※本項目では、イラスト及び小説の投稿割合が多いIdentityVの同名人物に関して取り扱う物とする。他のピクシブ百科事典内の「美智子」さんは以下の通り。
うわさ
美智子はかつて、素晴らしい芸者だった。
赤い着物を着た彼女がひらひら舞うと、それはまるで羽根を広げた赤い蝶のようだった。
しかし今となっては、彼女の舞を直視する勇気のある者はいない。
概要
アプリゲーム「IdentityV」に登場するハンターの一人。
プロフィール
通称 | 芸者 |
---|---|
名前 | 美智子 |
職業 | 芸者 |
好きなもの | 能面、ベール、和服 |
嫌いなもの | 鏡、他人の視線 |
特技 | 舞 |
趣味 | 和歌 |
記念日 | 2月18日 |
原語版での通称は「芸者」ではなく「红蝶」、芸名が通称として採用されている。
容姿
芸者という呼び名の通り、小刀を仕込んだ扇子片手に赤い着物に身を包み、結い上げた長い黒髪を二つにしておろしている。普段はその状態でしずしずと歩くが、激怒すると豹変し、般若の面をつけ髪を振り乱しながら宙を舞う。
性能
スキルは視界内にいるサバイバーに高速で接近する「刹那生滅」、空に飛びあがって広範囲の索敵を行う「離魄移魂」の二種。刹那生滅は存在感0から使用でき、最大まで溜めると性能がアップしてより速く接近できる。
外在人格
- 三役
美智子は、3パターンの違った心理状態がある。
同じように複数の形態を持つ白黒無常と違い、任意のタイミングで切り替えることはできない。
平静時は美人相。
警戒半径は比較的小さい。すり足のような歩き方で進む。
窓枠超えなど、一部を除いた何かしらのアクションを起こすと下記の般若相に変化する。
この形態では楽しそうに鼻歌を歌ったり、何も操作せずに放置していると舞を踊ることがある。意外と声が可愛いので必聴。
憤慨時は般若相。
警戒半径は比較的大きくなる。常に宙に浮いており、そのままの状態で進む。
移動速度は美人相と比べ、大幅に遅くなる。
攻撃をする、スキルを使用する、板を壊すといったアクションの他、サバイバーから攻撃されるなどするとこの形態に移行する。
この形態になると画面中央下あたりに左右で表情の違う芸者の顔を模したゲージが出現。時間経過とともにゲージが減っていき、ゼロになると美人相に戻る。
ゲージがなくなるまでに般若相になる条件を満たすとゲージが最大になり、最初からやり直しになる。
サバイバーに顔を注視された時は狼狽相。
恐怖半径は変わらない。
刹那性滅が使用できなくなるだけで、それ以外の要素に変化はない。
ちなみに扇で顔を隠しているが懐中電灯の効果は無効化されない。
- 刹那生滅
美智子が覚醒し般若相になると、地形を問わず、視野に入っている最も接近したサバイバーに向かって突進していくことができる。ただし、美智子は他人の視線を恐れるため、サバイバーが顔を注視すると狼狽相になり、この技は失敗する。
- 離魄移魂
存在感ゲージが1000溜まることで解放。美智子が覚醒し、般若相になると、身軽に空中に飛び上がり周辺環境を見渡すことができる。
この技を使うことで刹那生滅の放射距離が広がる。ただし、美智子は他人の視線を恐れるため、サバイバーが顔を注視すると狼狽相になり、刹那生滅を放てなくなる。
- 刹那生滅
サバイバーの恐怖心が美智子の力を高めた!
存在感ゲージが2500(最大)まで溜まることで解放。芸者はより素早い速度で目標に近づける。
長所
やはり存在感0から使用できる刹那生滅による索敵と追跡が最大の武器。視線さえ通っていれば倒した板や窓枠、背の低い障害物などを無視してサバイバーに肉薄することが可能なため、聖心病院外周など見通しのいい開けた場所では有利。特質の瞬間移動などと違ってクールタイムも8秒と非常に短い。
刹那生滅の範囲内にいる相手の頭上には赤い鬼のアイコンが、顔を合わせている相手の頭上には緑色の扇子のアイコンがそれぞれ表示される。プレイヤーがサバイバーを視認できていなくても自動でアイコンが表示されるため、内在人格の「耳鳴り」と併用するとサバイバーを見つけるのは非常に簡単である。
顔を注視されると刹那生滅は出来ないが、それはあくまでサバイバーが芸者を直接見ている場合の時のみに該当される。サバイバーが芸者を直接視認出来ない状況(例としてあげるならばサバイバーが小屋の中におり、芸者は小屋の外にいるような状況)でも、芸者側が窓枠や壁越しに張り付いて、カメラを器用に動かすことによってサバイバーを一方的に見つめる状況を作ることが出来る。その際には刹那生滅が可能な鬼のアイコンが表示されるので、サバイバーにとっては防ぎようのない接近をされ、攻撃を与えることが出来る。
存在感MAX時の刹那生滅は非常にスピードが速く、サバイバーがスキルの音を聞いて顔を注視しようにも接近を止めることはかなり難しい。
射程は調整前までかなり短かったが、強化によりハンターの中でもマシなレベルまでにはなった。攻撃の持続判定もかなり長くなったがために、板の読み合いに勝つことも難しくなくなった。
短所
長所の項では「刹那生滅による索敵と追跡が得意」と書いたが、敢えて悪い言い方をするならば「それが全部」なハンターである。
リッパーの霧の刃や断罪狩人のフックといった遠距離攻撃スキルもないため、刹那生滅を使いこなくては、芸者を使う意味がなくなってしまう点がある。また、サバイバーの中でもチェイスが得意なうえ、最初から懐中電灯を装備している泥棒やハンターを注視することでフクロウを溜める占い師はまさに芸者にとって厄介な天敵といえる。
最大の特徴である刹那生滅についても、スキルでの接近中にサバイバーに注視される、サバイバーが障害物の後ろを通るなどして視線が切れてしまうとその時点で追跡を中断してしまうため、スキルのクールタイムが終わるまでただ追いかけるしかない。 特に存在感がMAXでない状態の時の刹那生滅は近づくスピードが遅いため、思ったよりも接近することが難しく、サバイバーはスキル接近中の音を聞いて芸者の注視するだけで接近を遅らせることが間に合ってしまう。
また存在感がMAXの刹那生滅でも、ランクが高くなるにつれて刹那生滅のタイミングを読まれて止められる場面も多いために安心して乱用出来るものでもない。加えて、道化師のダッシュと違って刹那生滅自体に攻撃判定はないため接近したあとは直接攻撃を加えないといけない。
刹那生滅という、機動力はあるように見えるスキルもチェイス時にしか使えないために暗号機に圧を掛けたり全体に負荷をかける動きは芸者にはかなり難しい。それを補うための特質として瞬間移動があり、芸者プレイヤーのほとんどが採用しているといっても過言ではない。
復讐者のパペットや結魂者のクモの巣といったサバイバーを監視・牽制できるスキルがないのも厳しい。上空に飛び上がる離魄移魂で一応周囲の索敵はできるものの、上記の通りサバイバーが芸者の方を向いていると刹那必滅は使用できず、ましてや飛行中は刹那生滅以外の移動手段がないためにスキルを空振りすると地上に降りる以外に何もできない。離魄移魂発生前後の隙も非常に大きく、迂闊に使用するとサバイバーに距離を離されたりとかえってピンチを招く。
なおあまり知られていないが、離魄移魂で地上に降りる際に攻撃判定が発生する。離魄移魂は、当然ながら天井のある建物内や湖景村の廃船ではスキルの使用はできないため注意が必要。そもそも近辺の索敵を行うなら「耳鳴り」で事足りるため、わざわざ隙の大きい離魄移魂を使う場面は少ない。救助に来たサバイバーを牽制したり、ゲートまで歩く時間を短縮する時に使ったりするプレイヤーが多いようだ。
【相性のいい内在人格】
得意なチェイスを更に有利にする「閉鎖空間」、攻撃を当てづらい分一撃に賭ける「引き留める(ノーワン)」は最低どちらか一つは装着しておきたい。
逆に時間経過で存在感が上昇する「傲慢」は芸者にとって存在感を上げるメリットがあまりないため他の内在人格を蹴ってまでつける必要はない。
サバイバーの芸者対策
前述した通り芸者の追尾能力はとても高く、一度見つかると完全に逃げ切るのは難しい。そのため芸者を相手にするときは逃げるよりも恐れず立ち向かうような動きが重要になる。
サバイバーが芸者の視界内に入ると画面右側に赤く光る芸者の顔のアイコンが出現し、それをタップすると後ろ歩きになり芸者を注視する視点に切り替わる(もう一度アイコンをタップするか、視線が切れると通常の視点に戻る)。
板窓操作中には無防備になるため刹那生滅の餌食になりやすい。相手の刹那生滅のタイミングを見て操作しよう。特に存在感がゼロの状態でのファーストチェイスでは刹那生滅のスピードは遅いため、焦らずにスキルの音を聞いてからでも顔を注視すれば接近を止められることが多い。
上記で恐れず立ち向かうような動きが重要と書いたが、あくまでそれはかなり接近された時の場合であり、ある程度の距離があれば顔をたびたび注視しながら距離を離す(いわゆる距離チェ) は芸者含めどのハンターにも通じる、オススメのチェイス方法でもある。
余談
表記について
pixiv内においては「芸者」「芸者(IdentityV)」より「美智子」のタグがつけられていることが多いので検索する際はそちらを使おう。
中国では美智子の過去が掘り下げられたものと、リッパーとの関係が記されたアニメも公開されている。これはファンが製作したものを公式がリッパーと美智子の声優を起用して公開したものらしいが、フルボイスなので美智子(またはリッパー)ファンには必見。
血の女王の原語版での通称は红夫人で、美智子(红蝶)と合わせて双红と呼ばれている。
勘違いされている方も多いが、美智子は吉原(江戸)、つまり現代でいう東京の芸者である。京都の芸者となると名称が芸妓となるため、注意されたし。
さらに余談
ゲーム中に美智子を操作せずに放置すると鼻歌を歌いだす。曲名は「さくらさくら」。この歌声は永眠町でゲームが開始する際にも聞こえてくる。
意外と専用モーションが多く、例えば窓を乗り越える際は足元が黒く染まり歪んだ状態になる。乗り越えるというよりも、その瞬間だけ障害物が通り抜けられるようになったかのように移動する。
ロッカーに入っているサバイバーの拘束はわざわざ自分もロッカーの中に入ってドアを閉めてから行う。
永眠町で路面電車に座ると、後述の過去もあってか物憂げな表情で俯く様子が見れる。
衣装(スキン)一覧
UR | |
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花嫁 | 白無垢 |
これは彼女がかつて憧れていた服装で、あの人を失ったあとに手に入れた。 | 故き衾露けき秋なり 心のうちに物ぞ悲しき |
ピッチリとしたウェディングドレスで、髪がブロンドになっていたり通常からベール付きの仮面を身に着けているなど印象ががらりと変わる。後述の般若相の時は全体的に衣装が黒くなり、仮面がとげとげしいものに変わる。かつてはこのドレスを着ることを夢見、大切な人を失ってから手に入れたものらしい。また、着物と違い身体のラインがはっきり出るデザイン故、美智子のスタイルの良さがよくわかる。 | 正統派な白無垢であるが、般若相の際は白無垢が真っ赤に染まり、仮面がより凶悪なものとなり、普段より一層髪を振り乱す。 |
十三娘 | |
故郷を離れた一人ぼっちの美しい女性にとって、自分を守る唯一の方法と言えば、恐らく…切り札を多く手に入れることだろう。十三娘はよくこう言っていた。純粋な善意はバラを枯れさせるだけだ。価値のある詐取こそバラを咲かせ続けられる。 |
SR | |
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林中の影 | 深淵棲 |
寂しい林に落ちる月の光に、秋の愁いを消すことはできない。 | もし深淵を直視する勇気があるなら、脱出の道を見つけられるかもしれない。 |
忘憂 | 梅姫 |
この世ははかない。悲しく笑い酒をあおる。 | 昨夜舞い降りた雪が枝に積もり、まるで梅の花が咲いたかのようだ。 |
海棠(かいどう) | 秋の萩 |
人の心は容易く変わる。あの頃のままでいるのは、この花海棠くらいだろう。 | 露に濡れる庭の荻に秋の訪れを感じたが、足を踏み出して衣を濡らす気にはなれない。 |
夢の中に出てくる人 | 白い鯉 |
深い夢を見て、心奥深くに秘めた情を慰める。 | 錦鯉の良い運気のご加護は、服飾の光沢と共に、次第に褪(あ)せていくのだろうか? |
割れた瓷器像 | ミョウガ |
長らく消息が掴められていなかった遠東の瓷器像が、オークションに再び姿を現した。それに憑依していた凶悪な魂は、まるでもう一つの異界から来たようなものだった。愚かな人間たちはそれを見て、ピークマンの芸術は物を作る次元を遥かに超越し —— ついに異界を開く能力を持ったのだと断定した。 | 食べた瞬間はほんのり甘く、飲み込んだ後は苦味が広がる —— まるで私の人生のようね。 |
R | |
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黄色い袖 | 紫色の上着 |
黄色の袖。柱を纏う、美しい夢。 | |
青い衣服 | 薄紅の影 |
粉黛(ふんたい)、笙歌(しょうか)。 |
初期衣装 | ボロい服 |
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初期衣装。すべてが自然に見える。 | 服がボロボロだ。本当にただゲームをしただけ? |
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背景推理(ネタバレ注意!)
この先ゲーム内における「背景推理」のネタバレを含みます。
1.故郷 | ここは、ご先祖様の終着点であり、私達の始まりの地。 |
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日記の1ページ:置屋に入る時、私はそこを眠り続ける街と呼んでいた。深夜の街は、深い眠りに包まれ、動いているものはとても目についた。 | |
2.置屋 | 嵐の流れに身を任せる浮き草のようなこの身。どうして風を恐れるものか。 |
1枚の写真:年若い女の子が花魁の伴奏のため三味線を弾いている。 | |
3.芽生え | いつの日か、お前も喜びと悲しみを運んでくれる彼の人に会うであろう。 |
1枚の写真:お座敷で端正な顔立ちの若者が酒を飲みながら虹色の和服に身を包んだ若き芸者の舞いを堪能している。 | |
4.旦那 | 夏虫の如く愚かで、己の命をも惜しまず火に飛び入る。 |
2枚の乗船券:古いもののようだが、保存状態がいい。 | |
5.臆病 | ここは、まったくの見知らぬ国。女性たちは、派手な帽子を身に着けている。 |
帽子飾り:6インチほどある美しい蝶の帽子飾り。その先端はとても尖っている。 | |
6.暗雲 | 彼が遠出をすることになり、記念に一緒に写真を撮ることにした。 |
1枚の写真:和服を着た若い女性とその夫が、暗い表情をしている老人の後ろにたたずむ。写真の後ろには「人を不愉快にさせる女」と書かれている。 | |
7.寒気 | 人の心は、他人には変えられない。 |
とある電報:妻駆け落ち、すぐ戻れ。父 | |
8.恋愛 | 貴方の枕元を行き交う、その思いは断ち切れるものではない。 |
1枚の写真:憔悴しきった青年が街角で、尋ね人のビラ貼り付けている。ビラには恥ずかしそうに映っている者の写真が印刷されている。 | |
9.怨念 | 思いを断ち切れず、その気持ちは恨みに変わる。 |
日記の1ページ:あの人は、本当にこのこと知らないのか?いや、あの帽子飾りは…きっと知っているはず。知っていなければおかしいはず。 | |
10.再生 | 全てを忘れるとは簡単に言うけれど、心に巣くう鬼を追い出したところで人として再び生きていくことはできない。 |
しかし、消え去るまで、一体どこにいるべきなのだろうか? |
背景ストーリー
美智子はかつて吉原遊郭で最も名が知れていた芸者だった。彼女が赤い着物を纏い舞を披露する姿は、まるで翼を羽ばたかせる紅蝶のようだった。そんなある日、彼女はとある宴会でマールスという名の異国の紳士に出会った。マールスは薄く頬を染めた様子の美智子に一目惚れし、二人は当地で式を挙げ、彼の故郷へと向かった。
しかしマールスの家族はこの新婚夫婦を認めようとしなかった。中でも父親の反対が一番激しく、全うな家族にこんな婦人を嫁に入れてはいけないと騒いでいた。マールスの心が変わることは無かったが、その後彼は上司の命令を受け、印度に6ヶ月間出張することになる。美智子が印度生活に慣れるか心配だった為、彼女を家に置いて行くことにした。これがすべての不幸の始まりだったのだ。
マールスが帰国する1週間前、濃厚な霧が漂う深夜、美智子が失踪した。彼女は用人と駆け落ちし、おまけに家の財産を一部盗んでいったと、マールスの父はそう言い張った。当然マールスはそんな言葉を信じず、毎日外で妻を探し回った。しかし誰もあの可憐な東方美人を再び見かけることはできない。それは彼女自身だってそうだった。
記念日タスククリア
一通の古びた手紙
尊敬なるドネリー様:
前回お会いした時から6か月が経ちました。近頃はいかがお過ごしでしょうか?
あなた様から預かっていた物ですが、すでに適切な処置を取らせていただきました。彼女の存在が他人に見つかることは二度とないでしょう。
ただ、運送にかかる費用が予想を超えているため、預かり料金が不足する事態にならないよう、もう少し援助いただけたら幸いです。
また、ご子息が不安をそそるような調査を始めたと聞きました。不必要な争い事を招かないためにも、早急にご返信いただけたらと思います。
では。
敬具
ユージン・ヘイワード
※補足
手紙の差出人である「ユージン」は踊り子の叔父。黄衣の王記念日タスクの15年前に湖景村に引っ越しており、そこでは供物として動物の血肉を水神に捧げる儀式が行われていた。
湖景村ステージの建物には蝶の影が映る紅紫色の窓がある。