概要
正規式名称Bayerische Motoren Werke AG(バイエリッシュ モトレン ヴェルケ アーゲー直訳するとバイエルン発動機株式会社)を略し一般にはBMWと呼ばれる。
本来のドイツ語読みは「ベー・エム・ヴェー」だが、日本では「ビー・エム・ダブリュー」としている(ビー・エム・ダブリュー・ジャパン公式)。
現在はBMWの他、ミニとロールス・ロイスを自動車ブランドとして所有している。
丸に十字を切った会社のマークは、航空機のプロペラをモチーフとしており、色はバイエルンの白い雲と青い空をイメージしている。
日本で言うスズキやホンダ同様、4輪車と2輪車を両方製造している。日本国内では2輪車の製造を知らない人も多いが、実は製造を開始したのは2輪車の方が先である。
来歴
1916年、「カール・ラップ発動機有限会社」の後を継ぐ形で、航空用エンジン製造会社「バイエルン航空機製造株式会社(BFW)」として創業。1917年に社名をBMWに改称する。
第一次世界大戦後、航空機製造を禁止された為に2輪車製造を開始し、4輪製造は第二次世界大戦後からである。2輪用の水平対向2気筒エンジン搭載のRシリーズは原型は航空機エンジンで、内容は大幅に変わっているもののレイアウトは100年近く変わっていない。
1926年にメッサーシュミット航空機製造有限会社を買収するが、1938年にメッサーシュミットAGとして再び独立した(何度かの合併を経て現在は「EADSドイツ」)。
1990年にターボファン・エンジン「BR700」製造のための合弁会社「BMWロールス・ロイス」を設立したが、2000年にロールス・ロイス社が株を全て買い取り「ロールス・ロイス・ドイツ」となった。
クヴァント家との関係
BMWはクヴァント家が株式の約半数を所有する同族会社である。
クヴァント家はナチスとの関係が深く、クヴァント家及びBMWの発展は、第二次世界大戦中に強制収容所にいた捕虜やユダヤ人を自社工場で強制労働させ、巨万の富を得たことによると言われているが、クヴァント家はこれらの内容を否定し賠償も行っていない。
この事は大戦終結以降、長く報道をされることもなかったが、2007年10月にドイツ国営放送が事前予告を一切行わず、同家のナチスへの支援と当時の行いについてドキュメンタリー番組を放送し世界的に大きな反響を呼んだ。事前予告を行わなかったのは、政治的な圧力を避けるためであったとされる。
製品の特徴
4輪車はキドニー(腎臓)・グリルと呼ばれるデザインを車種を問わず伝統的に継承しており、BMW製であることを表すアイコンになっている。
作り込みは全体的にスポーツ志向で、駆動方式は基本的にFRもしくは4WDである。
同社の直列6気筒エンジンは「シルキーシックス」と呼ばれる独特な音とフィーリングを示し、根強い愛好家を獲得している。
2輪車は先述の水平対向エンジンを現在に至るまで長らく使用しており、正面から見るとシリンダーが左右に突き出した特徴的なスタイルとしている。
1983年には一般的な直列エンジンの生産も開始し、現在では6気筒から単気筒まで幅広いラインナップを揃えている。
古くからシャフト駆動に拘ってきたが、現在では一般的なチェーン駆動も採用している。
現行モデル
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