス回収はすぐに済むものだったのだろう。
『ウルトラマンティガ』にもイルドというよく似た名前の宇宙人が登場している。
