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クガ・ヒロトの編集履歴

2020-09-08 15:58:51 バージョン

クガ・ヒロト

くがひろと

クガ・ヒロトとは『 ガンダムビルドダイバーズ Re:RISE 』の主人公である。

「 この胸の痛みは、本物だから 」


「もう、誰も奪わせない。お前にも、奪わさせない!!」


CV:小林千晃


人物

ダイバー名は「ヒロト」。

GBN歴は長く、ビルダーとしてもファイターとしても優秀な高校生ダイバー。リアルに近い姿のアバター(リアルより髪が少し長い程度)を素直に使っており、ポンチョを纏った姿は根無し草を思わせる。

オリジナル機体・コアガンダムおよびその換装機・プラネッツシステムで多様な戦局に対応する実力者。GBNの仕様にも造詣が深く、敵の分析、地形を活かしたトラップの設置、クリエイトミッションを応用したシミュレーションの作成など、作戦立案にも長けている。

一時期は熱心に打ち込んでいたことが伺えるが、本編開始時点ではソロで傭兵プレイを続けており、気が向いた時にログインしてはミッションにふらりと参加し、クリア条件を達成すると報酬そっちのけで何かを探すようにミッション用のディメンションを探索するという行動を続けている。

その腕を見込んで「隠しミッション」に誘ってきたカザミが口にする「新エリア」という情報に少なからず興味を抱き、フレディと名乗る少年からの仔細不明な救援要請を受けて、仕様とは異なる未知のミッションに臨むこととなる。


バトルにおいては生き残りの友軍を囮に敵をトラップへ誘い込む、味方の援護よりも敵戦力の分析を優先する――といったソロ気質の強い冷めた戦い方が目に付き、結果的に彼に助けられたアレックスのダイバーは、利用されたことも見抜いた上で「力量は確かだがチーム戦に向いていない」と評価した。

チーム戦演習の相手を務めたフォース・MU DISHのゴジョウからは、他者を信用していないこと、起こり得る問題を仲間に知らせず一人で対処しようとする姿勢を見抜かれ、「なぜチームを組んでいるのか」と問われてなお、何も答えようとしない消極的な態度が浮き彫りとなる。

自機の作り込み様からも、多様な局面に独力で対応しようという設計思想が読み取れることから、ともすればBUILD_DiVERSの誰よりも独り善がりになりかねないスタンスをとっており、実際に序盤のミッションでは面倒事を一人で引き受けようとする姿勢も目立っていた。これは率先して他者のために動けてしまう性質の不器用な表出とも言え、メンバーの意を汲もうとする場面もあるものの、技量の問題から仲間を頼るという発想もなく、明確な役割分担の実施については4thミッションを待つことになる。


コアガンダムを組み上げたばかりの頃にディメンション内で出会った少女・イヴと交流を持った経験から、GBNをゲームシステムとして割り切ることに抵抗を覚えており、詳細不明のストーリーミッションにおいてもクリア条件に対して必要以上に手を尽くすなど、ステージクリアを最優先にするカザミとは意見がぶつかることも。

ガンプラにも感情のようなものが宿るという考えも受け売りながらに持っており、パルヴィーズがガンプラに愛着を抱く様に共感してぎこちなく励ましたりと、心根には温かなものを持っている。


リアルと過去

17歳の高校生。脚本家の父・オサムと、翻訳家の母・ユリコの三人家族。同じマンションに暮らしている幼馴染みのヒナタとは家族ぐるみの付き合い。

GPD時代からガンプラバトルに親しんでおり、GPDの終了に伴いGBNを開始した。中学生時代にはビルダーとしての受賞歴もあり、顔馴染みのマツムラ店長からは今でも作例を頼まれたりしている。両親とも彼のGBN通いには好意的。

常にどこか物憂げながらも、基本的に穏やかで人当たりは良く、両親やマツムラ店長といった身近な人々との関係はごくごく良好。以前は常に人の輪の中に居るような明朗な少年であったらしく、ヒナタに限らず当時のヒロトを知る者の中には、気にかけている友人もいる様子。


ある経験からGBNで小型機体の可能性を模索しようとコアガンダムを組み上げ、GPDとの感覚の違いに戸惑っていたところへ声をかけてきたイヴと名乗るダイバーの助言を受けて、機体の調整を完了させた(後に、彼女がいなければ初日にGBNを離れていたかもしれないと語っている)。

それ以降、各種ミッションへの挑戦、換装用アーマーへの命名、フォースへの加入等々、ヒロトにとってのGBNはイヴと共にあり続けた大切な日々となった。しかし、最終的にはそうした日々をイヴと自らの手によって終わらせることになる。

ビルドダイバーズ一人のダイバーのためにGBNの大半を敵に回した第二次有志連合戦においては、上級者フォース・AVALONの一員として参加しており、相手方の大将だったダブルオースカイを捕捉し、撃墜可能な状況へと持ち込んでいたことが明かされた。

自ら消滅することを選んだイヴに手を貸すことしかできなかった自身と、イヴが「妹」と呼んだ存在を救うために戦うビルドダイバーズの姿に激しい葛藤を抱え、寸前で狙いは逸らしたものの引き鉄を引いてしまったことが追い打ちとなって、ヒロトはAVALONを脱退しGBNからしばらく姿を消し、復帰後も寡黙な傭兵へと変貌してしまう。

目の前で消え行くイヴに何も出来なかったという強い喪失感に加えて、一瞬でもリクたちへの逆恨みに駆られてしまったという後悔と虚無感、自分自身への失望は2年という時間を経てもその心に影を落としており、ヒナタやマツムラ店長の言ではその時期を境にヒロトの笑顔を見なくなったのだとか。その影響は「ビルドダイバーズ」という名前に対する、敵意とも悔恨ともとれない複雑な反応としても表れている。


劇中での活躍

1st season

ある日、カザミに強引に連れられたことを切っ掛けに、その場に居合わせたメイパルヴィーズも含めた4人で「隠しミッション」に参加することとなる。

アースリィガンダムの力でフレディを救助するミッションを達成したヒロトだったが、後日このミッションが「BUILD_DiVERS」として登録されたヒロトたち4人で挑む長期のストーリーミッションである可能性が高いことが判明する。


自分自身の探し物のため、未知のエリアであるフレディ達の世界を探索したいと考えたヒロトはストーリーミッションの継続を決め、彼ら山の民の集落を防衛するミッションに備える。

しかしチームワークどころか実力もバラバラな4人によるシミュレーションは困難を極める。

それでも紙一重でシミュレーションを突破した結果をもって妥協しようとしたその時、ヒロトの脳裏にある過去がよぎる。

かつて、辛うじて戦いに勝利したもののイヴの花が潰れてしまった時のことを…

本当にこれでいいのか…悩むヒロトだったがヒナタに励まされたことで決意を固める。


翌日、ヒロトは新たな作戦をメンバーに、また保険としてマーズアーマーをも配備して防衛ミッションに挑む。

準備途中で抗議してきたジリクの畑の芽も意識しながら全力を尽くすヒロトだったが、

不測の事態が重なり村に損害を出してしまう。

その事を気にかけるヒロトだったが、感謝の言葉を伝えに来た子ども達の笑顔に、イヴのかつての笑顔が重なる。

破壊されたかに思われたジリクの畑も、その芽は守られていたのだった。


4thミッションで想定される水中戦を控え、パルの提案でBUILD_DiVERSは水中のクリエイトミッションに挑戦する――のだが、チーム・グラナダブルーが操る水陸両用機体を前に、水中戦初心者のカザミとパルはあっさりとあしらわれてしまう。ミッションクリアを優先するヒロトは水中用換装機メルクワンガンダムで、連携をとる相手の3機とメイを置き去りに水底深くへと突っ込んでいく。クリア条件であるハロの回収もそこそこに、グラナダブルーのキャプテン・マイヨールとの一騎打ちをいなすと、奮闘するメイを援護することもなく水上へ帰還、強引ながらも勝利する。

そして、メンバーの水中戦スキルを鑑みたヒロトは、リスクを減らすという理由から自分一人での水中戦を提案。賛同を躊躇するカザミやパル、チームの一員としての姿勢に疑問を呈するメイだが、代案も出ないまま本番を迎える。

しかし、想定外の巨体と防御性能を誇るエルドラシーブルートを前に、ヒロトは決定打を打てないばかりか次第に追い詰められていく。痺れを切らして飛び込んできたメイのウォドムポッドに蹴り上げられて水中を脱したヒロトに、パルは「敵を陸地へ引き上げてチームで戦えないか」と進言。意見の一致したBUILD_DiVERSは、ヒロトの指揮の下で即席の作戦を実行に移す。

ヴァルキランダーを囮にシーブルートを釣り出し、ウォドムポッドが打ち込んだ銛をメルクワンが捻じ込み、ジャスティスナイトが引き上げる――ようやく呼吸の合ってきたチームは、釣り上げた巨体を難なく瞬殺。仲間の尽力に、ヒロトは「もっと早く助けを求めるべきだった」と謝意を述べる。チーム・BUILD_DiVERSの長い序章が終わりを迎えようとしていた。


しかし、5thミッションで衛星兵器による地上への砲撃の阻止に失敗。それにより山の民に多数の死者が出てしまったこと、その影響でGBNどころか現実世界で長期の電波障害が発生してしまったことから、この戦いがイベントではなくリアルではないかと疑い始め、第13話で現実世界で再会したメイとの会話からそれがほぼ確定する。

あまりの事態の大きさと、下手をしたらシドー・マサキのように意識がその世界「エルドラ」に取り残されて帰ってこれなくなる恐れがあることを知ったメイ以外のBUILD_DiVERSは戦い続けることを躊躇ってしまい、それはヒロトも例外ではなかった。

そんな中、ヒナタとの会話で思い出したのは2年前のあの日、イヴが目の前で消滅した辛すぎる過去、そして、

「これからも、誰かの為に頑張れるヒロトでいてね‥‥」

というイヴの最期の言葉だった。

ヒロトは改修したコアガンダムⅡと共にGBNにダイブする。それぞれに覚悟を決めて集まるBUILD_DiVERSにフレディからのSOSが届く。待っているのは戻れる保証もない本物の戦い。しかし、もうヒロトに迷いはなかった。


「もう、くり返さない」

「失くしたんだ、大切なものを」

「だから、くり返さない」

「この胸の痛みは、本物だから‥‥!」


2nd season

第20話まで


こうして再びエルドラの地に降り立ったヒロトたちを待ち受けていたのはアルスがヒロトのガンプラを模倣して作り上げたアルスアースリィガンダムであった。第18話では第二次有志連合戦の映像と共にアルスアースリィガンダムを「完璧なあなた」と自称するアルスに対し、ヒロトは今までになく激高した様子で戦いに挑む。それは後述するように彼の抱えた思い出と過去の傷、その両方を踏みにじる行為に等しかったからである…


第19話から20話にかけて自分とイヴとの過去、彼女が消滅するのを見ていることしかできなかったこと、第二次有志連合戦で半ば妬みと逆恨みでリクを撃とうとしたことを皆に明かす。

それはイヴの最期の願いである「これからも誰かのために頑張れるヒロトで居てね」という言葉への最低の裏切りだったとヒロトは嘆いた。

イヴが助けたかった妹の未来を閉ざそうとした…それもイヴが愛したGBNを守るためですらなく、イヴの願いも忘れただ己の妬みと憎しみのために消し去ろうとした最低の自分に、「人のため」になろうとする資格なんて無いのだと。

(この時、ヒロトが狙いは逸らしたが引き金を引いたことを、「狙いを逸らしてしまった」=有志連合やイヴが愛したGBNへの裏切り、「引き金を引いてしまった」=イヴが救おうとした命への裏切り、「妬みと怒りで引き金を引いた」=イヴの最後の願いへの裏切り、つまり、ヒロトにとっては全てを裏切ってしまったとする考察もある)


イヴと出会ってからリクに狙いを定めたその時までのたくさんの記憶や感情が一気にヒロトの背中にのしかかったことで、回り回って自分に焦点が合ってしまい、ヒロトは激しい自責の念を2年間抱き続けていたのである。

(つまり彼は本家ビルドダイバーズ達が心から憎いわけでも嫌いなわけでも、まして否定しているわけでもなく、弾みに色々なことを思い出してしまうためとことん忌避していた)


溜め込んだ想いと共に涙を溢れさせたヒロトに対し、彼の独白を聞いていたメイは「好きなだけ泣けばいい」と優しく抱きしめる。その言葉にヒロトは慟哭した。

それは、イヴが消えてからの2年間、流すことができなかった涙だったのかもしれない。

そうやってさらけ出し洗い流したヒロトは、自分やイヴ、リク、サラにより、今までという " 芽 " がたくさんの物事へと広がり繋がっている大きな " 木 " になっていることに気付き、晴れたような微笑みを浮かべるのだった。


この時、もしリクを撃ち抜き敗北させた場合、イヴの妹と知りながらサラを見殺しにしたこととなってリク共々心に影を落とすこととなり、もしサラの転送が失敗した場合、GBNは間違いなく崩壊してしまいやはり心に影を落とすことになっていた。

さらに言えば、その後メイのようなELダイバーたちが生まれることも、今の仲間と出会うことも、エルドラを助けることもなかったのは言うまでもない。


そのため、あの時リクが勝利したことも、サラが自分と仲間を信じたことも、ヒロトが撃たなかったことも、そしてイヴがヒロトに思いを託したことも、そのすべてが世界にとっては大正解だったというのは最高に皮肉としか言いようがない。


第21話以降

長年貯めこんでいたのを吐き出したためか、言動や表情がやや柔らかくなっており、ヒナタがそれに気づいて安心している。しかし、アルスに洗脳されているままのマサキの肉体が限界に近付いていることを知ると、ヒナタにエルドラのこととマサキのことを打ち明け、戦いに挑む。トラウマを乗り越えたことでダイバーとしての情熱も取り戻したのか、罪の意識に苦しむマサキを聖獣クアドルンがあえて手にかけようとしたときには「俺と同じ後悔を、あなたにはさせない!」と説得したりと「熱い」部分も見せるようになった。

激闘の末マサキ救出に成功し、アルスとの決戦に備えて準備を進める最中、マギーの協力でGBN中に名前が知れ渡るようになったBUILD_DiVERSは大規模なリハーサル戦を行うことになる。その対戦相手の中にはAVALONビルドダイバーズの名前が……。

上位ランカーが勢揃いの超難関ミッションだったが、40回もの再チャレンジの末、遂に突破。また、この戦いでリクのガンダムダブルオースカイメビウスとも戦ったが、もはやヒロトにとってリクは「恨みをぶつけてしまった、後ろめたい相手」ではなく、「新たに出会えた好敵手」であり、激戦を繰り広げる中で浮かんだのはただ純粋な笑顔だった。

それはリクを撃とうとして失った「ガンプラを楽しむ気持ち」をリクと戦うことで取り戻した瞬間でもあった。

戦いの後、リクとお互いの心境を話し合う彼には、もはやわだかまりはなかった。


そして、対アルス用の切り札を手にBUILD_DiVERSはアルスとの決戦に挑む。

エルドラからGBNにアルスを誘い出し、GBN中のダイバーの力も借りてアルスを倒す。そうして倒されたアルスのデータをGBNで新たな命=ELダイバーの元とする。アルスをただ破壊するのではなく、使命を終わらせることができないアルスを解放し、新たな世界で新たな命として生まれ変わらせる。それがヒロト達が考えたアルスを(間接的にではあるが)救う方法だった。

また、この時にメイがイヴと共に消滅したはずのイヤリングを持っていたことから、イヴのデータの一部がメイに引き継がれていたことに気付いた。


戦いの後はGBNデビューを果たしたヒナタもメンバーに加えたBUILD_DiVERS一同でエルドラとリアルを行き来しながら復興の手助けをしている。

ある日、ヒナタをフレディたちに紹介していた時に、彼の目の前を風に舞った一枚の花弁が通り過ぎる。

「彼女」のことを思い出したのか、ヒロトは少し悲しげに、しかし優しく微笑みながら空の彼方に去っていく花弁を見送るのだった……。


なお、両親にはエルドラのことは心配かけたくないと黙っていたが、親の方も詳細は知らない上でヒロトが何かを抱え込んでいる事は察していたらしく劇中では息子へのアドバイスとも取れる会話もしており(例えば、第17話では父のオサムが「ガンプラで世界でも救おうとしているのか?」とヒロトに話しかけている。……まさか本当に世界を救おうとしているとは思わなかっただろうが)、ヒロトも全てが終わった後でちゃんと打ち明けたらしく、オサムは新作の題材にするつもりの模様。


余談

イヴと共にいた期間(仮定)

ヒロトがイヴと出会ったのはGBNが世に出てすぐの頃というのは判明しているが、どれほど前のことかは実はよく分かっていない。が、ヒントになる要素は存在する。


無印の時点でGPDが流行っていたのが無印から4年前とされており、ヒロトが参加したGBN開始前のGPD大会の時点でストライク立像が建設中、ヒロトがGBN始めたときにはストライクが建設完了してる。そして、そのときヒロトは中学生であるため、Re:RISEから4、5年前程度の時点でGBNが本格稼働していると推測できる。


また別の例では2年前に当たる前作ビルドダイバーズのメインキャラクターの一人・アヤメは、リク達と出会う前に別のフォースに所属しており、それが当時から2年前の話ということが分かっている(前作が2年前とすると、Re:RISE時点で4年前相当)。


つまりそれほど前には既にGBNがあったということであり、イヴと出会ったのもその頃だろうと推測できる。そこからイヴ消失と第二次有志連合戦までが2年の開きがあるため、つまりヒロトがイヴと共にいた期間は推定2年間(あるいはそれ以上)と考えられる。

絆を結び、惹かれ、そして哀しみに暮れるには十分すぎる期間だろう。


前作主人公との比較

ガンプラを題材にしたアニメの主役を中学生が占める中で、初の高校生となる。


ビルドシリーズの歴代主人公とは異なり(※)、ビルダーとしてもプレイヤーとしてもある程度完成された技量を持つ一方で、トラウマの影響もありどこか冷めた大人びた言動を取るなど「ガンプラを楽しむ心を失った」異色の主人公でもある。逆に言えば初心者では無く一定の技量を持ち精神的にもある程度成熟している陰を抱えたヒロトを主人公に据える事で従来作には無かったシビアなストーリー展開をしても対応出来る素地が整えられていたと見る事が出来る。

トラウマを克服した後もエルドラの戦いが激化していることもありガンプラを楽しむどころではなかったが、それだけに第24話のミカミ・リクとのバトルを楽しんでいる様子に、視聴者の多くが安堵した。


なお、リクとのバトルはキョウヤの介入もあり決着はつかなかったが、劇中の様子を見る限り実力はほぼ互角。

強いて言うならビルダーとしてはプラネッツシステムという多彩なギミックを使いこなすヒロトが、ダイバーとしての操縦技量は天性のセンスを持つリクがわずかに上と言ったところ(劇中でも対戦時にお互いがその点を称賛している)。前作でのリクの描写に反しないこの互角描写は多くの視聴者に支持され賛同を得ている。


コアガンダムの製作にGPDでの戦闘がきっかけという点で前作主人公のリクと共通しているが、GPDとGBNで先に始めたものが逆で戦闘後から新機体製作への感情が違うという点でミカミ・リクのifの姿ということが現れている。またイヴのおかげでGPDからGBNへの移行が完遂できたという意味では、その現実を認めきれなかったシバ・ツカサとの対比もあるといえるか。


上記の人物欄に「多様な局面に独力で対応しようという設計思想が読み取れることから、ともすればBUILD DiVERSの誰よりも独り善がりになりかねない」と表記したが、元々プラネッツシステムはコアガンダムの可能性の開拓が目的であり、何よりもイヴとの交流のなかで生まれたとても大切なもの。

見て分かる通り応用の幅が広く、ソロでもパーティプレイでもあらゆる局面に対応できる。断じて独り善がりになるためでも、独力で対応するために作ったものではないのだが、心に傷を負ってからの行動により結果的にそう見られるようになってしまったのは皮肉と言う他ない。



隠れガンダムオタク?

ゲーム内、リアル共にクールで物静かな人物である(上記のトラウマから性格が暗くなっているのもある)ため、いわゆるガンダムオタク的な描写は一見ないが、よく見ていくとかなり熱烈な1stガンダムへのマニアぶりが見て取れる。

・コアガンダム+プラネッツシステムの着想がRX-78+Gアーマー。

・変形台詞が「コアチェンジ、ドッキング・ゴー」(1stより)

・過去、受賞した作品は「G-3ガンダム+Gアーマー」

ガンダム・ハンマーハイパー・ハンマーはもちろん両方用意する。

・トラップにアッザム・リーダーを愛用

・大気圏突入用にわざわざ耐熱フィルムを用意(1stより)

・コアガンダムIIの顔がなんかクローバー・ガンダムにそっくり

・コアガンダムとアーマーの緊急分離の際の掛け声が「ボルトアウト」(Gアーマーからガンダムへの分離が「ボルトアウト」)


…などなど、作品が進めば進むほどそのマニア描写には暇がないが、マニアじゃないと半分も伝わらない。いわば「細かすぎて伝わらないガノタ描写選手権」のようになっている。



18話についての補足

18話で彼は珍しく激昂してアルスと交戦したが、19話を見てよく考えてみると、ヒロトのGBNでの一番の楽しみはトッププレイヤー達のようにバトルを楽しむのでは無く、イヴと共に広大なGBNを冒険することであり、その過程でプラネッツシステムが生まれて様々な地形への適応やミッションを楽しむために多彩な戦術を取れるようになったのである(そのため水中戦仕様のアーマーはアーマー名の命名法則が決まる前から作られている)。


つまりヒロトにとって"完璧な自分"とは在りし日のイヴとGBNを冒険していた自分であり、第二次有志連合戦のような譲れない思想をぶつけ合うドロドロとした戦場で戦うことは本当にやりたかったことではないし、ましてや冷淡と相手を仕留めることでもない

にもかかわらずアルスから『なぜ撃たなかったのです?』などと聞かれた挙句、冷淡とエルドラの民という「敵」を狙撃しようとするアルスの姿が"完璧な貴方"だと告げられれば激昂しながら「違う!」と否定するのも当然だろう。


上記の2ndシーズンにおける活躍の欄で触れた通り、どす黒い感情を抱いたままリクを狙撃しようとして引き金を引き、文字通り全てを裏切ってしまった事はある意味イヴを失った事と同等か以上のトラウマなのだ(イヴの件はカルナに心配されるレベルでまだ済んでいたが、こちらの場合はケン店長やヒナタが心配するだけでなく、2年以上も本人のトラウマになっているレベルのことである)。

そして何より、イヴとの思い出が詰まったコアガンダムを歪な形で模倣されてしまえば我を忘れて激昂するのも無理からぬ話である。


本作の主題歌との関連

本作の主題歌はヒロトの心境を現すかのような歌詞の物が多い。

いくつか例を挙げると、第2期OP「HATENA」の歌詞はヒロトの過去を意識したと思われる苦しみや悲しみを歌ったかのような内容に、一方で、第20話の特殊ED「ハートフル」はトラウマを乗り越えたヒロトからイヴへの感謝を表すような歌詞(実際にヒロトからイヴへの手紙をイメージしたとのこと)となっている。

本編を見てからこれらを改めて聴くと、ヒロトの心境をより深く知ることができるだろう。


なお、無印の後期EDテーマ「スタートダッシュ」の2番の歌詞に「勝者の裏には必ず敗者もいるんだろう」という一節がある。

偶然ではあるが、ファンの間では「ヒロトのことを指しているのでは?」と噂された(歌っていたスピラ・スピカの皆さんもファンから指摘されて驚いたとのこと)。


関連記事

ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 主人公


BUILD_DiVERS

カザミ(GBD) メイ(GBD) パルヴィーズ

ムカイ・ヒナタ イヴ(GBD)


コアガンダム コアガンダムⅡ


ミカミ・リク アルス(GBD)・・・もう一人のヒロトであり、もうひとりの誰か。


AVALON(GBD)


キラ・ヤマト シン・アスカ

・・・第24話でリクと語り合う場面で、この二人の和解の場面を連想する視聴者も多かったが、キラとシンの場合は半ば無理矢理な流れで和解したようにも見えるため(シンはキラたちに負けたこともあり、落ち込んでいた)、リクとヒロトの対話・和解の方がはるかに前向き。


ヨナ・バシュタ……ヒロトと同じくガンダムシリーズにおける続編主人公。

そして何気にヒロインと死別しているという余りにも哀し過ぎる運命を背負った共通点を持つ(上記のシン・アスカにも当てはまる)。


クレナイ・ガイ・・・大切な人を失い、一度は心を閉ざしていたが、後に立ち直った主人公繋がり。ヒロトの過去を見て彼を連想したと言う声が少なからずあった。


イオリ・セイ:アニメガンダムビルドファイターズの主人公の一人。ビルダーとして高い技量を持つがガンプラバトルでは負けが多く弱いと思われていた。・・・が、ガンプラを愛する気持ちが強すぎて相手の物も含めて想いを込めて制作されたガンプラを傷つける事に躊躇いを感じていた為であり、その気になればファイターとしても高い実力を持っている事が最終話で明らかになった。

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