概要
漫画・金田一少年の事件簿の登場人物。
金田一や美雪の小学生来の幼馴染という設定があり、初登場した「ファイル8 首吊り学園殺人事件」以後はサブレギュラーとなるが、アニメでは大人の事情(犯人の動機など)からその回は未放送エピソードとなっているため、大幅に登場がカットされている。
人物
原作
色素の薄い髪と額の中心のホクロが特徴。
前述のとおり、初登場は「ファイル8 首吊り学園殺人事件」であり、この事件の後、サブレギュラーとして短編などに度々登場する。
1年前に予備校で首吊り死体が発見されたいじめられっ子・深町充とは仲が良かったらしく、彼がいじめグループから手酷い暴行を受けていたことを知っていたにもかかわらず、彼らからの報復を恐れ何も言い返せなかったことがトラウマになっており、いじめグループの主犯が次々変死した際には「殺されるのはオレかもしれない」と語っていた。
この事件は、後に引き起こされた悲劇を招いた一因と取れるかもしれない…。
アニメ
声優:菊池正美
原作とは異なり黒髪で、額のホクロもない。(つまり、原作の特徴がなくなっている)
前述の理由により、登場エピソードが「ファイル20 魔犬の森の殺人」のみとなっている。
(短編「誰が女神を殺したか?」の千家のポジションは、同じく金田一の友人である村上草太に変わっている)
ドラマ
松本潤版の第3シリーズ「ファイル7 魔犬の森の殺人事件」にて登場。
なんと性別が女性に変更されている、部活は美雪と同じミステリー研究会所属以外の設定は特に変更点はない。名前は、千堂恭子。
演者は山田優。
余談で、ドラマ版「首吊り学園殺人事件」の千家のポジションは真壁誠が担当した。
金田一くんの冒険
金田一たちが小学6年生の頃の活躍が書かれた小説シリーズ。
学年で一、二を争う秀才で空手も習っている生徒会長。優等生であるが劣等生で問題児の金田一をライバル視している。美雪のことが好きなのではと噂されているが真偽は不明。
関連タグ
有森裕二…メディアミックスでの不遇さが似ている。
椎名真木男/井沢研太郎…千家のオマージュ的なノベルス版キャラクター。
ネタバレ
『魔犬の森の殺人』
二度目に登場した長編「ファイル20 魔犬の森の殺人」にて三名を殺害し、更にもう一名を殺害しようとした事件の真犯人「ケルベロス」の正体。
動機は、「被害者等の製作した薬の実験台となり、余命を待たずに亡くなった恋人・水沢利緒の復讐」である。殺害された被害者等は研修医でありながら、利緒の死に後悔を抱くどころか「たかが半年しか生きられない患者だった」と彼女と『命』というものに対し侮辱、冒涜する発言をし、これが千家に復讐を決意させる切っ掛けとなってしまった。
奇しくも、初登場エピソードである「首吊り学園」の犯人・地獄の子守唄と同じ『恋人の敵討ち』となった。最後は一の説得と利緒の幻影により自首した。現在は少年院に服役中である。
サブレギュラーであり、『金田一の気の良い友人』というポジションだった彼が真犯人だったこの事件は、被害者の生前の外道ぶりに同情出来ないことも相俟って、読者にとっては「ファイル7 異人館ホテル殺人事件」の佐木竜太の死と並ぶトラウマの一つに挙げられている。
犯人たちの事件簿では、ダイイングメッセージで自分が犯人だと気付いてる一に「どういう感情で言ってるんだお前」、「どういう感情で聞いているんだ俺」、「友達なのにお前の気持ちが分からない」と言っていて、スピンオフでも完全なギャグキャラになりきれていないのが複雑である。
実写ドラマ版の余談としては、『恭子』という名は同事件直前に変更された名前であり、レギュラー登場時は千堂百恵という名前だった。変更は名前の数字が重要なヒントのための配慮である。
更にドラマ版では、恋人(千家が千堂に性別変更されているため、自動的にこちらも男の恋人に変更されている)も不治の病ではなく普通の入院患者で、『人体実験に加え、生死が賭けの対象にされていた』という被害者に全く同情出来ないエピソードが追加されている。
また、説得役も一から同じミス研所属の美雪に変更されている。
『魔犬の森の殺人』の後の事件(ヒントは、Rで一番長いあの事件)に『魔犬の森~』にそっくりな殺人の動機が使われ、公式が千家の複雑な想いを大切にしていることが伺え知れた。