あかほりさとるプロデュースによるアニメコンプレックス枠。
正式なタイトルは『あかほり外道アワー らぶげ』。
概要
2005年7月から9月までアニメ魂枠にて放映された作品。(いわゆる2005年夏アニメ)
監督はまついひとゆき。脚本家陣はプロデューサーでもあるあかほりをメインとし、赤尾でこ、伊福部崇、長谷川勝己の3名。
制作はラディクス。そのため現在はゼロジーが制作権を継承している。
宇宙科学を駆使する正義の味方を主人公としたバトルヒロイン作品『絶対正義ラブフェロモン』と、地球在来魔法を駆使して悪の美学を目指す魔法少女作品『それゆけ! 外道乙女隊』の2作品からなる。全13回。
この事からも解るように、プロデューサーあかほりがこの作品で提示したテーマは「科学(SF/形骸的な名目だけの正義/バトルヒロイン)と魔法(ファンタジー/本質が性善となる悪/魔法少女)の対決」であるとされており、結果としては正義と悪が混濁していき、どっちがどっちか解らなくなるカオス(早い話が「正義とは何か/悪とは何か」というテーマ)がギャグタッチで描かれていく。
アニメコンプレックス枠ではあるものの、両作に対して対等に時間配分が割り振られているわけではなく、回によってはどちらかの作品のみをメインとしてフルタイムをつぎ込み、もう一方の作品は5分にも満たないというケースも、まま見られた。こうした「どちらがメインになるか番組が始まってみないと解らない(どちらかを応援して、応援した方がメインになると嬉しい)」という緊張感もまた、本枠の特徴としてあかほりが全面的に押し出した展開である。
なお脚本家陣に伊福部崇がいた事から、シャレにならんリアルコラボが連発された作品でもある。
『超!A&G』がらみで『智一・美樹のラジオビッグバン』とコラボするわ、BS-i(現在のBS-TBS。言うまでもないが局が違う)のアニメ情報番組『激☆店』とコラボするわ、『いかレスラー』とコラボするわ『もう、しませんから。』(少年マガジン連載)とのコラボで同作の作者である西本英雄と担当編集が本人として登場するわ、ポアロ(伊福部崇&鷲崎健)が出演するわ(ちなみに該当話は伊福部の担当ではない)、著作権元に無断で真田アサミ声のネコミミを出演させる(「著作権があるにょ」という事でゴツい鎧を着こみ偽名「ででこ」を名乗っての登場)わ、登場人物が中の人がらみで喧嘩するわ、あまつさえ最終章にて飯塚昭三と飯塚雅弓で名字系バラエティ(飯塚親子)ネタを繰り広げるわと、まさに自嘲しないコラボカオスが繰り広げられた。
最終章においては『ラブフェロモンvs外道乙女隊』として、宇宙からやってきた巨悪に対抗するために「正義と悪が手を結んで戦う」という、定番ながらも(スーパー戦隊VSシリーズさながらの)熱い展開が繰り広げられた。
ルーツ
この作品の源流は、あかほりが制作に関わったelfのゲーム作品であるらいむいろシリーズと、同じくあかほりがプロデュースの一端を担ったブロッコリーのTCG・アクエリアンエイジにある。
この両作にて、それぞれでプロモーションを務めた声優ユニット「らいむ隊」(らいむいろ)と「外道軍」(アクエリアンエイジ)がルーツであり、両ユニットのメンバーをシャッフルの上で選抜して結成されたのが、清水愛と笹島かほるによる声優デュオ「ラブフェロモン」と、榎本温子・門脇舞・音宮つばさ・近藤佳奈子・廣田詩夢の5名によるユニット「外道乙女隊」であった。
その後「ラブフェロモン」側はインターネット番組を中心に活動し、一方の「外道乙女隊」側はアクエリアンエイジイベントを中心に活動を続けた。
本作は、この両ユニットのリプロモーションとしての側面を持っており、登場人物の名前はそれぞれの声優の名前をもじったものとなっている。
ちなみに、アクエリアンエイジには、その名も「らぶげ」というエキストラ(ブースター)パックがある。無論、中身は本作(ラブフェロモン・外道乙女隊)のメインキャラで構成されている。