概要
和室とは、伝統的な日本の家屋に特有の、障子やふすまで囲まれた畳を敷き詰めた部屋のことである。
壁は真壁(柱が壁の外に露出する方式)で、部屋の中に柱、鴨居といった構造材が表れる。このため和室の建材は構造材でありながら化粧材でもあり、割高になる(もっとも現代では集成材の表面に木目プリントを施した安価で強い材が一般的)。
また真壁であることから壁が薄くなるため、壁内部の補強材の断面積が細くなる。そのため大壁(柱が壁の中に隠れる方式)よりも壁倍率は小さくなる。
なお現在の在来工法では真壁であっても内部に筋違と間柱を入れるが、伝統工法では貫と間柱を入れる。貫は横揺れに対して弱いと言われているが、歴史的な木造建築物は貫を使う伝統工法で現在までその姿をとどめており、優秀性が実証されている。