概要
オトナ帝国の逆襲に登場する組織イエスタデイ・ワンスモアのリーダー。
20世紀博の中にある下町のアパートでチャコと同棲している。
汚い金と燃えないゴミばかりで溢れかえった21世紀を憂いており、日本をまだ人の心ががあったとされる20世紀に逆戻りさせようと企てる。
手始めに、20世紀博をオープンし大人達の懐古心を増幅させた上でテレビの電波と懐かしいニオイを使って洗脳し、大人達を20世紀博へと連れて行った。
しかし、ひろしの足の臭いで洗脳から解放された野原一家と対峙し、未来をかけて戦う。
終盤、懐かしいニオイを日本全土に放とうとするも、しんのすけの未来を諦めない姿勢によって大人達の懐古心が収まったことで計画は頓挫し、しんのすけに未来を帰すと言ってチャコと共にタワーから飛び降りようとする。
だが、しんのすけ(と飛び降りようとした場所に巣を作っていたハト)にすんでのところで止められて飛び降りを諦める。
その後は、愛車・2000GTに乗ってチャコと共にどこかへ去って行った。
上記の通り、20世紀博を建設したことやトヨタ2000GTを愛車にしていることから相当な財力を持っていると思われる。
(ちなみに2000GTの当時の価格は約230万(当時の大卒の初任給が2万6000円))
なお、その愛車はボーちゃんの運転ミスでフロントバンパーにキズをつけられたり、しんのすけの放尿の直撃を受けるなど散々な目に遭っている。
また今までの映画の敵と違い、殺傷性の高い武器や魔術・武術の類いを使わず、(組織の戦闘員や大人達は玩具で武装していた)しんのすけ達を追い詰めた珍しいタイプの敵である。
ケンが渇望した昭和とは何か?
作品中に登場した20世紀博が再現した20世紀は「昭和という時代における戦後~高度経済成長期以降の輝いていた部分を上澄みとして汲み取った風景」、悪くいうならば「昭和の負の歴史を無視し美化した作り物の20世紀」だったといえる。同時にリアルタイムに抱いた未来から目を背け新時代を否定するものだった。