概要
その名は赤い顔という意味で、沖縄では月にはウサギではなく、桶を持ったアカナーが住んでいるとされており、その言われは次のようなことがあったからだといわれている。
その昔、正直者のアカナーとずる賢い猿がおり、2人が暮らしている庭には一本の桃の木がありました。
桃を独り占めにしたいと思っていた猿はある日、負けた方が勝った方に殺されるという条件で、アカナーに桃を売る競争を持ち掛けました。
申し出を断れ切れなかったアカナーは、猿の入れ知恵で熟していない桃の実を売る事になったアカナーは、熟れた実を売る猿に当然勝てる筈もなく、勝負に負けてしまいました。
夜になった帰り道、アカナーは、夜空に光り輝く憑きを見上げて、涙ながらに祈りました。「お月様、僕は殺されたくありません、助けてください」と…。
アカナーを可哀そうに思ったお月様は空から籠を下ろして天の世界へと引き上げて下さいました。それからアカナーは月で暮すようになったという事です。
しかし猿は今でも虎視眈々とアカナーを殺そうと狙い続けているという。