データ
別名: | 冷凍怪獣 |
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身長: | 40メートル |
体重: | 1万5千トン |
出身地: | 日本アルプス(ヒマラヤ原産とも) |
初登場:『ウルトラマン』第25話「怪彗星ツイフォン」
日本アルプスから現れた雪男(あるいはゴリラ)のような怪獣(『ウルトラ怪獣大百科』では雪男が進化した怪獣と解説されている)。
非常に寒さに強いが、反面高熱や乾燥には弱く、特に首のところが弱いとされている。
設定上は口から冷凍光線を放てるというが本編では未使用。楳図かずおの漫画版ではこれを使用して雪を氷柱に変え、レッドキングをぶん殴っていた。ただしドラコ相手に放った際にはアッサリ体表を覆う氷を砕かれて脱出されてしまった。一部設定では「目から怪光を発して、敵をまいらせてしまう」との説明も存在するが、こちらも未使用。
概要
水爆を捜索中の科学特捜隊の前に突如出現した。恐らくは、はるか昔になんらかの理由で土中あるいは氷雪の下に埋没。そのまま休眠状態にあったがツイフォンの接近により覚醒、人類の前に姿を現したと推察される。科特隊の一計で同時に現れたドラコと戦わされる羽目になり、体当たりや雪かき攻撃で奮戦するが押され気味であった。すると、その場にレッドキング二代目が乱入。ドラコがレッドキングにボコボコにされたのを見て再度殴りかかるもふっ飛ばされてしまう(この際、レッドキングはギガスの不甲斐無さにプロレス観戦中の親父の如く憤慨していた)。倒されたドラコの後に、今度はレッドキングの相手をすることになったが、全く相手にならず這々の体で逃走。最期は科特隊のジェットビートルの追い討ちに遭い、イデが開発した「強力乾燥ミサイル」で粉々に爆破された。
特に何もしていないにもかかわらず、目覚めたらドラコにボコられ、レッドキングにボコられ、最終的には科学特捜隊に倒されるという非常に不憫な怪獣である。
ただし好戦的な性質であったため、野放しにして置いた場合登山家や山に原生する動物を急襲したり、山を降りて麓の集落や施設を破壊する可能性があったため討伐もやむなしと言えるだろう。
なお、ストーリーの都合上ウルトラマンとは一回も戦っていない。
怪獣バスターズシリーズ
ギガスそのものは登場しないが、彼をモチーフにしたと思われる小型怪獣が登場している。
バーニングコング
『怪獣バスターズ』及びそれの完全版『怪獣バスターズ パワード』に登場する小型怪獣の一種。
両肩や手に炎が浮かび上がるゴリラの様な姿をしている。
火の惑星アヌペイに生息しており、プレイヤーに飛び掛かったり、その場で両手を広げて回転したり、溶岩の塊を投げつけて攻撃を仕掛けてくる。
メカコング
都市惑星アシル(パワードのみ)、鉄の惑星イメル、怪獣墓場に登場するバーニングコングの亜種(あるいは何者かがバーニングコングの姿を模して作った小型ロボット)。
攻撃パターンはバーニングコングと変わらないが、攻撃力は本家よりも若干低い。
ウルトラマンZ
第3話「生中継!怪獣輸送大作戦」に登場。
シリーズ本編に登場するのは初代以来実に53年ぶり(厳密にいうと新撮での再登場自体は、2004年の『ウルトラマンボーイのウルころ』で果たしている)。
本編では伊豆原高原に位置する地球防衛軍の観測所付近に出現し、ハルキの操縦するセブンガーと対峙。一進一退の格闘戦を繰り広げた後、セブンガーの新兵器「硬芯鉄拳弾」により吹き飛ばされ、鎮圧された(けが人はいなかったが、観測所が巻き込まれて破壊されている。なお、このとき爆発したのは観測所のみでギガス自体が爆発したわけではない)。
本編での活躍時間は短めで、またもウルトラマンとの対決が実現しなかったものの、セブンガーの「硬芯鉄拳弾」の初撃破相手というある意味美味しい役どころとなった。
また、『Z』のスピンオフである特別応援配信の第3弾として、ギガスが初登場した『怪彗星ツイフォン』が配信されるなど注目を集めており、半世紀ぶりの復活を経て優遇に近い扱いを受けたとも言える。
同話では、同じく古よりの眠りから目覚め大暴れの末倒されたゴモラが登場しているが、ネット上ではゴモラに対してはその最期に対し反響や同情の声が集まっているのに対し、ギガスに対しては大した言及はされないことが多い。かつて主役を張った大御所と所詮は斬られ役の差か…。一応12話で、ハルキが怪獣を倒すことへの葛藤を描写する追憶の中にゴモラ共々ちゃんと存在してはいる。視聴者にとっては一怪獣にすぎなかったが、ハルキにとってはギガスにも同じく罪の意識があったのかもしれない…。
ちなみに、このエピソードにおけるセブンガーとの対決は、『ウルトラファイト』のオマージュになっている(打撃音も『ウルトラファイト』で使用されたものがそのまま使われているという拘りっぷり)。
漫画版での登場
先述した楳図かずお版では日本アルプスではなくヒマラヤに登場。ツイフォンの襲来で眠りから覚め、インド軍(もしくは中国人民解放軍)の隠していた水爆を掴んで食べようとした。水爆の解体に向かった科学特捜隊のジェットビートルとケンカになるがそこにドラコが乱入し、水爆を餌と勘違いして持っていこうとしてしまう。怒ったギガスはドラコを殴って翼を引っこ抜き、そのまま食べてしまう。
逃走するドラコだったがウルトラマンの計略によりギガスに対して憤激して再び殴り込みをかけ、ギガスとドラコは水爆そっちのけで大ゲンカ。ドラコの鎌で胸を切り裂かれ、驚いたギガスはドラコの右腕をへし折り、更に顎を外そうと口に手をかける。ドラコは死に物狂いで口から火を吐いて応戦するが、逆切れしたギガスの冷凍光線で完全に氷漬けにされてしまった。
続いてウルトラマンとレッドキングの格闘の音で危機を察知したギガスはレッドキングの方に向かい、取っ組み合いの大げんか(この時既にレッドキングは水爆を食っている!)を始める。ギガスはレッドキングを投げ飛ばし、岩をぶつけるが全く効かない。焦ったギガスは冷凍光線で雪を凍らせ、氷柱を作り出して殴りかかるも、逆にレッドキングの吐いた火で氷柱を溶かし尽くされてそのまま焼き殺された。
余談
初代の着ぐるみは第20話に登場したヒドラの改造で、下半身を流用している。『Z』での着ぐるみは新規造形と思われる。
上述にもある通り、ウルトラ戦士とは一回も対決したことがない怪獣でもある。「いつかはウルトラマンと戦ってほしい」という声が絶えないが、ウルトラ戦士と戦っていないからこそ怪獣同士の戦いにはうってつけの存在という意見もある(特筆すべき武器を有しておらず、人型であるためゴモラやレッドキングなどの人気怪獣とシルエットも被らないため)。
関連タグ
チャンドラー:同じくレッドキングにボコられたかわいそうな怪獣。