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ギリシャ神話の編集履歴

2021-03-04 10:19:03 バージョン

ギリシャ神話

ぎりしゃしんわ

古代ギリシャの神話。身勝手な神々や、星座の成り立ちで有名。

概要

古代ギリシャの諸民族に伝わる天地創造神々英雄の物語。


紀元前15世紀に口承で伝えられてきた数々のエピソードから成り立つ。

メソポタミア神話エジプト神話の影響が強く、比較すると興味深い。


トロイア戦争を描いたイリアスオデュッセウスの冒険を描いたオデュッセイア、神々や人間が変身する変身物語、天地創造を描いた神統記等が代表的。

世界観

ギリシャ神話は海を中心とした世界観である。


地球は平面とされており、欧州・エウローパ、アジアに当たるアシアー、アフリカに相当するリュビアーの三大陸が主な陸地で、その四方を大洋オケアノスが取り囲んでいるという世界観である。


海の果ては存在すると考えられ、回るプールの様に海水がグルグルと循環し、

この水が地下を通して淡水になるとされていた。


地下にはハーデスの支配する冥府があり、アケロン河やステュクス河、レーテ河といった幾つもの大河が流れている。最下層には監獄タルタロスが存在しており、神に背いた罪人やティターンが封印されているとされる。


また、西の果ての海には選ばれた者しか行けないエリシオンと呼ばれる理想郷があり、冥府は地下ではなく、西の果ての海域に存在するともされた。(極楽浄土を想像するといい。)エジプト神話同様、肉体は滅んでも魂は生き続けるとされていた様だ。

ギリシャ神話の地名一覧

地名備考
アッティカ現在のアッティカ半島
アルビオン島現在のブリテン島。アイネイアスの子孫が上陸したとされる。
アルペイオスとペーネイオスペロポネソス半島北西部にある川。ヘラクレスが流れを変えた川でもある
アルカディアペロポネソス半島中央部の地域。後代まで理想郷としてイメージされる
アイギナ島アテネ近くにある島でアイアコスが治めており、この島にあるディクテオン洞窟でゼウスが生まれた
アテナイ現在のアテネ市。アテナが守護神
アトラス山脈現在のアルジェリア北部にある山脈。アトラスの成れの果てと伝えられる。
イタケー現在のイオニア諸島イタキ島。オデュッセウスはこの島の領主であった。
インド現在のインドディオニュソスが布教の為に遠征した逸話がある
エチオピア現在のエチオピア共和国辺り。アンドロメダの出身地
エトナ山シチリア島にある火山
オルテュギア島アポロンアルテミスの出身地。現在のデロス島
オリンポス山十二神が住まうギリシャ最大の山
カリュドーン現在のエトリア=アカルナニア県に存在していた古代都市。カリュドーンの猪伝承の舞台
カルタゴ現在のチュニジア辺りにあったフェニキア人国家。
キュプロス島現在のキプロス共和国アフロディーテの生誕地。
クレタ島ギリシャ最大の島で、ミノス王が治めていた島でミノタウロス伝承の舞台
コーカサスロシアやグルジアに連なる山脈またはコーカサス地方。プロメテウスが磔にされた
コルキス現在のジョージア北部の沿岸部。メディアの出身地
シリア現在のシリアに同じ。
スキュティア現在の中央アジア。騎馬民族スキタイと語源は同じ。
スーニオン岬アッティカ半島最南端の岬。ポセイドン神が信仰されていた場所
スパルタ現在のスパルティ市。スパルタ教育の語源
テーバイ現在のティーヴァ市。オイディプス王の逸話で有名
テッサリア現在のテッサリア地方に同じ。カイネウス伝承の舞台
デルポイパルナッソス山の麓にあった都市。アポロン進行が盛んだった
トラキア現在のバルカン半島南東部。アレス信仰が盛んだった
トロイア現在のトルコ北西部。トロイア戦争の舞台
ナイル川アフリカ大陸最大の川。トリトニス湖の元ネタとされる
ネメアペロポネソス半島北東部にある都市。ここにある洞窟に人食いライオンが住んでいたとされる
フリュギア現在のアナトリア半島中部にあった国家。ミダス王がこの地の王だった。
ヘラクレスの柱スペインジブラルタル海峡を臨む大岩。ヘラクレスが棍棒を使ってこの地を形成したと伝わる。
ボスポラス海峡現在のトルコにある海峡。アルゴナウタイの伝承で登場
ミュケーナイペロポネソス半島東部の古代都市。アガメムノンが治めていた
メッシーナ海峡シチリア島とイタリア本土に挟まれた海峡。スキュラやカリュブディスの住処
リビュア現在のリビア辺り。アフリカ大陸も指す。
リュキア現在のトルコ南西部。ベレロフォンキマイラ退治をしたとされる
レムノス島エーゲ海北東部に浮かぶ島。ピロクテーテースが10年滞在した。
ローマ現在のローマ市。ローマ建国神話自体がギリシャ神話の続編なので記載

本神話の歴史

原初戦隊ゴシンジャー

天地創造以前は混沌としたカオスが広がっており、そこから地母神ガイアや冥闇の神タルタロス、夜の神ニュクスエーテルの語源アイテール等原初の神々が次々に生まれた事で世界の礎が形成されていく。


ガイアが息子ウーラノスと交わる事でクロノスタイタンを始め巨神族だけでなく、サイクロプスヘカトンケイルと言った恐ろしい巨人達も誕生したが、ウラノスは後者を嫌ってタルタロスに閉じ込めた。

センシティブな作品

これには我が子を愛したガイアはご立腹。鎌をクロノスに与え、ウラノスの男根を切り落とさせた。ウラノスは表舞台から失脚し、ティターン神族の治世が始まった。


しかし、ウラノスが最後に放った「貴様はいずれ自分の子に滅ぼされるだろう」という予言はクロノスを恐怖に駆り立て、子供達を次々と飲み込んでしまう。彼の凶行に焦りを感じた妻レアーは残った最後の息子をクロノスに隠れて育てた。


この子が後のゼウスである。成長した彼はガイアの助言を得て、タルタロスに封じられた巨人達を味方にすると、ティターン神族と戦った。


これが「ティタノマキア」で、大戦はゼウス軍の勝利に終わり、彼の子孫を含めたオリュンポス十二神の時代が始まる。尚、一部を除いて、多くのティターンはタルタロスに閉じ込められた。


時代は下り、世界には人間が誕生する。当初、プロメテウスに創造されたとされる人間はしかいなかった。不憫に思ったプロメテウスが火を与えた事で発展を遂げるが、人類が力を持つ事を快く思わないゼウスらは、鍛冶の神へファイストスに命じて、美しい女神を元に粘土から原初の女性パンドラを作り上げる。


神々はパンドラに禁忌の箱を与えたが、彼女は好奇心に負けて箱を開けたので、

中から疫病や犯罪といった災いが世界に蔓延し、人々は苦しむ羽目となった。


一説には箱に「希望」が残されており、その為人々は絶望を乗り越えられるのだとされる。


人間達が数を増やし、英雄達が誕生した時代に今度はティタノマキアでオリュンポスの神々に協力したガイアが復権を目論み、ギガースという巨人族を従えて神々に宣戦布告した。

オリュンポスの神々でさえ、人間の力を借りなければ勝てないと言われた総力戦には

名高い英雄ヘラクレスが参戦した事でオリュンポス側が優勢になったが、


ガイアは最後にギリシャ神話屈指の怪物テュポーンを差し向ける。


あまりの強さに神々は動物に変身して逃げ惑い、ゼウスもエトナ山の下敷きにして封印する事がやっとだった。この大戦は後に「ギガントマキア」呼ばれる様になった。


その後人間は溢れんばかりに増えたので神々が頭を抱えていた折に、不機嫌な不和の女神エリス黄金の林檎を神々の宴に投げ入れ、三女神の中で誰が一番美しいかをトロイアの王子パリスに決めさせ、美の女神であるアフロディーテが選ばれる。


彼女は報酬としてギリシャ一の美女ヘレネを彼に攫わせた。


次にゼウスヘラクレスに続く英雄を作り出すべくテティスを利用して英雄ペレウスと目合せてアキレウスを作り出し、最後に邪魔者の女預言者カサンドラの予言を周囲に聞き入れなくさせた。


かくしてトロイア戦争が始まり、審判で選ばれなかったヘラとアテナは腹いせにギリシャ側に付いた。


数々の英雄が所属するギリシャ軍の前にトロイアは陥落し、トロイア戦争は終結した。英雄も人間も多くが滅んだが、生き残った英雄とその子孫達は故郷に帰った者もいれば、ブリタニアローマといった欧州の礎を築いた者もいた。


時代区分には金属の名前が使われており、クロノスが統治していた平和な金の時代、


ゼウスが支配する銀の時代、青銅時代、英雄が登場する英雄時代、

そして我々人類の鉄の時代の順に進んでいく。


ギリシャ神話から派生した「オルフェウス教」の神話では原初の支配者としてオピーオンという蛇神が存在していたとも言われている。

特徴

分かりやすく言えば『スケールの大きい昼ドラ


神々はそれぞれの職分に従い、世界の秩序を司る役割があるが、しばしば私情で動く


人間やニュンペーに欲情したり、特定の人間に肩入れしたり、

優れた才能を持つ人間に嫉妬する。人間を巻き込み、神々の間でも争いを起こす。


本神話では大部分にゼウスの浮気が関わっている。この浮気癖は、ギリシャの権力者達が自らに箔を付ける為、自らをゼウスの子孫としたからだと言われている。


元々、本神話はゼウスの浮気以前から内輪揉めが多い。その諍いの歴史はガイアウラノスの夫婦喧嘩に遡り、諍いが大戦争に発展する事も珍しくない。


神々を含めた登場人物の行動が利己的で、互いの関係から来るトラブルで破滅する話が多い。また、人間が神々の厄介事に巻き込まれ、悲惨な末路を辿る話も多い。


神々の世界では近親婚が普通で、神々が多くの異性と交わって子供をもうけていることから、親族関係がえらい事になっている


上記の逸話に加えて、特殊性癖が多く挙げればきりがない。

動植物に変身した人物一覧

信仰

インド神話の様に明確な教典は存在せず、神殿を建造したり、供物を供えたり、

祭り事を行って信仰を図っていた。


インドシヴァ=マハーカーラと同様ゼウスには『イクマイオス・ゼウス』(雨を呼ぶ主神)、アポロンには『フォイボス・アポロン』(輝ける神という意味らしい)等、神々には異名が存在し、それぞれの都市が求める側面が信仰された。例えば水に飢えている地方なら雨の神としてのゼウス、信託の聖地デルフォイならアポロンの予言の神としての側面が信仰される。


ギリシャの首都アテネも守護神アテナに由来している他、オリンピックもオリンピアで行われた古代の競技会、WHOのシンボルはアスクレピオスの杖に由来する。

ローマ神話への影響

イタリアのローマ神話はギリシャ神話に大きな影響を受け、

類似する神々を同一の神格とみなし、独自の神話は殆ど失われた。


ただし、ヤヌス等のローマ固有の神格はその後も生き残った。

他文化への影響

  • くじら座の怪物ケートスは東洋のマカラに影響を与えた説もある。
  • テュポーンは中国神話の大風と似ており、テュポーンがタイフーン、日本語でも台風の語源となった。
  • カブトムシクワガタはギリシャ(又はローマ神話)の人物名が付けられる傾向がある。

登場人物一覧

ギリシャ神話の神々

オリュンポス十二神

※ハデスは含まれないが、同格の神として扱われる。

ティターン神族

ティーターン

他の神々

※1:エジプト神話ホルスのギリシャ版。

※2:英雄ネーレウスとは別。

※3:元はシリアの女神。

冥界の三審官

ニュンペー

ギリシャ神話の人物

神格

※神ネーレウスとは別。

人間


モンスター

ギリシャ神話の武器・道具

ギリシア神話

ギリシャ神話関連

神話

  • インド神話
    • 同じくインド・ヨーロッパ語族が信仰しており、原点が同じ神も多い。
  • 日本神話
    • 共通点が非常に多い。
  • エジプト神話
    • ギリシア文明の4000年前に生まれた。
  • 北欧神話
    • 一部の神の性質がギリシャ/ローマの神々と共通しており、曜日の英語名の語源となった。

物語

他関連

関連作品

漫画・小説

アニメ

ゲーム

オリュンポスの神々を初め、ホメロスなど神話の人物も登場。

  • Fateシリーズ
    • 本シリーズのオリュンポス十二神は宇宙から来た機械生命体とされている為、

登場するギリシャ神話の英雄達にもSF要素が組み込まれている。

登場人物および舞台設定はオリュンポス十二神や英雄、怪物がモチーフ。

特撮・映画

音楽

  • MoiraSoundHorizon
    • 収録楽曲がギリシャ神話をモチーフとしており、

楽曲名もギリシャ語表記で、アルバム名は運命の女神モイライに由来。

その他

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