「若人から青春を取り上げるなんて 許されていないんだよ 何人たりともね」
※この項目は単行本未収録のネタバレ情報を含む場合があります。 |
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概要
呪術高専東京校一年の担任。日本に四人しか存在しない特級呪術師の一人。
呪術界御三家のひとつ・五条家の出身だが、保身や権力に塗れた呪術界上層部を嫌っており、強く聡い呪術師を育て、呪術界を変革させることを狙っている。「教師なんて柄じゃない」と自らを評しながらも呪術高専で教鞭を取っているのは、その夢のため。
作中では日本三大怨霊の一人・菅原道真の子孫で、超遠縁だが乙骨憂太は親戚にあたる。
自他共に認める現代呪術界の「最強の呪術師」であり、同じく特級に区分される呪霊を相手にしても全く底の見えない強さを誇る。常軌を逸した才能は生まれつきで、幼い頃から億単位の賞金首として狙われており、彼が生まれてから呪霊が年々力を増すなど、世界の均衡が変わったと言われている。
両面宿儺の指を取り込んだことで秘匿死刑の決定した虎杖悠仁に関して、「宿儺の指を全部取り込ませてから殺すこと」を提案し、死刑に実質無期限の執行猶予を付けて、彼を東京校へ入学させた。
プロフィール
年齢 | 28歳 |
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生年月日 | 1989年12月7日 |
身長 | 190cm以上ありそう |
所属 | 東京都立呪術高等専門学校一年担任 |
等級 | 特級呪術師 |
一人称 | 「僕」:普段、「俺」:学生時代・感情が高ぶった際、「私」:上層部の前 |
好きな食べ物 | 甘いもの |
イメージソング |
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CV | 中村悠一 |
人物
白髪に碧眼、身長190cmを超えるやや日本人離れした容姿の男性。素顔は普段目隠しで隠れているが、女子校を訪れた際は女生徒に大騒ぎされ、女教師から電話番号を貰うほどの美形。
人柄は飄々として掴みどころがなく、意味不明な言動や無駄に良いノリで周りを振り回し、周囲からは馬鹿呼ばわりされているなど、強さの割に軽薄な振る舞いをしている。
自分のことを性格が悪いと評しており、事実相対した相手を煽り、怒らせるのが得意。
術式の情報を視認できる特殊な目「六眼」を持っており、基本的に戦闘時以外は目隠しで目元を覆っている(学生時代はサングラス、一年前の前日譚では白い包帯、現在は黒い目隠し。現在でもオフはサングラスの場合もある)。これは見られているということで関わりを持つ呪霊が存在するための、呪術師にとってはメジャーな対処法である。
戦闘の際は極力一般人や格下呪術師を遠ざけるなど、犠牲を出さない配慮をしているが、任務達成のためにある程度の犠牲はやむを得ないとする冷酷さも持ち合わせている。
七海曰く「軽薄さの裏にドス黒い強さを秘めている」、作者曰く「なんでもできてしまうため、なんでもはやらないようにしている」。
下戸で、頭を回すために甘いものをよく食べていたらそのまま甘党になった。
責める程でもない微妙な遅刻をする癖がある。
上層部の老人達が嫌いな反面、若い呪術師たちには期待を込めて接している。そのため上層部の差金で虎杖が一時命を落としたときには、上層部の者を皆殺しにせんばかりの怒りを見せた。
学生時代は今以上に不遜な性格で、一般人から呪術師の活動を秘匿する手間や配慮も厭い、親友の夏油から注意を受けていた。なお当時は一人称「俺」であったが、夏油から目上の人に対して失礼であることと、年下にも怖がられてしまうと諭され、彼との別離後「僕」に矯正した。しかし現在でも動揺したり、感情が高ぶると「俺」に戻ることがある。
対人関係
伏黒恵とは、彼が小1の頃、呪術界御三家のひとつ・禪院家に売られる筈だった計画を帳消しにし、将来呪術師として働くことを担保に高専からの金銭援助を通した、いわば後見人かつ師弟のような関係性。
虎杖悠仁については呪術規程により秘匿死刑となりかけたところを五条の発言力で執行を阻止し、庇護下に置いている。
教え子たちから一定の信頼は得ているものの、普段の振舞いからか雑に扱われることも多い。
夜蛾正道学長は学生時代の担任で、家入硝子は同級生、七海建人は一学年後輩に当たる。なお、家入からは「(夏油ともども)クズども」、七海からは「信用しているし信頼している、でも尊敬はしてません」と評されている。
夏油傑とは共に高専で学んだ同級生で、「大丈夫でしょ、俺たち最強だし」といって憚らず、時折意見の相違から喧嘩しながらも仲良く二人でつるんでいた。夏油は五条にとって今でも「たった一人の親友」であり、夏油との過去は五条が高専の教師を志すきっかけになる等、現在に至るまで多大な影響を及ぼしている。
本編の一年前にあたる前日譚(0巻収録)にて、呪詛師となった夏油に自ら手を下したが・・・。
術式
「大丈夫 僕最強だから」
五条家相伝の無下限呪術と六眼を併せ持って生まれた現代呪術界における最強の呪術師。
伏黒甚爾曰く、「うん百年ぶりの無下限呪術と六眼の抱き合わせ」であり、作者によると「無下限呪術を持つ五条家の人間は他にもいるが、使いこなすには術式を視認できる六眼が必要不可欠で、現状それができるのは五条悟のみ」とのこと。
- 無下限呪術 (むかげんじゅじゅつ)
収束する無限級数を現実にする術式。五条の周りには術式によって現実化させた「無限」があり、手で触れようとしても五条に近づく程遅くなり、打撃や術式による攻撃はもちろん、返り血も五条の身体に当たることはなく、透明の壁があるかのように遮られてしまう。
例えるなら「アキレスと亀」状態であり、非常に理解し難い能力。
術式の応用で長距離を瞬間移動したり、自身の攻撃を目にも止まらぬ速度に加速することもできる。しかし作者曰く「条件が揃わなければできない」とのことで、普段は移動にこうした術式は使えず、新幹線や車を使っているとのこと。
使いこなすためには微細なコントロールと緻密な計算が必要であり、常時発動しようものなら脳が負荷に耐え切れず焼き切れてしまう。しかし、五条は反転術式も同時に発動し続けることで脳を絶えず修復し、他の術師にも不可能な術式の常時発動を可能としている。
- 術式順転「蒼」(じゅつしきじゅんてん あお)
五条の無下限呪術の本来の術式を強化することで「収束」(吸い込み反応)を現実に発生させる。また、その吸い込み反応を動かすことで、瞬く間に周囲を更地に変えることができる。
これにより、目に見えないどころか、漏瑚や宿儺といった作中屈指の強者たちですら認識できない速度の殴打を繰り出すことが可能。前述のように応用して瞬間移動もこなすことができるが、使用できるタイミングは限定的。
- 術式反転「赫」(じゅつしきはんてん あか)
無下限呪術の術式反転。「蒼」とは逆に、無限を「発散」させることで、対象物を弾き飛ばす爆破のような反応を発生させる。回避不能の強烈な吹き飛ばし技。
しかし、出力が非常に大きく周囲の人も巻き込む恐れがあるため、街中などでは使用が制限されるという欠点もある。
- 虚式「茈」(きょしき むらさき)
「蒼」と「赫」を合わせた複合術式。1級術師の東堂葵に規格外と称される、五条家の奥義。本人曰く「少し乱暴」。
五条家の人間でもごく一部しか知らない術式であり、術式順転の「蒼」と反転の「赫」を掛け合わせる事で生まれる仮想の質量を押し出す技。ざっくり言ってしまえば「不可視の質量体を防御不能、回避不能の速度で押し出す技」。
その威力は姉妹校交流戦の舞台となった森を広範囲に渡って地中深くまで抉り取るほどの威力を生み出す。
領域展開
無量空処 (むりょうくうしょ)
宇宙空間のような光景が広がる領域で、引き込んだ相手に無限回の知覚と伝達を強制する。知覚→伝達→行動のサイクルのうちの「知覚と伝達」が無限に終わらないため、相手は思考を行動に移せず何も出来なくなる。
いわゆる「領域に引き入れた時点で勝ち」の領域であり、領域内に引き込まれた者は与えられる情報量に脳が耐えられず、廃人と化す。
余談
夏油との会話のなかでメタルグレイモンとスカルグレイモンについて話していたことから、
『デジモンアドベンチャー』を見ていたと思われる。
「キャラクターブック京都交流会編」内の公式Q&Aによると、料理を始めとした家事はわりとできるらしい(そもそも呪術師は独身が多いため皆生活力があるとのこと)。
類い稀な能力を持ち作中最強のチートキャラである五条は呪霊側からも上記のように「逆に何を持ち得ないのだ」と言われるほどだが、「五条悟が持ち得ないものは性格」と作者にコメントされている。
女性読者の人気が高く、2019年バレンタインのチョコレート獲得数は第1位。
2020年のエイプリルフールで夏油傑と祓ったれ本舗というどこかで聞いたようなグループ名のお笑いコンビを結成したが、昔懐かしい形式の呪力舎公式ホームページで既に解散している事が判明する。手の込んだブラックジョークであった。