「夏の避暑地! 項羽様とのバカンス!」
かくして気合一閃、霊基を水着に変貌させた虞美人であったが、よんどころない事情により項羽はカルデアに残ることになったのであった。 -第一章・終-
しかし。虞美人の野望は潰えたが、特異点の調査は完了していない。
機体の名将・項羽が算出した『夏の魔物』。
その備えとして貸し与えられた一本の槍を手に、希代の美女は華やかに艶やかに、夏の特異点に出陣するのであった。 -第二章・終-
プロフィール
自分と項羽様の間の秩序のためなら何でもする。
概要
2020年の水着イベント「サーヴァント・サマーキャンプ!〜カルデア・スリラーナイト〜」に伴いランサーにクラスチェンジした虞美人。レアリティは☆4。
数多の水着予想を覆し、まさかのぐっちゃんパイセンが配布枠での登場。というか星4から水着配布星4になるパターンは彼女が初なのである(一応恒常ではないという共通点はある)。
何せ真祖(の亜種)であり、詳しくは伏せるが本作でも極めて特殊な立ち位置ゆえに(嫌でも)注目を集めている彼女。
そんな存在自体が2部の大きなネタバレである彼女が配布サーヴァントとなった事は、多くのユーザーの驚きを誘った。しかもゲーム開始直後で入れるイベントで。
これにより時期さえ合っていれば、誰もが彼女と共に人理修復の旅に出れるということになった。
水着は色合いや髪型、ロングコート風の上着等、彼女のかつての姿を思わせるコーディネート。
コートを羽織っているので露出が控えめに見えるが、その下は布面積の少ないビキニをものすごいローライズで着こなしているというとても攻めたデザインになっている。
人物
性格自体は今までの虞美人と全く変わらないが、項羽から信頼として槍を貸し与えられている為、若干前向きで浮かれている。
逆に全体的な人間嫌いは変わらないままなので、自分に色目を向けてくるナンパ男たちへは普段より容赦が無く、色目を使ってきた(と彼女が勝手に感じた)り、その水着姿を見ただけで槍が飛んでくる可能性があるらしい。
項羽様への操を守るためなら仕方がないでしょう、というのが本人の弁。
ただしイベント中においては、周りがカルデアで見知ったサーヴァントばかりなのでそういった面は見られず、主人公やマシュに対しても皮肉抜きで「カルデア及び命の後輩」として接する様になっている。
総じて今までよりもバイアスの無い自然体の彼女として振る舞っており、意地を張って刺々しい態度をとり続けるのも飽きたという事なのだろう。
加えて、2000年を超える永い生涯の中で培った様々な人生経験を披露する事もあり、「漢文と日本語が入り混じった暗号を解読する」「精神干渉に遭った主人公を引き戻す」など、先達に相応しいファインプレーも多い。
意外に対戦ゲームの心得もあり、巴御前を下す程の腕前を見せた(そのゲームはおそらくこれ)。
パイセンは今日も死ぬ
項羽将軍は突如現れた奇妙な微小特異点において、虞美人が現地に行き、逆に自分が赴かないと言う事をしなければ、人理が崩壊しうる異常事態が発生してしまうという演算を導き出した。
その為断腸の思いで心を鬼とし、彼女だけ先行させる形でレイシフトさせるという手を取った。
蘭陵王に預けられていた項羽からの謝罪の文を読んで凄い叫び声をあげた挙句、何かしらの呪術が原因で到着早々カルデアとの通信が出来なくなってしまったため、特異点を解決するまで項羽の声を聴くことすら叶わないという事態に完全に不貞腐れてしまった。
その後、遺憾ながらもさっさと帰って項羽とのバカンスを満喫し直すために、毎晩一つづつ起こる怪奇現象をマスターと共に解決していく事になった
だが、二日目の朝に彼女は何故かアサシンの初期の姿に戻り、挙句頭に天冠(てんがん、要はお化けが頭につける三角)を身に着けご丁寧にお化けポーズの専用差分迄引っ提げて現れ、「私、死んだわ。」と告げる。
一同「………何で!?」
どうやら一行が知らないうちに頭を斧でカチ割られた模様(普段なら問題ない傷であるらしい)。
その後何事もなかったかのように復活するが、三日目の夜にまたしても、今度は少女霊に体を凶(まげ)られてしまい死亡。
翌朝には復活したが流石に普通ないような殺され方だったためかなり疲れた模様。
このままいったら、「虞美人パイセンは今日も死ぬ」とかいうタグが作られそうである。
とか何とか言ってたら、
- 異変解決後のホラースポットで「一人でシャワーを浴びる」という死亡フラグを立てたせいで、元ホラースポットという性質故に特に理由もなく死ぬ
- 戦闘中は常時回避状態なのに戦闘終了時に強制的に強化解除がかかってうっかりラス1のゾンビに噛まれて死ぬ
- おとりになってゾンビに囲まれて宝具で自爆特攻したが、血の台風になってコテージに自力で戻ってきた
- 自分たちを襲ってきた人形軍団の中に混ざっていた項羽の蝋人形が篝火に触れてしまい溶け始めたので抱きしめたら急に炎上して焼死
等どんどん死因が雑になっていく事態に…。
能力
項羽から預かった槍を使って、敵を体術で蹴り飛ばしたりしている。
因みに吸血種ではあるがマナを吸収しやすいということで日光の下のほうがむしろ元気になるらしい(第一スキルにその旨が書かれている)。
性格のみならず、存在そのものが怪異・怪奇現象への徹底メタ優位に立つホラーブレイカー。
実力自体は飛び抜けている訳ではないが、アサシン版共々、十二の試練どころではないレベルの不死っぷりを有する何気に規格外の存在。
恐怖を糧にするモノ相手でも、外部からのあらゆる脅威を辟易としか感じない為一切怖がらず、汚染の類に晒されても、肉体ごと爆散しリセットしてしまうため文字通り取り憑くしまが存在しない。
ステータス
筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|
B | D | A | A | C | C |
保有スキル
対魔力(B) | ランサーのクラススキル。魔力に対する抵抗力。Bランクでは魔術詠唱が三節以下のものを無効化し、大魔術・儀礼呪法などを以ってしても傷つけるのは難しい。 |
---|---|
夏の受肉精霊(A+) | 受肉精霊であることはもちろん変わらない。が、水着に霊基が変化したことにより、その在り方が若干夏寄りに最適化されている。マナの吸収効率が、夏らしい自然……すなわち避暑地の湖畔の水や燦々たる日光……からであればあるほど高くなる。吸血種のイメージにあるまじきスタイルになるが、もちろん彼女は気にしない。別に嗜好が変化しているわけではないので、「暑いわね!」とかぶちぶち文句を言いながら日光浴などをしている姿が見られる。 |
覇王の姫(EX) | 詳細不明。覇王と呼ばれた項羽の寵姫であった事に由来するスキルだと推察される。 |
在りし日の舞(EX) | かつて項羽の前で行っていた剣舞のスキル。人の文化が嫌い、真似をするなどくだらない、という信念はあれど、項羽のためならばそれを曲げるときもあるのだ。客観的に上手いかどうかは知らない。他者にどう評価されるかなど知らない。どうでもいい。ただ、ときには舞うことが必要だったというだけ。彼がどう評価してくれたのか、どんな表情を浮かべてくれたのかは、彼女のみが知る。それは大切な記憶として、このスキルと共に彼女の霊基の奥に刻まれている。このスキルは本来は封印されており、また、項羽が近くに存在しないと使用不可能。今回は彼の槍を貸し与えられた衝撃でこのスキルの封が解け、それにより彼の槍が一種の代わりとして機能しているために使用できる。今は槍舞としてアレンジされている。 |
宝具
夏魔必滅槍舞(アンチフリング・ロンド)
- ランク:A
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~10
- 最大捕捉:20
フリングとは俗語で『浮気』や『一夏の恋』、転じて夏の魔物のことをここでは指す。
項羽に貸し与えられた、項羽の愛の具現化である、(と当人は思っている)槍による、対・夏の魔物専用強制排除ムーブ。極端な決めつけによる男性特攻を持つ。
虞美人には武術や戦術の心得などないが、項羽への愛が盛り上がった結果、かつて彼の前で踊った剣舞のことを思い出した。
それを利用しようと思い立ち、さらに槍舞としてアレンジしたのがコレである。
結果としてなぜかポールダンスっぽくなってしまった。
元の宝具『呪血尸解嘆歌』と同じように自らの肉体を破壊しながら魔力を暴走させて異常気象を起こすものだが、項羽の槍を軸とした槍舞の動きにより「回転」のベクトルが与えられることで、結果的に血の雨ではなく竜巻型の呪詛が発生することになる。
永遠の嘆歌(ラメント)が形を変えた、死の輪舞(ロンド)。
対象を捕捉後、上空高く舞い上がり、槍を構えて一直線に急降下。
地面に到達するとともに、急速に自壊しながら槍を軸に高速回転し、死の竜巻を発生させる。
その様相は、禍々しくも一輪の可憐なヒナゲシを彷彿とさせる。
ゲーム中では、カードの種類はQuickで、効果は【敵単体に超強力な〔男性〕特攻攻撃&呪い状態を付与(3T)<オーバーチャージで効果アップ>&やけど状態を付与(3T)<オーバーチャージで効果アップ>】。
実はこの宝具、セリフが三種類あるのだがそのうちの一つが、項羽と会えないがためにぶっ壊れてしまったかのようななんとも言えないセリフとなっている。
内容は……、実際に聞いてみた方が解りやすいだろう……。
ゲーム上での性能
ざっくり言えば、初代水着サーヴァントのタマモシャークのQ主体の廉価版。
自身のオリジナルよりやや攻撃的なステータスに加え、クラス補正のお陰でダメージ計算にマイナス補正が発生しないため、より鋭く攻め立てることが出来る。
カード配分は《Quick:2/Arts:1/Buster:2》のランサーの定型だが、どの攻撃も多段ヒットするお陰で性能が高く、自前でスターを稼ぎつつガンガン攻めていくことが出来る。
スキルは、ガッツ(戦闘不能から1度だけ復帰)状態付与(5T)&NP獲得量アップ+「日差し」判定フィールド限定でNP獲得量アップ+「水辺」判定フィールド限定でNP獲得量アップ(各3T)の「夏の受肉精霊(A+)」、味方単体にNP獲得(10~20%)&自身にターゲット集中(1T)の「覇王の姫(EX)」、自身にQuick性能アップ+味方全体のクリティカル威力アップ(各3T)の「在りし日の舞(EX)」と、面白いものが揃っている。
総じてNP効率が高く、同クラスの水着サーヴァント謎のアルターエゴ・Λが居ると、昼間の野外に出るだけで3重のNP獲得バフが発生する。屋内や夜だろうと、ここに太陽の騎士を加えるだけでOK。もっともそこまですると、パーティー編成の自由度が一気に下がるので、どちらか入ればラッキー程度に考えておこう。
「覇王の姫」のターゲット集中も、結果的にNP効率を上げることが出来、味方を庇いながら次発装填を加速させる。ガッツもあるので、強力な単体を肩代わりして戦闘続行という荒業も可能だが、本来の自分のようにHPをリカバリーする手段がないため、一工夫必要になる。うっかりしてイベント時のように、ポックリ逝ってしまわないよう注意したい。
宝具は上記の通り男性特攻。倍率はそれなり高く、自称ハイソなマヌカンの野獣といい勝負をしてくれる。
あちらと違い、Quick属性に加えてNP獲得量アップとQuick性能アップも手伝って、短いスパンでの連射も視野に入れることが出来る。
加えてスターもそれなりに稼げるため、次ターンで味方の攻撃性を底上げし、パーティー全体に貢献できる。
運用としては同属同格のワラキアの鬼将に近いもので、あちらより攻撃性に重点を置いてスター生産力を高めたかたちと言い得る。
総じて「男性特攻を軸にしたメインアタッカー&サポーター」であり、元の霊基に比べるとかなり使い勝手が良くなった。
なにより自己強化でガッチリ固めていた以前から一変、味方への恩恵の多いスキル群のお陰でパーティー編成の自由度が大きく上がっている。
課題として、耐久性をガッツのみに頼っている点、その割にHPがあまり高くない点をどうカバーするかがポイントとなる。
逆にいうと、この点をカバーできるなら、短期決戦でも長期戦でもある程度動ける器用さがよりはっきりと出るので、非常に頼もしいアタッカーに育ってくれる。
また、スキル強化の素材も重めで、水着サーヴァントで需要の多い「追憶の貝殻」と2部5章後編で実装されたばかりゆえに供給が少ない「悠久の実」が12個ずつ要求される。
戦闘でもシナリオ同様、今までのいじられキャラの汚名返上とばかりに、大いに活躍してくれるだろう。
関連人物
最愛の人。一緒に夏を過ごせると思ったらレイシフトに同行できないというオチで、激しく意気消沈した後、愛しの項羽に会うためにさっさと特異点解決を目指す。
上記の件でただでさえ苛々しているのに、イチャつきぶりを見せつけられて更に苛々している。
後輩たち。夏のためか普段は決して出さない二人への想いを垣間見せている。
関連イラスト
余談
上記の様に「ネタバレ&統合性と、入り易さを天秤に掛け、批判の末に前者を切り捨てる」様になった本作の方針が最も色濃く出たと言える。
まあ登場あるいは星4配布やクリプターネタなど関係する要素が話題に上がるたびにtwitterなどで毎回トレンドに入ったりと、星4の中でも特に注目が集まっている彼女だからできた芸当なのかもしれないが。
これまでの水着配布枠は、星5レアリティからの降格だったのに対し、今回は元のレアリティそのまま水着化、という異例の扱いである。
また、『西漢演義』においては項羽の武器が火尖槍となっているからという説があるためか、槍から火の粉が出ていたり、宝具演出が哪吒と似通っていたりする。
Fateシリーズにおいても、項羽の元になったのが哪吒という設定がある。、
関連タグ
- ランサーが死んだ!:現状の彼女を表現するに相応し過ぎる言葉。ストーリーが更新されるたびに様々な要因で死に至っている。幸運Cなのに・・・
- キャプテン・スカーレット:……死んでも蘇る人物繋がり(彼の場合は後天的かつ外的要因が奇跡的な形で複数重なった結果)で、彼もほぼ毎回様々な理由で死亡しており、ある時は身代わりで殺されたことも。あまりにも毎度の様に死亡するため、動画では「スカーレットは今日も死ぬ」とタグをつけられることも。(因みに時折死なない回があるが、その時は「スカーレット今日は死なず」とタグが付く)
- 吸血鬼すぐ死ぬ:……本来関連は無いギャグ漫画。―――なのだが、イベント中のぐっちゃんパイセンの死にやすさ、さらに同作主人公のポンコツぶりもあって、妙にしっくり来てしまう(汗)