概要
『呪術廻戦』の登場キャラクター。
明治の頃に生きた人物で、現在では故人。現状作中での描写はほとんどなく、詳細は不明。
しかし、作中で明らかにされている事実から分かることだけでも、人間のクズと言えるような所業を行っており、ナレーションでも「史上最悪の呪術師」「御三家の汚点」と解説されている。
人物
加茂憲倫は作中世界における明治の初めごろに活躍した呪術師であり、呪術界御三家の名家・加茂家に生まれ、様々な呪術文化財を遺した。
その一方で、基本的には自分自身の目的や欲の為ならば手段を択ばない人物であり、他人を踏みにじることを何とも思っていない人間性の持ち主と描写されており、正確な行動原理は不明だが、恐らくは基本的には知識欲や知的好奇心を優先する人物であろうことが伺える。
呪胎九相図について
加茂憲倫によって作成された特級呪物。詳しい解説は当該項目を参照。
ただ、ここで敢えて取り上げるのは、作中で初めて彼の存在が言及され、かつ、人間性が良くわかるエピソードが差し挟まれているためである。
加茂憲倫がこの特級呪物を制作したのは、呪霊との間に子供を作ることができる特異体質を持つ女性の存在を知ったことから。
当時彼女は、身に覚えのない懐妊に始まり、異形の姿で生まれた赤ん坊を出産したことで、親類縁者からの想像を絶する風当たりにさらされてしまい、救いを求めて赤ん坊の亡骸とともにとある寺を訪れる。
しかし、そこに在籍していたのが、加茂憲倫であった。彼女の体質に知的好奇心を刺激された憲倫は、彼女と呪霊との間に子供を九度妊娠させ、九度堕胎させる。
こうして取り出された九体の胎児は、強い呪力を持った特級呪物として百年に渡り、封印されることとなった。
関連タグ
以下134話以降のネタバレ
偽夏油の正体。
夏油傑は、本編の前日に当たる0巻のラストで、五条悟が直接手を下し死亡したはずだった。しかし第90話にて、夏油の呪霊操術、および五条との関係性から五条の心理的隙を突く切り札としての有用性に目を付けた何者かが、夏油の遺体を乗っ取っていたことが明らかになる。
そして第134話にて、脹相が呼びかける形でその正体が加茂憲倫であることが発覚する。
脳を入れ替えれば、肉体を転々とできる術式を持っている。
これまで夏油を乗っ取った人物の正体として、ファンからは天元、九十九由基と並んで加茂憲倫は候補の一人として疑われていたが、その予想が見事に的中した。
しかし、脹相の視点と思われる、明治の頃に生きていた加茂憲倫の頭部にも、夏油と同様に縫い目のような痕が存在していたことが同時に明かされる。しかも、脹相に名を呼ばれた際には加茂憲倫は「幾つもある名のひとつに過ぎない」と発言しており、この点からも、もしかすれば加茂憲倫すら犠牲者の1人に過ぎず、さらにいにしえの時代より生きながらえてきた何者かである可能性が高い。事実本人の発言を信じるなら少なくとも呪術最盛期の1000年以上前、平安時代から活動をしていたらしい。
ネタバレ関連タグ
加藤保憲:呪術師、永い時を生きている、名前の字面と言った要素が、彼を彷彿させる
加茂憲紀:加茂家の子孫。名字だけでなく名前の読みも同じなので、脹相が憲倫の名を呼んだ時は自分の事かと戸惑った。