「シ…シ…シカリ…!!」
データ
概要
エネルギー源の光に飢え続け、その光エネルギーを膨大に宿すソルガレオやルナアーラの体を取り込んで支配した姿を見せたネクロズマだが、秘密はそれだけではなかった。
とある場所でまばゆい光に包まれて姿を変えると、現れたのは光の身体を持つ金色の巨大なドラゴンであった。
全体的に体格が大きくなり、元のネクロズマで腕だった部分が後ろ足に、足だった部分が前翼を兼ねた腕になっている。そして後翼と尻尾も生え、ドラゴンらしい姿になった。また、体は大きくなったが体重は元のネクロズマと同じ230kgに減り、結果として身軽になった。
かつてのネクロズマは「かがやきさま」と呼ばれ、ウルトラメガロポリスに光をもたらす、まさに光の神のような存在であった。
そして、その光がウルトラホールを通じてアローラにももたらされ、それがZクリスタルのZパワーや、ぬしポケモンおよび他世界のウルトラビーストのオーラになっていたのである。
しかし、自らの科学力に驕りその力をコントロールしようとした先人の過ちにより、身体の一部を失う事になってしまった結果、食らった光エネルギーを正常に処理する事が出来なくなり、光を求めながらもその光に苦しんで暴れ出す荒神となってしまったのだった。
それまで知られていた姿は、分解した身体をかき集めて命を繋いだ結果の凝縮形態であり、真っ黒な体表も器官の喪失によって不純物が蓄積したものである事が判明した。
この結末を悼んだメガロポリスの住人たちは、科学力によってネクロズマの活動を苦しみごと鎮静化し、闇の中、互いに望まぬ形で現在まで過ごしてきたのだという。
当初はこの姿が本来のものと思われがちだったが、公式ページで「誰も見たことのない新たな姿」「ネクロズマ自身も経験したことのない、新たな姿」「光あふれるドラゴンとして、この姿では初めて発見された」と再三に渡り記述されているように、本当の姿とはまた別の形態である。
光エネルギーそのもので構成された体の温度は6000度に達し、爪で切り裂かれた個所は高温でドロドロに溶け、全身から全てを焼き貫くレーザーを最大射程30kmで放つなど凄まじい力を持っている。さらにこの状態でも自然やポケモンに光で影響を与えるという。
本来の姿に戻る途上なのか別に分岐した姿なのかははっきりしないが、この姿からさらに真の力を取り戻す可能性があると考えると恐ろしいものである。
伝説の威厳を発揮するためにも完全体の温度は少なくとも1万度の体温を持つ蝸牛よりは高くあってほしいところだ。
ソルガレオとルナアーラは、欠けた身体機能を光エネルギーでカバーする為の触媒として使われているようであり、ライオンやコウモリの要素は一切加わっていない。
またこの姿を現す時、OPムービーにも出ていた内部に様々な色の入った三角柱の結晶が出現している。これこそがネクロズマの核「ブレインプリズム」であり、日食ネクロズマや月食ネクロズマの額に挿入される形で見えていた他、今までのネクロズマの顔の様に見えていた部分の正体でもある。
ストーリー中では、ポニ島で敗れたネクロズマが、ウルトラメガロポリスのメガロタワーに逃げ込み、そこでアローラで集めた光を取り込んで変身し、襲いかかってくる。
なお、この戦闘ではネクロズマを捕まえることはできない(捕まらないのではなく、ボール自体が使えない。ブラックキュレム・ホワイトキュレムと同じ仕様)。
レベルは60。オーラによって全ステータスが上がっている上に、後述のように元々の素早さ・攻撃が非常に高く、生半可な耐久力ではまともに受けきれない、難敵の中の難敵。
確実に攻撃を耐えられるばけのかわやがんじょう持ちですら、特性貫通効果を持つ「フォトンゲイザー」の前では無力であり、初見殺しされ全滅したプレイヤーも多数。
ぬしポケモンとのバトルと同じようにしっかり対策を立ててから挑もう。最低でも先手を取れるポケモンか、攻撃を一回は耐えられるポケモンが必須となる。
幸い「どくどく」が効くので、猛毒状態にした後「まもる」や回復アイテムで持久戦に持ち込めば戦いやすい。ナマコブシのいたみわけからのとびだすなかみで倒したと言う痛快な話も。
また、習得している技が全てはがねタイプで威力を半減出来るので、はがねタイプのポケモンを多めに用意すれば、苦戦することなく倒せるだろう。特に、フェアリー複合のクチートやクレッフィ、あく複合のキリキザンは相性が良い。
他にも、最初の三匹達の追加タイプで効果抜群を与えられるので、レベルを上げれば結構な体力を削れる。
また、ゾロアークをエスパータイプの技が効くポケモンにイリュージョンで化けさせるだけで(「パワージェム」に注意すれば)ほぼ完封できたりする。「フォトンゲイザー」を無駄撃ちさせるのが目的なのでエスパーさえ効けば何でもいいのだが、フェアリータイプならタイプ一致の「りゅうのはどう」を撃ってくることもなくなるのでより安心である。
性能
形態 | H | A | B | C | D | S | T |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ネクロズマ(通常) | 97 | 107 | 101 | 127 | 89 | 79 | 600 |
たそがれのたてがみ(日食) | 97 | 157 | 127 | 113 | 109 | 77 | 680 |
あかつきのつばさ(月食) | 97 | 113 | 109 | 157 | 127 | 77 | 680 |
ウルトラネクロズマ | 97 | 167 | 97 | 167 | 97 | 129 | 754 |
詳細はウルトラバーストも参照。
戦闘後に日食ネクロズマ、もしくは月食ネクロズマの姿に戻った上でソルガレオとルナアーラに分離することができる。
据え置きのHPと若干低下した防御以外は、通常のネクロズマを大幅に強化、攻撃的な数値にした感じの種族値であり、合計は754という、あの創造神の合計種族値をも上回る驚異的な数値となった。
元の姿からの上昇値はメガシンカ、ゲンシカイキ、キズナ現象をも超えた154であり、日食/月食ネクロズマと比べても74も上昇している。
日食/月食に比べるとかなり攻撃的なステータスになっており、攻撃・特攻がともに167という圧倒的な高さになっている。素早さも129あるため先手を取りやすく、上から高火力で殴っていくスタイルのポケモン。特性は「ブレインフォース」で、弱点を突いた時の威力を1.2倍にするという特性版「たつじんのおび」のような物。
ウルトラバーストした次のターンから使用可能になる専用Zワザ『天焦がす滅亡の光』も威力200で攻撃・特攻の高い方に依存し+相手の特性貫通という圧倒的な性能で、禁止級にふさわしい強さを誇る。
ドラゴンタイプを持つためゼルネアスを始めとしたフェアリーは本来苦手であるが、日食から変化させる場合はがねタイプを持つため一筋縄では対策させないのも強みの一つ。そうでなくても「メテオドライブ」を使えるため上から叩けて削り切れる状況なら返り討ちである。
逆にほのおタイプを出されようものならこちらの姿になって優位を取れるため隙なく立ち回れる。
短所として、伝説にしては低めの耐久に加え、追加されたドラゴンタイプが弱点を突きにくくブレインフォースと相性が悪い、かつ「りゅうせいぐん」を覚えられない所が挙げられる。また、4倍弱点こそないものの弱点が6つと多い点にも注意。
とはいえ一般ポケモンから見たら平均より少し上程度の耐久を持つため、速さで1上回り一致弱点を突いてくるカプ・コケコ程度の火力なら耐えて返り討ちに出来るが、強みのエスパー技が無効、かつ特性の効果で威力を倍増させてくるイベルタルはこの形態に限らず全形態で天敵中の天敵。ルナアーラもやや厳しい。
また、上から叩かれる場合は不意のZワザによる事故にも気をつけたい所。
ウルトラネクロズマは持ち物が固定な代わりにZワザを撃てる。これは、持ち物が自由だがZワザが撃てないメガレックウザとは対称的。ただし他のタイプのZワザは使えないというこちら特有の悩みも持つ。
余談
上記の種族値を見て気付いたかも知れないが、種族値が素数で固められているウルトラビーストにおいてすばやさが素数ではない値である(129=3×43)。素数ではない数値を持つあのウルトラビーストと同じようにバランス調整した結果なのだろうか……?
なお、ウルトラネクロズマのデザインはありがひとし氏が担当したことが本人のツイートで明かされている。
関連キーワード
ポケモン一覧 伝説ポケモン 禁止級 ウルトラビースト フォルムチェンジ
ラティアス・ラティオス…同タイプのポケモン。ネクロズマと同様に光を使う専用技「ミストボール」「ラスターパージ」を持つ。
キュレム…相方達を取り込む点が共通していて、こちらも真の姿があるとされている伝説ポケモン
パルキア…アニメ版で鳴き声が同じ