「さあ。お茶がはいったよ!
焼きたてのクッキーもめしあがれ!」
CV:久野美咲
概要
第3話閉廷後から登場。第4話で名前が登場。初登場時10歳。通称・アイリス。アルファベット表記では“Iris Watson”
倫敦のベーカー街221-Bにて、名探偵シャーロック・ホームズと同居している天才少女。
作中では基本的に、出かけているホームズに代わって事務所で留守番をしているが、成歩堂龍ノ介の力になるべく、行動を共にすることもある。
人物
年相応な一面を見せることもあるが、基本的に明るく物怖じしない性格で、周囲には友好的にふるまう。
手先が器用で数々の発明しており、ホームズにとって最高の技術者である。
母親は彼女を生んですぐ他界しており、ホームズの相棒であった父親のワトソン教授は日本に渡っているため、面識がない。
容姿
デザイナーのイメージ上では、身長は120cm程度。
明るめな赤髪に、後ろで蝶結びに縦ロールをつけて、先端をハート型にしたような髪型。
花やハートの装飾があしらわれたゴシック調の服の他、頭にゴーグルをかけ、ウサギのホームズたちのお守りをつけた鞄を背負っている。
『2』では帽子を被った外出用のカッコウで行動をともにする機会もある。
能力
10才でありながら、多方面において驚異的な能力を発揮しており、とにかくスゴい女の子として語られる。
小説
英国の大衆娯楽雑誌《ストランドマガジン》では、彼女が書いた小説『シャーロック・ホームズの冒険』が連載されており、名探偵ホームズの活躍が倫敦市民をはじめとした多くの人物に愛読されている。
小説の内容は、ホームズから聞いた事件の話や、ホームズの“相棒”が残した事件の記録をもとにして書かれている。話の内容に部分的な改変を加えることもあり、特に「医学博士のジョン.H.ワトソンという紳士によって書かれている」という一般に知れ渡っている情報も、現実とは“設定”を変えてみたと語られている。
その他
- 医学博士
医学博士号を持つとされており、ホームズの事件の記録を残した“相棒”に影響を受けて、《医学博士》になったと語られている。
小さいころからホームズのもとで育ってきた影響で、世の中のいろんなコトが勝手に“見える”ようになったらしく、あの名探偵をも凌駕する推理力をにおわせる描写もある。
家では、部屋の掃除やゴハンのしたく、ハーブたちのメンドウ‥‥等、ホームズに代わって家事をすることが多い模様。
その他、独自の特別配合を試した《香茶》を入れることもあり、周囲から絶賛されることも多い。
さらに、夏目漱石が英国で飼っていたミケネコ、通称・ワガハイの面倒も見ているようで、成歩堂の留学の思い出の写真にしれっと写り込んだりしている。
ホームズと一緒に何かを発明することもあるようで、次から次へとミョーな機械を作ったりしている。
人間関係
世界で最も有名な名探偵。アイリスの小説のモデルとなった人物でもあり、アイリスと共に221-Bに同居している。
アイリスのパパの頼みで、アイリスの家族として小さいころから暮らしており、アイリスの成長に大きな影響を与えている。
アイリスからは非常に好かれており、かつては彼のことをホントのパパだと思っていたこともあったという。
倫敦警視庁の刑事。アイリスが執筆する小説に出演している、ちょっとした有名人でもある。
小説の影響を強く受けてしまっている人物でもあるようで、小説に出演して以降、警視庁内の評判や自身の給料がハネ上がったり、警視庁内に自身の愛好者倶楽部ができたり‥‥等のことから、アイリスには頭が上がらないという。
アイリスと“トモダチ”の関係にあるイーストエンドの路地裏で暮らす少女。
街中でアイリスの発明品《煙幕弾砲・試作型》を盗み取ったことをキッカケに“トモダチ”の関係となった。
スリから刑事を目指すようになった件についても、アイリスから何かしらの影響を受けているようで、アイリスのハナシから『犯罪捜査』というものに興味を抱いた他、遠くへ行ってしまったアイリスのパパを探し出すことを約束している。
関連イラスト
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ジョン・H・ワトソン‥‥元ネタ
正体
以下、『2』の重大なネタバレ
“自分の父親の名前がジョン.H.ワトソンである”として《アイリス・ワトソン》を名乗っているアイリスだが、その名前はアイリスのカン違いから来ているもので、実際にはワトソン教授はアイリスの本当の父親ではない。
ホームズからは、「アイリスのパパは、ホームズの相棒としてともに事件を追っていた」と語られており、そのことでホームズの本当の相棒であった御琴羽悠仁が父親ではないかと思うも、実はそれらも本当のことではなかった。
アイリスの本当の父親の名前は“クリムト・バンジークス”。
バロック・バンジークスの兄であった検事であり、10年前の連続殺人事件の被害者として死亡している。つまり彼女は大貴族バンジークス家の令嬢アイリス・バンジークスであり、バロックの姪にあたる。
アイリスがホームズに引き取られたのは、実に複雑な経緯がある。
今は亡きクリムトは過去の罪が明るみになれば、歴史的な大罪を犯した犯罪者として名を刻まれる運命にあり、アイリスは「犯罪者の娘」のレッテルを貼られてしまう身の上だった。そのためクリムトは生まれてくる我が子をバンジークス家に託す事ができず、バロックも兄の子どもの存在は全く知らされていなかった。クリムトは死ぬ直前に信頼できる人間亜双義玄真に妻と我が子を託すことにした。
しかし託された亜双義は黒幕にハメられて死刑宣告を受けてしまい、死刑前日に自分のもとを訪れた御琴羽悠仁に自分の子どもではないと話した上で「身重の貴婦人を助けてあげて欲しい」と託す。御琴羽が指定された住所の屋敷を訪ねると、そこには破水しながらも衰弱しきった貴婦人が何もない屋敷の中におり、御琴羽は医師として手を尽くし女児は無事に生まれたが、母親の方は健闘虚しく息を引き取ってしまった。その後亡くなった母親のトランクに《バスカビル》の紋章があしらわれている事に気付き、御琴羽はこの時おおよその事情をようやく把握した。
御琴羽は赤ん坊を、自身の亡き妻・あやめを指し示す英語として「アイリス」と名付け、しばらく育てていたが、1年もしないうちに帰国命令が出てしまい、身元を明かせないアイリスを日本に連れて行くことが出来なかった。そこで悩んだ末に親友のホームズに託すことにし、ホームズも事情を深く聞かずに快諾したという。
巡り巡ってアイリスを育てることになったホームズは、父親の大罪によってアイリスが非難を浴びないように、バンジークス家からアイリスを引き離そうとしていた。作中で「バスカビル家」をモデルにした事件の小説を止めたのも、バスカビル家はアイリスの母方の一族であり、彼女が自分のルーツを知ってしまうのを恐れた為。
自分が一体何者なのかずっと考えていたアイリスだったが、最終的に「自分がどんな名前であれ、ホームズこそがアイリスのパパである」としてホームズに感謝の気持ちを示し、自分の心に整理をつけた模様。
また叔父のバロックもアイリスが姪であった事を知ることとなり、亡き兄の忘れ形見に改めて会いに行くと語っている。