概要
設計・製作者は大神博士で、所有者はネロ・ステラ・ボルゾイ。
ディオマースとはイタリア語で戦神の意味で、その名の通りバトルマシンとしての機能がとても高くネロ曰く『史上最強のミニ四駆』。
4WSと呼ばれる独自の機能が搭載されている。これは前後輪とも向きを変えること(ステアリング)が出来るシステム。
通常時はサーチモードと呼ばれるフォルムだが、前部分にあたるヘッド『コブラレーダー』が後方に回転・移動することで攻撃用のターミネートモードに変形する。
アニメでは量産化にも成功しており、アメリカで開催されたWGPに乱入したボルゾイレーサーが使用している。
元々はプロフェッサー・ボルゾイがミニ四駆好きのネロのために一文字正宗博士と大神博士の協力の元開発中だったマシン。
しかしマシンのMGストーン搭載を巡って一文字と大神で対立し、開発が大幅に遅れてしまう(一文字がわざと遅らせたとも)。
そこで業を煮やし来日したネロが一文字とプロフェッサー・ボルゾイを解雇し、自らが開発に携わるようになった。
その結果、一文字・大神・ボルゾイの三人の技術の結晶となるマシンが完成した。
奇しくもかつて同じく別の三人の技術者によって生み出され、大暴走を起こしたあるマシンとはいとこのような関係とも言えるだろう。
ただし原作版では大神は登場しないため、開発には一切関わっていない。
バトルマシンとして
ディオマース・ネロいずれにしてもバトルマシンではあるが、原作とアニメでは攻撃方法が全くの別物となっている。
原作
ネロが頭に巻いているヘッドセットから脳波で指示を出して自由に動かすことが可能。
原作版レイスティンガーのようにボディ前方のカウル部分(コブラクロー)がクローとして稼働し相手を仕留める。
さらにはクロー先端から発するビームから相手マシンのバッテリーを溶解させ、その電気を奪い取ってしまうことも出来る。
奪い取ったエネルギーはシャーシ下部の攻撃用バッテリーに充填され、コブラレーダー内のバッテリーに充電が完了するとサーチモードからターミネートモードに変形する。
アニメ
ターミネートモードに移行しMGストーンの力による強力な重力を発生させる「マーズグラビティ」を必殺技に持つ。地面が抉れるほどの重力を発生させ、分厚い鉄板をも押し潰す破壊力を持っている。
それ以外は他のマシンと変わりなく、原作のヘッドセットもただの飾りである。
ちなみにアニメでは後述の通りバイスイントルーダーとファントムブレードにも搭載はされているがこちらの方がMGストーンの純度が高く単体はおろか合体形態のファントムバイスですら歯牙に掛けなかった。
ネロ達と歩んだ戦の歴史
- 完成品としての初登場は43話。ボルゾイタワーにて、烈矢のナックルブレイカーとチタンコーティングスプレーをかけてレースするも敗北。だが、これは2つある電池の1つをダミーバッテリーにした本来の20%程度の実力しか出し切ってない単なる準備運動に過ぎなかった。
- GJCにて、ブレイジングマックス、ナックルブレイカーを始めとしたマシンとレース。このレースにて「マーズ・グラビティ」を初披露し、コースを崩壊させ大会中止に追い込んだ。
- 自身が宣戦布告したM1と同時進行で、量産化された本機を世界グランプリが開催されているアメリカに送り込み、アイゼンヴォルフのベルクカイザー、シルバーフォックスのオメガ01を始めとしたGPマシンを破壊していった。(その後どうなったかは一切不明)
- 自身が開催したM1決勝戦にて、妨害役だった草薙兄弟のMGストーンを積んだバイスイントルーダーとファントムブレードによる謀反を受ける。しかし、ディオマース・ネロの積んでいる純正のストーンの持つパワーの格の違いを見せつけ返り討ちにした。
- その後、一気に上位勢に追いつき、マーズ・グラビティの最大出力攻撃で大神マリナのフェニックススティンガーを破壊した。
- レース決勝終盤、Z-ナンバーズに抜かれ出したのを境に焦りだし無闇にマーズ・グラビティを乱発する。しかし過負荷を受けたMGストーンにオーバーロードが生じたことでマシンが故障し、一文字兄弟(同着首位)に大差を付けられて3位に甘んじる結果に終わってしまった。
- 原作ではWGPルーキー戦にて豪樹のブレイジングマックスと共闘し、ロケットブースターを起動させたが無理矢理発動させたもののため 本機は耐え切れず自壊してしまった。
原作・アニメ共に自滅に等しい負け方をしたためラスボス(笑)扱いされてしまうことも。
立体物
1999年明けにリアルミニ四駆シリーズのラストナンバーとして販売。 そのためクリアボディの仕様となっている。
原作にて披露した4WSのギミックもシャーシ裏のダイヤルを回すことで再現可能、設定通りヘッドも回転して【サーチモード】⇔【ターミネートモード】の切り替えが可能と歴代リアルミニ四駆で培った技術の集大成ともいえる製品となっている。
また、ボディの切り替えギミックを持ったまま スーパー1シャーシ、スーパーTZシャーシ、スーパーXシャーシ、スーパーTZ-Xシャーシ、VSシャーシに無改造で搭載が可能。(FMシャーシとSFMシャーシへの搭載は、カウルのデザインの関係で不可能となっている。)
だが、これまでのリアルミニ四駆と違ってヘッドライトやキャノピーにあたる部分がない珍しいデザインのため歴代リアルミニ四駆の中でも異彩を放っている。当時のリアルミニ四駆版の塗装済み完成品写真でもボディ全体が非透明色で塗装されている。
長年再販がかからなかったが、2002年に成型色を青に変更したVSシャーシが採用された走行モデルが同じく走行マシン用に改修されたスピンバイパーと同時販売された。
MAXのシリーズはエアロミニ四駆が多いが、本機はフルカウルミニ四駆に分類されている。(製造者が製造者だからか・・・。)
MAXが不振に終わったためかそれ以降の生産はなく、15年近くネットオークションなどでしか手に入れることが出来ない「幻のミニ四駆」と化している。
関連タグ
爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX ネロ・ステラ・ボルゾイ ラスボス