概要
「護衛せよ!船団輸送作戦」とは、DMM.comのオンラインSLG『艦隊これくしょん』の期間限定イベントである。
2020年11月27日より前段作戦『護衛せよ!船団輸送作戦【欧州編】』が開始されるはずだったが、不具合発生で11月28日に開始された。
後段作戦『護衛せよ!船団輸送作戦【春風船団/多号作戦】』は12月10日発動。
仕様
前段3海域、後段1海域の全4海域。出撃制限札は4種。
札名称 | 出撃可能海域 |
---|---|
地中海艦隊 | E-1/E-2丙・丁/E-3丙・丁/E-4乙・丙・丁 |
護衛R部隊 | E-1丙・丁/E-2/E-3丙・丁/E-4乙・丙・丁 |
PQ17船団 | E-1丙・丁/E-2丙・丁/E-3/E-4乙・丙・丁 |
南西方面艦隊 | E-1丙・丁/E-2丙・丁/E-3丙・丁/E-4 |
新システム
寒冷地装備&甲板要員
今回のE-2及びE-3海域では、モチーフとなった海域が北極海という夏でも気温1桁な寒冷地であったためか、空母娘および全通甲板を持つ伊勢型改二やあきつ丸に対して「寒冷地訓練を積んでいない人員を派遣する訳にはいかない」とばかりに出撃制限が掛けられる事となった。すなわち、通常の状態での出撃はできず、E-2突破報酬として配布された新装備アイテム「寒冷地装備&甲板要員」を装備させてはじめて出撃が可能となる、という装備の有無が出撃の可否に直結する新システムが導入された。装備スロットを1つ潰してまで特定の艦種を投入するか、あるいはそうした制約のない艦種のみで艦隊を編成するか、という判断の必要性が浮上することになったと言えよう。
……ただし、今回の作戦に限って言えば、E-2攻略中に同アイテムを使用できない(突破してから入手という関係上、必然的に攻略後の周回にしか使えない)事、並びに入手後に攻略となるE-3においても空母なしで攻略可能な事、更には同アイテムの通常海域での使い道が現段階では皆無な事などから、あまりに用途が限定的過ぎて開始1週間足らずで無用の長物扱いする(気の早い)提督が散見されているが。
ステージ
前段作戦
護衛せよ!船団輸送作戦【欧州編】
ステージ | 海域 | 作戦名 | 難易度 |
---|---|---|---|
E-1 | 地中海マルタ島沖 | 発動!MG1作戦 | ☆☆☆☆☆☆☆ |
E-2 | バレンツ海 | バレンツ海海戦 | ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ |
E-3 | ノルウェー北岬沖/北極海 | PQ17船団を護衛せよ! | ☆×13 |
後段作戦
護衛せよ!船団輸送作戦【春風船団/多号作戦】
ステージ | 海域 | 作戦名 | 難易度 |
---|---|---|---|
E-4 | ルソン島沖/オルモック沖 | 竹の輝き | ☆×16 |
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新艦娘
新艦娘は全4隻(海域突破報酬、ドロップ各2隻ずつ)。
報酬
- North Carolina級戦艦2番艦「Washington」:E-3の突破報酬として入手可能。
- 松型駆逐艦「竹」:E-4の突破報酬として入手可能。
ドロップ
新敵勢力
新アイテム
報酬
- 小口径主砲「120mm/50 連装砲 mod.1936」:E-1甲(★+2)・丁作戦突破報酬
- 小口径主砲「120mm/50 連装砲改 A.mod.1937」:E-1甲(★+2)・乙・丙作戦突破報酬
- 大口径主砲「16inch三連装砲 Mk.6+GFCS」:E-3甲作戦突破報酬
- 魚雷「533mm 三連装魚雷(53-39型)」:E-2甲(★+2)・乙作戦突破報酬
- 航空要員「寒冷地装備&甲板要員」:E-2甲~丁作戦突破報酬(甲・乙は3個、丙・丁は2個)
- 陸上攻撃機「Do 17 Z-2」:E-3甲(★+2)・乙作戦突破報酬
- 大型陸上機「深山」:E-4甲(★+4)・乙(★+3)作戦突破報酬
- 大型陸上機「深山改」E-4甲(★+2)作戦突破報酬
初期装備
- 中口径主砲「6inch Mk.XXIII三連装砲」:Sheffield・Sheffield改初期装備
新規BGM
その他
「反逆者」
E-3の第2輸送ゲージボスマスにいる敵艦隊名は「北方港湾部 反逆深海化部隊」であり、あたかも鎮守府側に反旗を翻した勢力がいるかのような非常に不穏な艦隊名となっている。
つまり「深海軍によって強制的に深海棲艦に『された』」のではなく公式に「自ら深海棲艦に『なった』逆賊」が存在している事がここで示唆されたのである。
もしこれが「鎮守府に反発し深海棲艦化した、合流が果たせていない未実装の艦娘」だったとすれば…鎮守府が目指す、そして運営が言う「平和な海」「静かな海」の実態すらも、取捨選択された者だけが生き残る、歪なものとなってしまうだろう。考え方によっては、今までの戦いの根底そのものが否定されてしまう、かなり重大な事態である。
ただし、E-3第2輸送ゲージが欧州遠征中の輸送作戦である以上、欧州側から出た反逆部隊が輸送を妨害しにきたという見方もできなくもない(何せわざわざ欧州で待ち構えているわけで、これが鎮守府の反逆者だとすると迂遠すぎる妨害である)し、そもそも何を理由に反逆したのかも不明(例えば繰り返される永遠の闘争を求めて反逆を起こしたなんてことも絶対に有り得ないとは言えない)なので今後の展開を注目したいところである。
もしかすると艦娘をもっと「別の何か」へ利用せんとし、結果として深海棲艦化と離反を招いたという黒い筋書きさえ想像できるが、果たして真相は……?
なんだか絶望的のようにも思えるが、鎮守府氷祭りにて深海側も深海氷翔王女と深海氷上棲姫が対立している(そして深海氷上棲姫はエンディングで観客(=提督)に向かって敬礼している)事から、深海側も決して一枚岩ではなく、鎮守府側に好意的な勢力が存在する事が示唆されている。
暗い考察や憶測はいくらでもできるが、少なくとも、現状で判明しているのは「深海棲艦にはなれる」という事実だけである。
史実においても海兵の反乱はなかったわけではない(戦艦ポチョムキンの蜂起が著名)が、いずれもE-3のボスマスに該当する港湾で起きたものではなく、モチーフとなったPQ17船団においても、反乱が起きたという事実はない。
ただし、ボスマス付近に存在するソロヴェツキー(ソロフキ)島には第二次世界大戦直前までソ連の強制収容所が置かれており、「クロンシュタットの反乱」を起こした数千人の水兵たちがここに収容されていたという意味深な史実が存在する。
第一艦隊から先制雷撃
今回初登場した深海竹棲姫はなんと、第一艦隊からでも先制雷撃を放ってくる(流石に閉幕は撃ってこない)。
これにより、駆逐艦でも先制雷撃できる能力を持つ敵艦隊は、(あくまで理論上ではあるが)先制雷撃を12本撃ってくる可能性が生まれてしまった。
こちらができたとしても、第一艦隊に重雷装巡洋艦や阿武隈改二といった雷装が高い先制雷撃可能艦を配置してもキモとなる砲撃火力が大幅に落ちてしまう為、利点は全くと言っていい程存在せず、せいぜい日進の装備の無駄が減らせたり、潜水艦娘が無意味でなくなる程度。
駆逐艦レベルでも大和型をワンパンする砲撃火力と雷撃火力を投射可能な深海棲艦側だからこそ有効活用できる仕様変更に、ユーザーから「ルール違反」との不満を誘ったのは言うまでもない…。
戦慄、警戒陣ナ級Ⅱ
前回の侵攻阻止!島嶼防衛強化作戦にて、支援艦隊以外に有効な対抗手段がなく、仕様上その支援艦隊の攻撃対象にすらならない事もあるなど、確実な対策が不可能な為に各地でヘイトと怒りを買い、弱体化・出禁の要望が幾度と出される等散々袋叩きにされた駆逐ナ級後期型Ⅱであったが、要望も空しく何ら弱体化されず最終作戦海域であるE-4にて再登場してしまった。
それどころか第二ゲージにおいては警戒陣で登場する事がある上、4~5番目という警戒陣の恩恵を最大限に受ける場所にelite状態で2体配置されており、徹底的に輸送作戦を妨害してくる有様。
そしてこのマスは敵側の大半があくまで「駆逐艦(残りは旗艦の駆逐林棲姫、軽巡ツ級2隻、そして普通の駆逐ナ級)」である上に輸送ボスマスかつS勝利必須のギミックマスで、下手をすると警戒陣で現れ続ける敵に猛威を振るわれ作戦遂行すらままならないことさえある(これはナ級だけの問題ではなく、駆逐林棲姫の火力が警戒陣でも此方の艦娘を大破に追い込むには十分な砲撃火力なのも原因である)。
当然のごとく第三ゲージ(戦力ボス)でも連合艦隊に混ざってflagship状態で複数体(最大4体)登場する容赦の無さを見せており、支援砲撃後に生き残ろうものならこちらの艦隊を開幕で全半壊に追い込んでくる。
ただでさえ強力な第一艦隊に加え前述した深海竹棲姫の仕様変更も相まって、昼戦で決着がつく(此方が大破12)といった事態が起こる可能性も現実的なものとして出てきてしまったのである。
結果プレイヤーのナ級への怒りは収まらず、再実装した運営への不満もますます溜まる一方となった。
つまり対策手段が来るどころか、ますますゲームの仕様を最大限に悪用して此方を妨害してくる事が明白となり、結果運営への不満がさらに高まるという負のサイクルが誕生してしまったのである。
提督たちにとってのせめてもの救いは、これほどの猛威を振るう存在が上述の通り後段作戦1海域の深部(E-4第二・第三ゲージ)にしか出てこなかったこと、および通常艦隊で現れる第二ゲージでは基地航空隊や支援に狙われやすく連合艦隊時よりは撃沈の可能性が高いこと、以上2点であろう。
果たして、この「駆逐艦の形をした何か」に先制雷撃を撃たせること無く安定して致命打を叩きこめる有効な手段は、今後現れるのだろうか…。
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