ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

T-14の編集履歴

2021-01-22 09:22:27 バージョン

T-14

てーちぃとぅるなっつぁっち

ロシアが開発した第4世代主力戦車

脱T-34系譜

T-14はそれまでのソ連・ロシア戦車からの脱却のためにまったく異なった設計がされてる。

特に問題だったのが居住性である。ソ連戦車は伝統的に車高を低めに抑える傾向があった。コレは戦闘時に被弾率を下げる目的があったのだが、そのせいで居住性は最悪といっていい(ロシア人には体格が大きい人が多いのも付け加えておく)。

またエンジンは第二次世界大戦時に開発されたT-34から4ストロークV型12気筒ディーゼル・エンジンを採用しており、その発展も21世紀に入り限界に来ていたのである。T-14のディーゼルエンジンは馬力は1500~2000馬力を出すといわれている(T-90のV-84-MSではエンジン出力840~1000馬力)。


第4世代のひとつの道しるべ

俗に戦後第4世代主力戦車と呼ばれるものはT-14登場以前は日本の10式戦車のみといわれており、第4世代は小型化になるとの意見も軍事業界ではあった。


戦後第3世代主力戦車が1980年代に西側諸国で登場して以降、当時のソ連も対抗するためT-80T-64ベースで開発したものの、当時の経済不況と国の財政難によってより安価なものが求められたそのため、T-72の改良型としてT-90が登場したが、1991年12月にソ連が崩壊し、量産車の登場が翌年になる。

しかし、どちらも当初は対抗馬とはなりにくいと考えられていた。実はソ連戦車は複合装甲や125mm滑腔砲を採用しているものの電子機器に関しては西側の2.5世代並みと言われており、西側からはソ連戦車を2.5世代主力戦車と捉えられていた。


ソ連崩壊後のロシアでも財政的な面から現代化はあまり進まず、新型戦車の開発などやっている余裕は乏しかった。それでも細々と開発は行われ20世紀の終わりごろには正真正銘の第3世代オブイェークト195(T-95)が開発され、2009年以降の量産化に向けた開発が進められていたが、2010年4月主に予算面の問題から開発計画を断念すると発表した。


既存車の改良もソ連崩壊でT-64/80シリーズを製造していた工場はウクライナのものとなり、ロシアはT-72の発展型であるT-90をメインに改良していくしか選択肢はなかった。地道な改良を続け、2007年にはそれまでの装甲、エンジン、火力を向上させたT-90Aが登場したものの相変わらずT-72の改良型でしかなかった。


新型戦車開発「アルマータ計画」はそんな中行われていたが、詳しい内容はわからなかった。たまにモックアップの模型が出るぐらいで実車はおろか試作車すら公開はされなかった。しかし2014年の終わり突然、それは発表さえた。

T-14のイメージPV


それは紛れも無いロシア製第4世代主力戦車の形であった。公開された情報は乏しく、当初はその外観からT-95の発展型との意見もあったものの、翌年のモスクワ戦勝日パレードで一般に公開されることだけが発表された。


T-14は次世代ロシア陸軍の装甲戦力の一翼を担う存在として強く期待されている。


しかしT-14の製造価格はT-90MSの二倍との噂もあり、再び財政が悪化しているロシアには痛い話である。


特徴

アルマータ共通戦闘プラットフォーム

装軌式重型プラットフォーム「アルマータ」と呼ばれる共通の車体を用い戦車・重歩兵戦闘車・ロケット砲・自走榴弾砲・装甲回収車といった装甲車両のファミリー化を行っている。

それにより、予算の削減や現場での運用負担の軽減が期待されている。


このため、「T-14アルマータ」と呼ばれる事も多いが、アルマータという名前自体は使用するプラットフォームの名前なので、T-14自体を指すものではない点には注意。


ちなみに、車体はT-90より大型になり、車高も3m級になった。これにより居住性の悪さは改善されている。


無人砲塔

戦車としての一番の特徴は、砲塔そのものを無人化した事である(戦車用の無人砲塔はアメリカでも研究されていたが、実用化はされなかった)。

搭乗員は車体前部の装甲カプセルの中にまとまって搭乗し、生存性の向上も狙っている。

砲塔自体は従来と異なり角ばったデザインになっているが、これはステルス性向上を狙ったもの。


搭乗員はさまざまなセンサーを使って索敵する事になるが、果たして戦車長が「五感」無しに周囲の状況を把握しきれるのかなど、実戦に投入しなければわからない部分もある。


また、床下のターンテーブルから砲弾を自動装填する配置は従来のものと何ら変わっておらず、(中に人がいなくなっただけマシになった程度で)根本的な解決がなされたとは言えない。


戦車に対する各国の考え

第4世代は現在もその方向性は定まっていないが、T-14を基準とするなら、無人砲塔と乗員の削減にし、人命防御と戦力維持を目的とする推測される。しかしアメリカ・イギリス・フランス・ドイツの戦車に対する考えが同様とは言えない。アメリカは装甲の強化と運動性、運用コストを解決できる戦車、イギリスは海外派兵がスピーディーに出来る車両、フランスとドイツは欧州の新型標準戦車をそれぞれ計画している。


関連タグ

アルマータ 主力戦車

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました