人物
CV:恒松あゆみ
本作のヒロインで、Wのリリーナ・ピースクラフト、SEEDのラクス・クライン、鉄血のオルフェンズのクーデリア・藍那・バーンスタインと一緒に非宇宙世紀を代表する代表ヒロイン。
中東の小国・アザディスタン王国の第1皇女。長い黒髪と深緑色の瞳を持つ美人。
元々は一般家庭に育ち、音楽の道を志す普通の女性だった(作中ではオルガンを弾いたり歌を作ったりするシーンがある)が、議会が形式的な王制を復活させた際に、かつての王族の血筋を引いていたため、皇女に担ぎ上げられた。
国内における宇宙太陽光発電システムの導入を推進し、経済を立て直そうとしている改革派の旗頭。
しかし、彼女自身は人格者ではあるのだが、あくまで国の象徴という飾りの存在でしかないため、当初は政治的手腕がそれほどあるとは言えなかった(刹那からも「一国の皇女より音楽を奏でている方が似合って見える」と言われていた)。
宗教の戒律を重視し外国の介入を嫌う保守派からは命を狙われている反面、民衆からの人気はある模様。また彼女も宗派や考えの違いを超え、自国民を思う気持ちは非常に強い。
主人公である刹那とは対照的に戦いでは何も解決することは出来ないという確固たる信念の持ち主。
2ndでシーリンから自衛用にと渡された拳銃にさえ「野蛮だわ」の一言を添えて拒否するほど(軍人等を軽蔑しているわけではないが、武力行使は問題の本質的にならないと考えている)。
戦うことしか自分には出来ないと考える刹那と対比される人物として描かれている。
1stでは国家元首という立場ゆえに出番は少なかったが、その信念・理想は2nd以降、彼女の行動と歌により物語に大きな影響を与えていく。
1stでの活躍
『1st』では24歳。困窮する自国を立て直すため、太陽光エネルギーの技術援助を求め、世界各国を飛び回っていた(但し、アザディスタンは見返りも期待できない小国であるため、成果はあまり得られなかった)。
CBとは、当初は関わりがなかったが、刹那とは外交の旅で訪れていたスコットランドで偶然に出会う。
彼がかつてアザディスタンが滅したクルジス出身であることと、CBのガンダムマイスターであることを明かされ、大きな衝撃を受けた。
CBによるアザディスタンへの武力介入の際にも刹那とは再び邂逅を果たし、叱咤激励され、それ以来、気にかけるようになる。
CBと国連軍の最終決戦の前には、刹那からメールを送られ、世界の歪みと向き合い苦悩する彼の想いを知り涙を流した。
2ndでの活躍
『2nd』では29歳。マスードの死や地球連邦の弾圧が原因で1stの頃より更に逼迫した祖国を救うべく、外交活動を続けていた。しかし連邦非加盟国故に、他の国々からは鼻であしらわれ、国の崩壊も時間の問題になるほど切迫した状態になってしまう。
他国に訪問していた際、リボンズの差金で、アザディスタンの内乱時に刹那と接触したことを理由に、CBの活動再開と共に連邦保安局に身柄を拘束されてしまう。アレルヤと同じ施設に収容されていたが、そのことを知った刹那達によって救出され、CBと一時行動を共にした。この際に刹那に一緒にアザディスタンに来ないかと誘うが、断られている。その後はシーリンが所属するカタロンへと保護されるが、自身が不在の間に連邦によってアザディスタンの解体が決まってしまう。
このことで無力感に苛まれるが、戦いによる解決を否定する信念を曲げることは無かった。この間にカタロンに保護されていた子供達とは深い信頼関係を築いていく。彼女が子供達の言葉を集めて作った歌は、やがて平和を求める世界中の人々の間に広がっていった。また、アロウズを否定することばかりに囚われていたクラウスやシーリンの考えを軟化させている。
イノベイターとの最終決戦時は、子供達と共にカタロンに同行して宇宙に上がり、刹那達CBの戦いを見届けた。
最終決戦後は、カタロンの子供達を連れてアザディスタンへと帰還した。連邦による中東への支援も開始され、マリナの下で平和への道を歩み始めるが、国内には依然として争いの火種が残っており、その未来は「いばらの道」であるとされる。また、真の平和は個人の幸せを大勢の人々と共有していくことで成し遂げられるという想いから、刹那の幸せを祈る手紙を綴っていた。
劇場版での活躍
それまでとは異なり、威厳のある雰囲気を持つようになった。
アザディスタンの皇女として、シーリンと共にコロニー建造現場を視察中、コロニー公社側の襲撃を受けるが、刹那とロックオンにより助けられている。
ELS襲来の際はシェルターに入りきらない市民を見捨てず、王宮の全ての施設を開放し、自らも市民のために行動していた。
その後、西暦2314年から50年後の西暦2364年時には、隠遁生活を送っており、ELSとの対話を終えて帰還した刹那と再会を果たしている。目が見えなくなっていたが刹那がELSと融合したことを察しても受け入れた。
小説版
小説版では、より刹那との関係が細かく描写され、刹那はマリナに自ら殺してしまった母親の姿を重ねていたことがわかる。そのせいか、マリナと刹那の母親の声優は同じである。
関連イラスト
関連項目
機動戦士ガンダム00 ガンダム00 刹那・F・セイエイ シーリン・バフティヤール クラウス・グラード
関連人物
王留美:同作品に登場する女性キャラクター。どちらも「自分が本来望まなかった大役(マリナの場合は皇女、留美の場合は当主)を受けざるを得なかった」立場にあるが、自分の使命から逃げずに国や人々のために尽くしたマリナとは対照的に、留美は当主の地位を利用して終始自分の身勝手な欲望のために行動していたという相違点がある(性格や生育歴の違いもあるだろうが)。
また留美は人間を超えた不老のイノベイターに憧れ、その仲間に加わろうとしていたが、マリナはごく普通の人間としてその生を全うしている。
属性
ガンダムシリーズで似たポジションのキャラクター
ラクス・クライン:マリナと同じ歌姫アビリティ保有。