概要
梅梅とは、ライトノベル「薬屋のひとりごと」に登場する妓女の一人。
花街の高級妓楼:緑青館でも『一晩の酌で一年分の銀が飛ぶ』とされる売れっ子妓女「三姫」の一人。
20代後半と妓女としては引退も考える歳だが、歌の他に囲碁・将棋に優れ、知性でも客を愉しませることができる美人。
禿(妓女の見習い)の頃から鳳仙(フォンシェン)に付いており、妹分でもある。
変人軍師(羅漢)が緑青館に来ると大体彼女の部屋に通される。
他の三姫同様、幼少期の猫猫の育ての親。
容姿
ゆるふわウェーブのかかった長髪にグラマラスな肢体、柔和な笑み。三姫に相応しい美人である。
性格など
面倒見が良く、ことあるごとに猫猫にお節介を焼いてくる。
誰もが嫌がる変人軍師の相手を文句言わずに努めたり、末期梅毒で腫瘍だらけとなり知性も失った妓女に臆することなく接したりと、かなり人間ができている女性のようだ。
作中のネタバレ
鳳仙と羅漢の囲碁・将棋の弟子であり、二人の関係を最も近くで見てきた人物。
人の顔が判別できず当然妓女の区別もつかない羅漢だが、梅梅の顔は判別できる。
猫猫の計略で羅漢が緑青館の妓女を身請けすることになったとき、鳳仙との17年ぶりの再会を後押しした。羅漢は梅毒でボロボロになった鳳仙の身請けを決めるが(作中屈指の「羅漢がかっこいい」シーン)、梅梅はこのとき鳳仙の手を取り「最初から素直になっていれば良かったのに」と涙した。
なお、このときの彼女の独白から実は梅梅は変人軍師を思慕していたことが判明する。物語の前後も照らすと割と真剣に想っていたようで、劇中で変人軍師を愛する稀有な女性ということになる。
登場人物の複雑な感情と人間模様の描写に優れる「薬屋のひとりごと」だが、この『羅漢の身請け』は、複雑な感情を抱えていたであろう梅梅の流した涙で、より切なく心を揺さぶる名シーンとなっている。
なお、実は猫猫はその気持ちに気付いており、この計略で梅梅と羅漢が結ばれれば良いと思っていた(が、なんだかんだ鳳仙が身請けされたことに内心喜んでもいたようだ。両親には直接見せないツンデレである)。既に末期だった鳳仙は身請けから程なく亡くなるが、猫猫は羅漢の再婚相手として梅梅を再び引き合わせるか悩んでいる節がある。まぁ武官の最高位というのも別としても、双方に悪い話では無さそうではあるが。
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