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サーヴァントの編集履歴

2020-05-21 02:11:49 バージョン

サーヴァント

さーゔぁんと

TYPE-MOONより発売されたゲーム『Fate』シリーズに共通して登場する存在。

英語Servantの一般的な意味としては、召使い/召使下僕を参照。)

概要

サーヴァントとは、英雄が死後、人々に祀り上げられ英霊化したものを、魔術師聖杯の莫大な魔力によって使い魔として現世に召喚したもの。

ただし使い魔とは言っても本質的には全くの別物であり、詳細は後述するが本来使い魔として扱うには手に余る存在である。


聖杯戦争では聖杯あるいは聖杯戦争そのものによって叶えたい願いのため、召喚した魔術師“マスター”と協力し、他のサーヴァントやマスターとたった一組になるまで争い合う(参加数は基本的には7組だが、7組を超える組み合わせで行われる聖杯戦争もある)。


英霊

上記で示したとおり、英霊とは「英雄が死後、祀り上げられ精霊化した存在」のことである。

そのため世界の法則から解き放たれており、世界の外側にある「英霊の座」と呼ばれる場所から「世界の危機」に際して「世界からの要請」によって過去・現在・未来を問わずあらゆる時代に召喚される。

また本来はその形態も直接具現化するのではなく、その時代に生きる人間への憑依に近い形で現界し、それを後押しするという間接的な介入しか行わない(メタ的な言い方をすればその在り方は「主人公補正」に近い)。


その力は現代の人間では太刀打ちできないほど強大なものであるが、英霊の「本体」を直接召喚できるのは世界のみ。人間が「本体」を召喚することは不可能であり、サーヴァントは「本体」を基に各クラス(後述)ごとの側面を切り出したコピーのようなものである。

ゆえに「英霊としての強さや能力」と「サーヴァントとしての強さや能力」は必ずしも一致しない。


英霊は実体化する際に、まず霊核を得て、その霊核が魔力で出来た肉体を覆うことで実体化する。文字通り霊核とはサーヴァントのであり、これを破壊されると、どのような不死性を誇るサーヴァントでも現世にとどまることができなくなる。サーヴァントが実体化する際には、「心臓」と「首」がこの霊核に直結した部位となるため、同時にサーヴァントにとっての弱点となる。心臓は霊核に直結しているだけであるため(心臓≠霊核)、心臓を破壊されても耐えることが出来る者もいる。

霊核は魔力消費、肉体損傷によって弱体化し、その状態で強力な魔力、呪い、宝具を受けると現界を保てなくなり、サーヴァントは霧散する。


サーヴァントを消滅させても、それは単にサーヴァントが現界できなくなっただけに過ぎず、「本体」そのものが消滅するわけではない。一度消滅したサーヴァントが別の聖杯戦争で再び召喚される場合もある。

また、英霊は本来「力の塊」であり、生前の人格をほとんど有しておらず、サーヴァントとして召喚された際に聖杯から生前の人格を模倣した人格を与えられる。同時に召喚された時代・場所の基本知識や言語も与えられるため、いかなる時代にも問題なく適応できる。


聖杯戦争時の記憶についても、消滅後に英霊の座へと帰還した際「記録」として「本体」にフィードバックされる。このため、複数回聖杯戦争に召喚されたサーヴァントは「他の時間軸の聖杯戦争の記憶」も記録として保持しているが、量が膨大な上それらの多くは「実感を伴わないもの」となるため、多くのサーヴァントは現界に際してその記録を忘却してしまう。

したがって、「同一の英霊をベースにしたサーヴァント」が「同じクラス」で別の聖杯戦争で召喚されたとしても、厳密にはそれは別の存在といえる。


しかし「記録」の中でも、強烈な印象として残るものは「実感」として再現され、「他の時間軸の聖杯戦争の思い出」として引き継ぐ場合もある。

その場合は現界したサーヴァントに何らかの精神的影響を与えているケースが多く、歴史・伝説上は面識のない英霊と知古である場合や、生前の願望や葛藤が変化している場合もある。

現代の文化や出会いに強い感銘を受け、生前にはなかった趣味やキャラクター性を会得している英霊も少なくない。



なお、英霊にもある種の区別が存在する。

  • 生前の偉業が称えられ英霊となった一般的な英雄
  • 世間から悪と認識されながらも結果としてそれが人々の救いとなったもの、自らを強大な悪として有象無象の小さな悪を打ち消すもの、本人の意思とは裏腹に周囲が救い手と祭り上げたもの、このいずれかに該当する反英雄
  • そして生前、英雄としての力の代償として死後の自分を星に売り渡した守護者など。
  • 反英雄ではない英雄は、純正とされる。真っ当な英霊であり、呪いに耐性がないため、黒い影に触れるだけで激しい痛みとともに霊基が蝕まれる。反英雄は根が近いため蝕まれはするが、強い痛みはない。
  • 他にも信仰や伝承の知名度などの条件さえ整えば、人間以外の生物架空の人物概念現象そのものすらサーヴァントとして召喚することが可能。

架空の人物、概念、現象を除いた英霊の共通項として、ヒトとしての死を迎えていることが英霊であることの絶対条件である。

そのため、歴史の中で功績こそは残してはいても、なんらかの事情で死ぬ間際、あるいは死ぬことができなくなったために世界が終わる時まで生き続けなければならないは英霊クラスの実力を持っていても厳密には英霊ではなく、そもそも生きているために本来は召喚されることは叶わない存在。


何らかの契約、あるいは特殊な召喚のシステムを介することで、本来のサーヴァントとは若干異なる形だが召喚することが可能である。一応、死んではいるが自分が死んだという事すら認識できないほどの狂気に囚われていたバーサーカーも存在する。

尚、英霊になっていてもおかしくない知名度ではあっても、英霊の座にいないと明言されている英雄や偉人の類も確認されており、魔弾の射手(幻霊扱い)やミケランジェロは意外にもこのタイプに入る(尤もなんらかの事情があれば英霊の座に登録されるであろうが。しかし、ダヴィンチのクラスによってミケランジェロに対する認識が異なっており、ライダーはFGO2部5章サーヴァントとして召喚される事がありうるかのような発言をしている。)。

つまり、英霊かどうかを決めるのは身も蓋もない事を言ってしまえば、ライターのさじ加減次第である


その世界線に存在しないとされる英雄は、人類史の中からその英雄の殻を被るのにふさわしい人物(亡霊)を英霊として登録し召喚される。また「アサシン」という名で群をなしている(恐らく初代を除く)ハサン達も元々は英霊候補の亡霊であるため正純な英霊と比較して能力は低い。


英霊の中には半神などの神との混血や神が人に転生した者、神の座に祭り上げられた者が存在し、それらは通常は英霊の座に登録されサーヴァントとして召喚されるがきわめて特殊な条件を満たすことによって神霊へ昇華されることもある。


時間軸に関係ないことから未来の英霊もいるが、近代兵器に身を包んだ「未来の戦士」のような者は英霊のカテゴリーには含まれづらい。近代兵器の最たる利点は“鍛えれば誰でも使える”という事。しかし、そうであるが故に“たったひとりの存在”にはなりづらく、それは顔のない英雄となる。近代兵器に身を包んだ英雄がいたとするなら、英霊として扱われるのは“鍛えれば誰でもなれるエキスパート”たる所有者ではなく、“その時代でもっとも優れた兵器”そのものが英霊として祭りあげられる。その場合、兵器そのものに魂が宿らなくてはならない。


そして近代の英霊が少ない理由としては現代世界では人類を滅ぼしうる要因(核爆弾など)がそこかしこに存在しており、無意識のうちに人々が抑止力に突き動かされて世界を救っている為であり、『世界を救った』程度の理由では英霊になれないのである。と言っても昨今、近代英霊が増えているのは否定できないのだが。


また、基本的に英霊の座には時間軸の概念がないが、異世界ともなると話がまた変わって来るようで、登録された英霊に差異が見られる。

例えば、従来の型月作品では佐々木小次郎は実在せず、基本的には英霊の座に登録されていないが、Fate/prototypeの世界では英霊の座に登録された実在の英雄であったり、男のアーサー王比較的伝承通りの英雄王が登録されている点などである。


なお、英霊は本来、座に登録される為に特定の理由付けが必要となるが、英霊の座に直接干渉して、登録させるといった方法も存在しているものの、本来は不可能な方法である。これを行った人物が規格外な存在だったが故に出来た方法と見るべきか。


型月世界…とりわけFate世界では神話や伝説は過去に起こった出来事とされているが、(メタ的に)神話や伝説を出典とする英雄は歴史を遡って作られた存在である為、成立時代や伝承上の逸話とは齟齬がありカルナアルジュナが活躍していたマハーバーラタであれば、紀元前4世紀から4世紀に成立したというのが定説だが『マハーバーラタ』は紀元前5000年を舞台としていたり、ジークフリートまたはシグルドが主人公の『古エッダ』は5世紀を舞台としているのにも関わらず成立は8世紀だったりする。(異聞帯と汎人類史の分岐年代とは矛盾しているパターンが多い。)

神霊の場合であっても似たケースが確認されており、例えばギルガメッシュの時代より前にオリュンポスの神々が存在していたりするのである。

これは実際に作中でもシャーロック・ホームズが触れている。

過去に存在していた英雄が後世に体系化された説話や逸話に影響を受ける例がいくつも確認されている事と何か関係があるのだろうか?ホームズは多くの場合、その手の伝説や物語はあくまで人の手で作られたお話にすぎないからだとも述べているが。


神霊

神話や伝説に登場する高位の存在。神代において彼らは実体を持ったであったが現在は自然に溶け、高次元にて虚ろな存在として世界を見守っているとされ、その点においては死者である英霊と類似している。


大きく3つに分類され「自然現象が信仰対象となり神と成ったもの」「元は人間(半神や神の転生体も含む)であったが様々な要因で神となったもの」「地球外からやってきた存在がなったもの」に大別される。

殆どは英霊とは比較にならない程の力を持つが、最大の特徴は世界を創造しうるレベルの力「権能」を持つことである。


神霊にとっては聖杯など必要のないものであること、聖杯の力では神霊を召喚することは相手側の合意があっても難しいことから、サーヴァントとして召喚されることは奇跡に等しいとされるが、シリーズでは様々な事情で神霊達が自らをスケールダウンさせ召喚に応じる事例が確認されている。

前述の権能も、スキルや宝具とは別カテゴリーの力であるが、サーヴァント化に伴いスキルや宝具として扱われている。


上記のうち、三つ目の例に属するオリュンポス十二神は機械の本体を持っている為に子孫が人型をしている事に対して矛盾が発生している。これは他の地域の神話体系の要素を吸収するに辺り、別の姿になったりするといった現象や従属神が獣や人型を取る現象によるものと見られる。彼らにとって実子は「使い魔」に近い関係性だと言う。(※)

サーヴァントのスキルでわかりやすく言うなら「無辜の怪物」がそれに近いか。

一応、オリュンポスの神々本体にも交接ユニットが存在していたり、地上活動用の躯体を作るといった行動ができるのである程度生殖の矛盾についてはカバーがされている。


また、型月世界において、南米の神話体系に属する神々は地球に衝突してきた小惑星に付着していた微生物が最初に動植物に規制して神性を獲得した。特にアステカ神話の神々は人間に乗り移って活動していたと考えられる。


(※)当然ギリシャ以外の神話体系にも見られる現象であり、例えばメソポタミア神話のイシュタルアフロディーテなど地中海近辺の愛の女神の形成に少なからず影響を与えている。

このようにオリジナルに他の説話の要素が付け足されて現在知られる形になるというプロセスは現実世界の神話などにも多く見られるパターンである。英霊の頂も併せて参照されたし。


幻霊

民間伝承や物語に伝えられる極めて架空に近い存在や、実在しているが英雄と呼ばれるには武勲や活躍に乏しい者たち。歴史・知名度(信仰)・存在感などの霊基数値が不足しているため英雄にも反英雄にもなれず朽ちて消えるだけの存在。


本来であれば幻霊はサーヴァントとして呼び出すことができず、例え召喚できたとしてもサーヴァントの中でも最弱になりやすい作家系のキャスターにも劣るレベルの弱さとなる。

宝具の威力自体も減衰し、そもそも使えないとされるが、その性質だけは英霊同様変わらないとされる。


しかし極めて世界法則の乱れた世界(物理的・魔術的に破綻した世界)に於いては幻霊と幻霊、英霊と幻霊を融合させることによる霊基の強化が可能であり、その場合に限り、通常のサーヴァントと同等以上の力を発揮することができる。

もちろん霊基に相当手を加えているため、原典とはかけ離れた存在になり、その様なモノをサーヴァントとして再召喚するには、当事者として交流するレベルの縁が不可欠となる。


また世界の抑止力が特定の幻霊を必要とした場合、特例として疑似サーヴァントに昇華して召喚されるケースや、うどん粉と聖杯の泥を使ってサーヴァントとして成立させた例もある。


架空の物語である戯曲由来の英雄がこの括りに入っている事が多い一方で、Fate/Requiemではクンドリーやさまよえるオランダ人がサーヴァントとして召喚されている為、ますます幻霊として認定される条件がわかりづらくなっている。


該当人物

名称備考
狼王ロボへシアンとジャック・グリフィンを取り込んで新宿のアヴェンジャーとなる。
クリスティーヌ・ダーエリンク先参照。
ジャック・グリフィンロボに取り込まれる。
ジョン・H・ワトソン愛すべき汎用さ故に英霊として召喚されることはないらしい。
千子村正霊基が足りなかった為、擬似サーヴァントとして現界している。
ドッペルゲンガー新宿のアサシンに取り込まれる。
たちとある方法で200体あまりが召喚される。
へシアンロボに取り込まれる。
ポール・バニヤン実は幻霊。うどん粉と聖杯の泥で作られた依り代で英霊として現界している。
魔弾の射手新宿のアーチャーに取り込まれる。

クラス

英霊をサーヴァントとして召喚するために憑依させる「器」で、英霊それぞれの能力や逸話に応じて7つのいずれかに分けられ、基本的に重複はしない。

基本7クラスに該当しない特殊な英霊の場合は「特殊クラス」として召喚される。冬木の聖杯戦争では、その際三騎士以外の4クラスの内のどれかと入れ替わる形になる。

複数のクラスに該当する英雄の場合、サーヴァントとして召喚される際は、いずれかのクラスに該当する側面が召喚される。

元が同じ英霊でも、クラスによって姿・能力などが異なる別個のサーヴァントとして召喚される場合がある。


基本7クラス


エクストラクラス


なお、聖杯戦争ではサーヴァントの真名(本名、諱)を知られると原典を調べられて容易に弱点を露呈してしまう恐れがあるため、真名を隠しクラス名で呼ぶのが一般的であり、場合によってはマスターにさえ隠す事もある(隠す事にこだわらず自分から明かす者もいるが)。


そのためシリーズ当初はサーヴァントの正体(あるいはそれを探る事)が物語の重要な要素になっており、真名で呼ばれるのはこの人くらいしかいなかったが、近年では派生作品が増えた事によりクラス名だけを使うと個々人の区別がつきにくくなったため、作風の関係上基本的に真名を隠さない『Fate/Grand Order』の登場以降、ファンの間ではほぼ真名で呼ばれるのが一般的になっている。クラス名で呼びかけたらその場にいた該当者全員が反応するというネタがお約束になるほど。


FGOに度々登場する水着などのサーヴァントのバージョン違いに充てがわれるクラスは実際にそのクラスの適正を持っている上に英霊の逸話に関連している場合(関連人物から武装を借りてくるパターンもある。)や作中での出来事やノリでクラスが決められているパターンの二種類がある。後者は本来適正を持たないクラスである事が多い。

前者であればニトクリスネロ、後者は弓王ブレイブエリザなどが挙げられる。

ジャンヌ・ダルクのように他のクラスへの適正は仄めかされているものの、実装されてみたら予想の斜め上だったという例も。


また、生前に現在判明されてるクラスに相当する武勇や逸話が残っていても公式設定でそのクラスへの適性があるかどうかが判明していないケースも存在する。(例えば弓の逸話を所持しているのにも関わらずアーチャー適正の保有が明かされていないジークフリートなど)


二重召喚

三騎士(セイバー・アーチャー・ランサー)及びエクストラクラスを除いた、ライダー・バーサーカー・キャスター・アサシンの4種については召喚の際に特殊な条件付けを行う事により

二つのクラス別スキルを保有することが可能。これ自体もサーヴァントにとってはスキルの一つとして付与される。

作中で正式な形で描写されているのは現状セミラミスのみだが、李書文(EXTRA版)が強引な令呪移植の影響で二属性持ちとなったり、ジキル&ハイドはジキル時がアサシン、ハイド時がバーサーカーへスイッチする形で実装される等の例がある。


能力

攻撃性能

イメージとして「戦闘機一機分」(搭載されている武器(宝具)によって個体差が生まれる)。破壊力においては「近代兵器のほうが強力なものが多い」とされ、人間を相手にする場合は圧倒的だが、ひとつの町を滅ぼすには何回も補給する必要がある。


防御性能

通常攻撃に関しては霊体であるため全く効かない。どんなに弱いサーヴァントであろうと神秘がなければ核弾頭が直撃しても傷ひとつつかない。また、大なり小なり必ず再生能力を持っている。強度も人間よりかはある模様。

とはいえ、サーヴァントを倒すのに強大な破壊力は必要なく、矢1発のリソースでも当たりどころが悪ければ即死する。しかし、たった1本の矢を避けることなどサーヴァントにとって造作もなく、矢1発の規模で確実に仕留めるにはゲイボルクのような宝具が必要となる。

結果的にサーヴァントの戦いは大砲級のリソースの撃ち合いになり、数回戦ったら休まざるをえない。


移動速度

グレゴリー・ラスプーチン「時速90km」、クー・フーリン最高速度(空想読本)「時速194km」、ヘシアン・ロボ「時速200km」、キングゥの飛行速度(神代の魔力濃度の中で)「時速500km」、アキレウス(踵を射たれ速度7割減)「音速(時速1‚225km~)」、令呪で跳躍したアルトリア(空想読本)「音速の6倍(時速7,408km)」、オキタ・J・ソウジ「

亜光速(約秒速299,792km)」

クーフーリンは平均速度ではメドゥーサに劣るが最大速度はメドゥーサを超えるとされており、同じ敏捷Aでも基準が異なっている。ヘシアン・ロボの速さで作中破格という扱いを受けており、アルトリアのモータード・キュイラッシェとチェイス出来る速度である。キングゥは聖杯を心臓としているためエルキドゥより出力が上がっており、エルキドゥもここまでの速度は出せないとのこと。アキレウスは2部5章で7割減でも音速で動いていることから、万全の状態は少なくとも音速の3倍を超えていることになる。オキタ・J・ソウジはギャグ時空の産物なので例外。

比較として、現実世界の人類最速であるウサイン・ボルトが時速44.6km、凛の魔力を使った全力疾走が「屋上から校庭までの100m以上の距離を7秒かけずに走った」ことから時速51km以上、イリヤを抱えて走る言峰とエミヤの腕を移植して身体能力が向上した士郎は時速50kmとされている。


サーヴァントVS人間

人間でも魔力・神秘・年月の重みを纏った武器で殴ったり、斬りつければ一応ダメージはあるが、蚊が止まるようなダメージしか与えられない。これは神秘はより強い神秘の前に無効化されるという法則のためである。サーヴァントは霊体ということもあるが神秘そのもののため、身に纏う鎧に傷をつけるだけでも魔法か、神域に棲む幻想種、聖典クラスの武装、宝具(サーヴァントと同じレベルの神秘を持つため)、令呪10画以上のブースト等が必須になってくる。

例えそれは戦闘力の低いアサシンが相手でも例外ではない。言峰は「常人離れした戦闘力」、「前回の聖杯戦争から残っている令呪数画」及び「黒鍵10本」を持っていたが全弾直撃させたとしても真アサシンを倒しきれないとされている。しかし、これはあくまで人間がサーヴァントと戦う場合の話である。サーヴァント同士の場合は『同じレベルの神秘による攻撃』となり、傷つけるだけならそこまでの武装は必要としない。凛曰く、同じサーヴァントならペーパーナイフを持って切りつけるだけで傷をつけられる。

物理攻撃だけでなく、三騎士やライダークラスにはクラススキルとして対魔力を与えられるため魔術攻撃に耐性を持つ者も多い。現代の魔術の最高ランクはAのため、Aランクの対魔力を所持されてる時点で一切傷つけることが出来なくなる。どちらにしろ、Aランク魔術の発動は詠唱に時間がかなりかかるため、現実的ではない(シングルアクションで扱える宝石魔術は例外)。

マスターを失ったサーヴァントでようやく代行者が勝てるレベルになる。


歴代シリーズ中幾度となくただの人間にサーヴァントが殺傷されるシーンが描かれるが、それらは概ねきちんとした理由あってのことである。



ステータス

サーヴァントの特徴の一つとして、生前の英雄としての逸話や伝説に応じた能力と、それを具現化した宝具を持つ。

筋力・耐久・敏捷・魔力・幸運・宝具の6つのパラメータがある他、召喚時の各クラス特有のスキルも持ち、それぞれが低い順にE~A、EXのランクで区分されている。ステータスはあくまでも基本的な参考値であり、状況や能力によっては多少の変化が有り得るようで様々な要素が複雑に絡み合う実戦において、絶対的なものではない。また同じステータスでも得意分野等異なったり、力量によりステータス以上(または以下)の戦闘力を発揮したりすることから、他のサーヴァントとの比較に使うというより本人の得手不得手を確認出来る程度と思っておいた方がいい。(※能力値とは別の総合的な強さはきのこ氏が決めているので、能力値だけでは強さは決まらないとのこと)


  • 筋力:肉体的な力の強さ。
  • 耐久:ダメージにどれだけ耐えられるか。
  • 敏捷:素早さ、反応の早さ。
  • 魔力:魔力をどれだけ扱えるか。
  • 幸運:運の良さ。
  • 宝具:所有する宝具の強さ。

なお、「筋力」は『Fate/stay night』劇中において士郎とセイバーは筋力=通常攻撃力として会話をしているが、このシーンを除いた設定資料集(コンマテ)や奈須きのこのインタビューにおいては上述するような一般的な意味合いでの筋力に近いニュアンス(肉体的な力の強さ)で使われている。「敏捷」は同じAランクのメドゥーサとクー·フーリンでも平均速度なら前者、瞬間的な加速度なら後者が優れてるというふうに単純な足の速さだけでも、突出の仕方が異なる。


アルトリアの説明によると、A~A+の筋力はCランク宝具と同威力であり、A+の性能は魔法一歩手前とされている。


筋力と耐久の「A++」は人の身では絶対に不可能なランクだとされており、このランクのものは魔物の類となる。現在所有しているのはスキル「天性の魔」を持つアステリオスとスキル「変転の魔」を持つゴルゴーンのみとなっている。


「宝具」は所有する宝具の強さを表すとされているが、『Fate/stay night』の時点で保有宝具のランクとステータスの宝具のランクがあっていない例が既にあり、これらが一致する場合も多いが、一致しないサーヴァントもしばしば登場する。

ステータス画面にあるサーヴァント能力の宝具ランクと、持ち物としての各宝具についているランクの違いについて、「原則同じ。数値化も可能だが、英雄の能力はある意味言葉遊び的な『~より強いが~には負ける』みたいなものなので、数値よりも大まかな概念としてのA~Eのカテゴリーに分けた。」ときのこ氏は答えている。



ランクに+表記がついている場合は、瞬間的に能力を倍化できる。

E=10、D=20、C=30、B=40、A=50とすると、B+は普段は40だが一瞬だけなら80(=40×2)にすることができ、A(=50)を大きく上回れるというもの。

数によって倍率が変わり、+は2倍、++は3倍、+++は4倍。+を持つ者は少なく、++といったら破格、+++は最早別格の世界。しかし、初期の頃から+を持つ者はそれなりに存在し、今では普通にいる。


逆に-表記がついている場合は、判定上はそのランクだが実際の能力はそれ未満であるもの、また安定しない数値を表す。

例えば「B-」である場合、各種判定はBであるが実際の能力そのものはC程度でしかなかったり、安定してB相当の能力を発揮できなかったりする。


また「EX」は規格外・E~Aの数値に該当しないそもそも別格な能力値といった意味であり、単純に「A」より強力という時もあるが、あまりに異質・特殊である場合も「EX」と判定され、その際は単純な出力では「A」などに劣る場合もある。

また計測不能であったり、カウントがオーバーしているのではなく数値にすることが出来ないパラメータは★で表される(昨今では「-」という表記なしも登場しており、方向性は異なるだろうが同様の意味を持つ……のかもしれない)。


スキルの場合は、同じ名称、同じランクでも個々のサーヴァントによって効果が微妙に違ってくる事がある。

これらのパラメータは、マスターが最も認識しやすい形で確認でき、ゲーム中で閲覧できるステータス画面はこの能力によるものと設定されている。


『サーヴァントのステータスを左右する要素には土地、知名度、マスターの魔力の3つがある。

土地と知名度についてだが、これは英霊の伝説の舞台となった土地(文化圏)に近く、知名度が高いほど強い。

ここでいう“強い”とは、より伝説どおりの強さ、装備に近づくという意味だ。

また、マスターの魔力が強い場合も、サーヴァントは伝説通りの強さに近づく。』(コンマテより)


例えばクー・フーリンは、アイルランドでは高い知名度を誇るため強力なサーヴァントとなりえるが、日本では知名度が低いため、本来の力より劣ってしまう。

場合によっては、人々からのイメージが呪いじみた力となって能力や外見にまで影響を及ぼす事もある。


また、世界規模で知られている英雄は10人にも満たず、今のところ判明しているのは、ヘラクレスとアキレウスである。


英霊の格

サーヴァントとしての能力は呼び出された英霊の格によって変わる。「生前、どれくらい強かったか」というのもあるが、その能力を「知名度」がどれだけ支えられるかによって能力が決まる。

生前何をしたか、どんな武器を持っていたか、というのは不変のものだが、基本能力はその時代でどのくらい有名なのかで変わってくる。

英霊は神のような存在のため、人間に崇められれば崇められるほど強さが増し存在が濃くなる。信仰を失った神霊が精霊に落ちるのと同様、人々に忘れ去られた英雄にはそう大きな力はない。だが忘れられていようが知られていなかろうが、元が強力な英雄だったらある程度の能力は維持できる。

多くの人が知っている英雄で、かつその武勇伝も並はずれていたら間違いなくAランクのサーヴァントとのこと。

属性

各サーヴァントの精神的な傾向。

重んじる方針」の秩序・中立・混沌と、「性格」の善・中庸・悪の各3種類による組み合わせで表される。

例外としてバーサーカーの場合性格が「狂」で表されることが有り、最近では性格が花嫁といったキャラクターも登場している。


余談だが、サーヴァント同士の相性は「性格」の不一致はあまり問題にならないが、「方針」の不一致は軋轢が大きくなりがちらしい。

『Fate/stay night』のセイバーとライダーは、二人とも礼儀正しく基本的には他人を尊重する性格だが折り合いは悪い(尊重しているので争いには発展しない)。

Fate/Zero』における聖杯問答の三君も、全員性格は「善」だが結果はあの通りである。

しかし個人差はあるので、全てのサーヴァントに当てはまるとは一概には言えない。

この他、「秩序・善」は主にカルナケイローンなどの聖人君子が多いとされる一方で、メルトリリス暴君時代のギルガメッシュなど言動が聖人君子とは言い難いサーヴァントも属していたりするなどのケースがある。いかに属性が完全に一致していようとも方針や性格までが一致するとは限らない最たる例である。


なお、勘違いされやすいが重んじる方針・性格のそれぞれの意味合いに関しては公式から詳細な説明がなされたことはない。

方針は社会ルール、性格は自分ルールなのではないか、という説がファンの間で言われることが有るが、これはあくまで元ネタと思われるダンジョンズ&ドラゴンズの属性(アライメント)からの想像であり公式ではないので注意が必要である。


EXTRAマテリアルで緑茶に対して、「属性が善なので、悪人は憎むが善人(凡人)を憎むことは無い」という記述がある一方、『Fate/stay night』でのギルガメッシュや『Fate/EXTRA-CCC』でのBBの行動を考えると、本人の匙加減、突き詰めて言えばキャラクターの設定を考えてる人の匙加減と言えるので、これが正しいというのはとくにないと思われる。



カテゴリ

英霊の立ち位置を表す属性。『Fate/Grand Order』にて初登場した要素。

大きく分けた場合、『人』『地』『天』『星』『獣』の5つに分類され、『人』は『天』に強く、『天』は『地』に強く、『地』は『人』に強いという相互関係にある。


『人』は西暦以後に人類へ貢献した偉人が死後に英雄視され共通認識となったものを指す。

本当に生前から超人的な能力を所有している場合もあるものの、基本的には死後、大衆によって神格化された英霊。

例としてエミヤネロアンデルセンシェイクスピアロビンフッド坂田金時などが挙げられる。


『地』は土着の幻想伝承に語られる英雄に関係するもの。実在しているかどうかはともかく、その知名度が重要になる。

こちらはアルトリアメドゥーサメディアディルムッドジャック・ザ・リッパーなどが分類される。


『天』は英霊にランクダウンした神霊、神の血を引く英雄など、神話よりの人物が多い。大体において「神性」のスキルを得ている者が多い傾向にある。

ギルガメッシュを筆頭に、クー・フーリン玉藻の前カルナアルジュナなどが分類される。


『星』は天でも地でも人でもない属性。人類にとっての希望であり、困難を打ち破る象徴。主に人類史に残る偉業を成し遂げた者が分類される。

総数は少ないが、ジャンヌドレイクダ・ヴィンチテスラナポレオンなどが分類される。

一見あらゆるカテゴリに対してマイナスを持たない万能属性に見えるが、その本質は別にあるらしい。

なお、この属性の名称が示すように英霊という概念そのものを『星』に例えることがしばしばある。天上に輝く星は過去に輝いていた光であり、その星々を繋げて英雄の姿を形作る事象(※1)が存在する為、言い得て妙である。史上最多数のサーヴァントが登場するFate/grandorderではレアリティが星で表されており、舞台となったカルデアも時計塔の天文学科ロードに端を発している。


またこれらとは別に『星』と相剋するカテゴリ『獣』も存在する。


(※1)ギリシャ神話においては神々が英雄として認めた人物を天上に上げて星座にするという表現がある為、どことなく英霊の座を思わせる表現と言える。事実上、星座になった英霊も数多く存在している。


原作者曰く、星の輝きは一種の「主人公補正」のようなものであるらしく、この輝きが強い者は奇跡を起こして勝利することがあり、輝きがない者は完全実力勝負になるとのこと。アルトリアオルタはアルトリアと違いこの輝きを失っている。


魔力による現界

サーヴァントの召喚や現界に必要な魔力は聖杯戦争中に限りある程度は聖杯から供給されるため、魔力の少ないマスターでもサーヴァントの召喚及び現界の維持は可能。

ただし、戦闘行為や宝具の使用にはマスターの魔力が用いられるため、魔力の少ないマスターだとサーヴァントのパラメータが下がったり、宝具を使えなくなったりする場合もある。


加えて、マスターには『サーヴァントが現世に留まるための要石』という役割もあるため、マスターを失うとサーヴァントは自力で「要石」分を捻出しなくてはならなくなる。このためマスターを失ったサーヴァントは他のマスターと再契約するか、人を襲い『魂食い』で大量の魔力を得ない限り消滅することになる。

召喚に必要な触媒が概念ではなく遺物だった場合、この遺物も要石として機能する。マスターが健在であればさらに万全となる。


傷つけば人間同様に血を流すが、血液ではなく魔力を主動力としているため、サーヴァントは出血多量で弱る事はあれど死ぬことはまずない。

人間の戦闘であれば敵の手足の付け根を切り落とすという出血を狙った戦術もあるが、サーヴァントは上述で述べたように血液よりも魔力が生命線であることと、大動脈を欠損しても再生することからこの戦術の効果は薄い。

四肢の切断となると話は変わるが易々と手足を刈り取られるサーヴァントはまずおらず、逆に相手の手を1本獲ったら自分の首を獲られていたということが起こり得る。


また、聖杯戦争が終了すると聖杯から魔力が供給されなくなるため、大抵の場合マスターの魔力だけでは現界に必要な膨大な魔力を維持できず、勝ち残ったサーヴァントであっても結局は消滅する運命にある(規格外の魔術師がマスターだった場合や、聖杯に「2度目の生」や「受肉」を願えば話は別になる)。


霊体化

サーヴァントは基本的に実体を持った幽霊のようなものなので、自分やマスターの意思で霊体化して物理的に消えることが可能。

その間はサーヴァントに対する物理攻撃を完全に無効化できる他、壁をすり抜けたり人目から隠れたり、通常では不可能な高速移動やサーヴァントの維持に必要な魔力も節約できるが、戦闘行為も行えないため、マスターは無防備になってしまう。また霊体状態は完全に無敵というわけでもなく、「直死の魔眼」等であれば霊体状態でも殺せる事が明言されている。


他にも、特殊な事情がある一部のサーヴァントに関しては、霊体化できない場合もあり、霊体化を好まず普段から実体化しているサーヴァントもそれなりにいる。

また、霊体化していても他のサーヴァントや霊感の強い人間には姿が見えてしまう事もある。


その他

サーヴァントとマスターは魔力で繋がっているため、記憶や認識をある程度共有したり、テレパシーのように会話したりすることができる(マスターやサーヴァントの意思でシャットすることも可能)。ただし、感覚器官をリアルタイムで共有する場合は、サーヴァントは実体化していなければならない。


召喚

魔術師が聖杯戦争の舞台となる土地とタイミングで特定の儀式を行うことで、クラスに応じたサーヴァントを召喚することができる。

ただし、聖杯戦争開始時期になってもマスターとなる魔術師が揃わない場合、マスターとしての資格を持つ者の前に強制的にサーヴァントが召喚される場合もある。


英霊召喚は、時代・土地・人理の在り方により難易度が変わる。召喚の必須条件として、土地が持つ記憶(歴史)、持ち込んだ触媒の記録がないと召喚されない。とはいえ、召喚自体そのものが触媒になる場合もあるので、『縁が全く無ければ召喚不可能』というのが正確。


基本的にはマスターと波長の合う、性質の似た気質のサーヴァントが召喚されるが、決められた手順で儀式を行ったり、英霊と縁の強い遺物を召喚の際に触媒とすることで、特定のサーヴァントを狙って召喚することもできる。

その場合でも、複数の選択肢がある場合はその中から性質の似た者が、また同一英霊でも比較的性質の似た側面が選ばれて召喚される。またその際に召喚したマスターの人格的影響を受けることも有り、個体差はあるがマスターの善性に引っ張られて冷酷さや凶悪さがマシになるものもいる。

また、触媒が複数の英霊に縁のあるものであれば、マスターとなる人物の性格に近い人物や、相性の良い人物などが召喚される。例としてはアーサー王伝説に登場する円卓の欠片がそれである。

しかし、仮に触媒で召喚する英霊を特定出来たとして、その英霊の適正クラスの席が全て他の英霊で埋まっていた場合については不明である。

ちなみに特定の英霊に縁のある触媒であっても、絶対に召喚できない英霊という物は必ず存在する。例えば先述の円卓の欠片であれば、確かにアーサー王や円卓の騎士には関係のある品ではあるが、アーサー王やギャラハッドは召喚できないというものである。この二人を召喚するのであれば、彼らに直接縁のある触媒でなくてはならない。(前者は聖剣の鞘、後者はギャラハッドの盾『円卓』が必要となる。)


ここで言う「性質の似た」とは文字通り性格等が似ている事を意味するが、イコール相性の良いサーヴァントとなるとは限らず、性質が似ているが故の同族嫌悪が起こりうる可能性が作中で指摘されている。


このように、基本的に聖杯によってマスターとサーヴァントの組み合わせは決定されるが、英霊指定召喚の場合は根本的に主従の反りが合わない場合もあり、そこから生じる仲間割れのリスクも内包している。

バーサーカーに限っては、召喚時の呪文に特定のフレーズを加えることでクラスを指定して召喚することもできる。


実在しない架空の英霊も確かな信仰さえあればサーヴァントとして召喚可能だが、その場合は架空の英霊そのものではなく、そのモデルになった人物、もしくはその架空の英霊と類似点のある人物が召喚される場合が存在する。そのため、召喚してみたらただの普通の人だった、というケースも起こりえる。


ただし、型月世界は現実世界と違い、現実世界での架空の英雄が普通に実在したことになっていたりするので、現実世界で架空の英雄だからと言って型月世界でも架空の英雄とは限らない(逆に現実で実在とされる英雄が型月世界では架空の英雄であるケースもある。)。

また、世界線によっては実在の有無や性別などが異なっている英雄も存在し、原則的には召喚される世界の事実に則している人物が呼び出される。偶にその異世界から別の世界線に現れるタイプや本来なら存在しないIFの可能性の姿が召喚されるなどの例外もある。


また、冬木の聖杯戦争は大聖杯の製造元が西洋のアインツベルンであり、そもそも聖杯という概念自体が西洋のものであるため、基本的に東洋圏の英霊は(何らかのイレギュラーな要素がない限り)召喚できない。ただし、中東の英霊(例:ギルガメッシュ、ハサンなど)もイレギュラーなしに召喚されているため、厳密な地域の区別は不明。尚、Fate/Apocryphaの聖杯は冬木の物と同じ物を使用しているが、天草四郎やカルナと言った純東洋産の英霊が召喚されている。天草四郎に関しては彼がキリシタンであった事や、ルール違反で召喚された英霊なので説明が付くが、カルナに関しては召喚できた理由が全くの不明である。

派生作品ではアインツベルン製でない聖杯を使った別の聖杯戦争が描かれるケースが多くなり、知名度補正を除けば出自を問わない英霊召喚の比率が多くなっている。


召還に応じるかは英霊の自由であり、例え触媒を用意してもサーヴァントとして強制的に召還出来る訳ではない。当然、召還されるメリットを英霊は求め、メリットがないのなら拒否する。

「聖杯で願いを叶えられる」と名目を掲げるのは英霊を召還に応じさせる口実である。

逆に、聖杯という対価がなくても召還に応じる者もいる。


一部のサーヴァントは、自らの同士や家臣達をE-相当の「単独行動」スキルを持つクラス無しサーヴァントとして召喚できる宝具を持つ事がある。

主に騎獣ありきのライダーや、彼らこそが自らの人生・功績であると考える英霊に見られる傾向で、召喚に応じるかは各員の自由意志による模様。


1人のマスターが契約できるサーヴァントは、基本的に1人のみ。マスターを失ったサーヴァントとの再契約などで2人以上のサーヴァントと契約する事も可能ではあるが、その分維持に必要な魔力も増えるため、何らかの形で魔力を補える状態にない限りは現実的ではない。

召喚詠唱

素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。 (祖には我が大師××××××××) ※1

降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ


閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに五度

ただ、満たされる刻を破却する


―――――Anfang(セット)


――――――告げる


――――告げる

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ


誓いを此処に

我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者


(されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者―) ※2


汝三大の言霊を纏う七天

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!


※1 「礎に石と契約の大公」の次にマスターの起源や個性、系譜など様々な要素による一節が組み込まれることがある。

(例)遠坂家:「祖には我が大師シュバインオーグ」。

また『Fate/Apocrypha』では各陣営の色を宣言する一説が加えられている。

黒の陣営:「手向ける色は“黒”。」 赤の陣営:「手向ける色は“赤”。」


※2 括弧内はバーサーカー召喚の際に加えられる。アサシンも同様の手順で召喚が可能なようだがアサシン召喚の詠唱は不明。


令呪

マスターに与えられる3回限りの絶対命令権。基本的に身体のどこかに3画の文様として刻まれる。

マスターとしての証でもある切り札的存在。詳しくは該当記事を参照。



特殊なサーヴァント

オルタナティブ

「もう一つの」という意味。通称オルタ。

英霊の持つ負の側面が召喚者の干渉や強力な呪いによって表在化した状態。一般的には悪堕ちのイメージを持たれている。

詳細は黒化英霊、二次作品についてはFate黒化を参照。


幼年体・リリィ

本来、サーヴァントはそのクラスでの全盛期の姿で召喚されるが、何らかの要因(サーヴァントの願望、マスターの希望、他の偶発的な要因)によって全盛期よりも若い、未成熟な姿で召喚される場合がある。主にそういった女性サーヴァントは名前の後に「リリィ」と付けられる。

ちなみに「リリィ」とはラテン語で「花」のことであり、コレは最初に「リリィ」として登場したサーヴァントからの慣例となっている。


また、男性サーヴァントでも似たような事例は幾つか確認されているが、現状で「リリィ」とつくのは女性だけである。

上記の「幼年体」という呼称は子ギルの別表記である「ギルガメッシュ幼年体」から便宜上記載。また定義的に「リリィ」と名付けてもおかしくないサーヴァントでもつかない場合があり、その法則性は現状では不明。


疑似/デミサーヴァント

英霊や神霊を現世の人間に憑依させてサーヴァントとして成立させたもの。

詳細は疑似サーヴァントを参照。


ハイ・サーヴァント

複数の神話エッセンスを合成して作られた人工サーヴァント。「英雄複合体」とも。

詳細はハイ・サーヴァントを参照。


クラスカード

プリズマ☆イリヤ」シリーズに登場するサーヴァントの形。

英霊の力を術者自身が纏うことによって、マスターが一時的にサーヴァント化できるシステムである。形態としては上記のデミサーヴァントに近いものだが、具現化するのは「サーヴァントの能力」のみであり、人格は基本的に召喚者自身のままで変わりがない。

具体的な運用実態などに関しては夢幻召喚を参照。


ビースト

人類史の中における癌細胞。エクストラクラスの一つであるが通常のサーヴァントを遙かに上回る力を持ち、後述の冠位(グランド)を冠するサーヴァント達が対処をする存在。

詳細はビーストを参照。


グランドクラス

人類悪を滅ぼすために召喚される人類最高峰七騎の英霊。本来、世界が持つサーヴァントや英霊といったシステムはこの為に行使されるものであった。

詳細はグランドクラスを参照。


シャドウサーヴァント

文字通りサーヴァントの影。影の国の女王曰く、「英霊に後一歩及ばなかった霊体・もしくは召喚者の実力不足や召喚陣の不備で影となった英霊の総称」。

通常のサーヴァントと違って核となる魂や霊基を持たない抜け殻であり、オリジナルとなったサーヴァントと容姿こそ同じものの、明確な自意識はなくほぼ無く亡霊のようにさまよう存在。


ある程度存在の強いものになるとサーヴァントの持つ霊核を欲し、襲い掛かってくる。

宝具を所持するなどサーヴァントとしての性能は一応保持しているものの、オリジナルと比べると格落ちしている。

基本的に聖杯によって生成され、カルデアのシステムでも模擬戦相手として生成可能。またサーヴァントの霊核を抜いたり封印することでも生まれる。


『FGO』、『EXTELLAシリーズ』に登場し、全身が黒く塗りつぶされて黒い霧を纏い、辛うじて輪郭だけが分かるものがほとんど。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』にも「霊基が足りない」「サーヴァントのなりそこない」「魔術師の使い魔とは思えない」存在が登場するが、同じものかどうかは不明。


贋作英霊

聖杯の所持者が自らの理想とする設定を付け加え作り出した英霊の贋作。座には残らずに消える存在だが、ジャンヌ・オルタのような例外もある。

設定を上書きするため召喚時に霊基を弄ったり継ぎ接ぎしたりした結果、外見はともかく人格やクラスが多少変化している者が殆ど。一様に贋作であることに多少のコンプレックスを抱いているようだが、召喚者を恨んではおらず、逆に普段とは違う自分になれたことに感謝している。


英霊剣豪

特殊な呪術により、虐殺を繰り返す修羅の屍へと堕ちたサーヴァント。

黒化英霊とは似て異なる存在。詳細は英霊剣豪を参照。


その他

『Fate/Grand Order』では従来の作品のサーヴァントではないキャラクター、あるいは他作品のキャラクターがサーヴァントとして複数登場する。

これは人理焼却という特殊な状況のために「特定の人物が英霊となった可能性」として登場したり、擬似的にサーヴァントとなっていたり、カルデアの召喚術式が聖杯のものと異なっているからであると思われる。

また、Fate/EXTELLAではオルタ化とは異なる汚染で性質を歪められたサーヴァントが登場する。


ホームズ曰く、「余程の例外を除いて、魔術師が英雄としての功績を積み上げてきたサーヴァントに勝てる道理はない。そして、その例外的存在と言えども、可能なのは一矢報いる程度のもの。」


TYPE-MOON他作品で、アルク以外にサーヴァントとガチンコできるのか?という質問に対して

「一対一、宝具が極めて平均的なものであるなら…という前提でいきます。

二十七祖のほぼ全員、軋間紅摩、蒼崎青子。防衛戦だが戦闘になる、というのであればシエル。

式、志貴の主人公コンビはサーヴァントには及びません…でも、「両儀式」ならシエルクラスまであがるかも。」と答えている。

また、平均的な宝具とは「宝具のレベルB、能力が数値で表せるもの」(ブロークンファンタズム、風王結界、ゲイボルク(投げ)など)。

逆に効果が概念的なもの、運命干渉系が特殊な部類。(例として、ゲイボルク(通常)はいかに相手が能力値で凌駕していようと運次第で相手に勝利出来る)


初期の頃はステータスに明確なルールが存在しており。

A~Eの5種類を,筋力/耐久/敏捷/魔力/幸運の5つのパラメータに,同じアルファベットが被らないように割り振るというTRPG方式。

特例として,Aがない代わりにBが2つとか,Aが2つあるけどCも3つとかも,バランスが崩れない限りはアリ。宝具は別で,自由に設定していいことになっている。(ギルガメッシュはステータスが全体的に低いが宝具がEXの時点で他の英霊より一線を画しているというふうにしている。ヘラクレスは狂化を無くせばB+/B/B/B/Cとなりこの方式通りになる。)

とはいえ能力値とは別のところで,Fateの世界観における総合的なサーヴァントの強さは奈須きのこ氏がランク付けすることになっているので、能力値通りの強さになるというわけではなく、この方式に乗っ取ってるがために最近の能力値の高いサーヴァントより弱いということはない。


神秘はより強い神秘の前に無効化されるという法則があるため、「サーヴァントには人間の攻撃は効きづらい」が、これは英霊が人間よりも神秘が勝っているからでありサーヴァントが逆の立場になる可能性も勿論ありえる。英霊同士の格の差ではそこまで差は生まれないが、英霊の枠に収まらない[神霊]や格上の器である[グランドの霊基]にはサーヴァントではまともなダメージを与えられない。


またサーヴァントになりうる偉人の中には宗教絡みの人物や、権利関係がある人物、近年の政治絡みの人物、割と最近に亡くなった人物もいるため、リヨ鯖のように真名を伏せたままならともかく、そうでない場合は問題になりうる危険性があるため基本的にはそのような英霊は登場しない傾向にある。


ぼくのかんがえたサーヴァント

サーヴァントはその設定上、様々な英雄や歴史上の人物、果ては虚構のキャラクターにも当てはめることができるため、二次創作では様々な「ぼくのかんがえたサーヴァント」が作られている。

pixivにおいても、Fate/EXTRA-Re:connectという企画内で「ぼくのかんがえたサーヴァント」が募集されている。


また、TYPE-MOON総合板にて下記の様なスレッドが存在し、様々なサーヴァントが考えだされている。

ぼくのかんがえたサーヴァント wiki

みんなで考えるサーヴァント wiki


なお、ニコニコ動画においては、他のアニメ作品の登場キャラクターや、別シリーズのサーヴァントを用いた「Fateサーヴァント差し替えシリーズ」なるMADムービーが制作された。

Fateの設定やストーリー展開や演出を踏襲しつつ(一部改変あり)、他作品のキャラクターや設定を実に上手く絡ませてあり、非常に見ごたえのあるものとなっている。

(※以下、ニコニコ動画への外部リンク)

第6次聖杯戦争シリーズ

Fate/reverse alternative

Fate/Zero EXTRA


関連タグ

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