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ライスシャワー(ウマ娘)の編集履歴

2021-04-13 17:26:08 バージョン

ライスシャワー(ウマ娘)

うまむすめのらいすしゃわー

『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘の一人。元となったのは1990年代前半に長距離レースで活躍した競走馬「ライスシャワー」。

「ライスはみんなを不幸にしちゃう……。それを……変えたくて……!」

概要

プロフィール

誕生日3月5日
身長145cm
体重増減なし
スリーサイズB75・W51・H76
CV石見舞菜香

周りで起きる不幸は全て自分のせいと思い込んでいる臆病で弱気なウマ娘。実際は単に間が悪いだけだが、完全にジンクス化していて、どうにか拭おうとしている。趣味は絵本を読むことで、とくにお気に入りの本は『しあわせの青いバラ』。

公式ポータルサイトより


元の競走馬が様々な意味で対照的な境遇をたどったハルウララと親しく、「うまよん」やゲーム内のシナリオ等で行動を共にする姿が度々描かれている。

なお、「うまよん」においてはゼンノロブロイが同室とされている。


ゲーム

キャッチコピー不幸体質?健気に生きる薄幸少女
自己紹介ライスシャワー…です。あ、あのね…?ライス、みんなを不幸にする…だめな子なの でも…か、変われるように…がんばります!
学年高等部
所属寮美浦寮

初期実装の☆3キャラクター9人のうちの1人に選出された。

ステータスとしてはスタミナ、根性に優れる一方でスピードとパワーが不足気味。距離適性はステイヤーらしく長距離Aで、史実では重賞の勝ち鞍が無い中距離も適性Aである。育成の難易度はやや難しめで、史実通りメジロマックイーンが立ちはだかる天皇賞(春)の1着が壁となる。


また、シニア級の育成目標に宝塚記念が含まれているが、通常開催される阪神レース場ではなく京都レース場でのレースとなる。これはライスシャワーが出走した1995年の宝塚記念が諸事情により京都競馬場で開催されたためだが、それにまつわるエピソードは下記の「競走馬ライスシャワー」の項を参照(ネタバレ等に注意)。


ある理由からトレーナーを「お兄さま/お姉さま」と呼ぶ。トレーナーを「お兄さま」と呼ぶのは公式サイトの情報で知られていたが、「お姉さま」呼びはゲームが初出。また、ゲーム内の「ヒミツ」によれば朝食だけはパン派である。これを目撃したらしいゴールドシップは「自分へのアンチテーゼか?」などと言及していた。

朝食をとるゴルシちゃんとライスちゃん朝はパン派


ネガティブな思考に陥って落ち込みやすい所があり、自身と対照的に負け続けても物事を前向きに捉え、笑顔を欠かさないハルウララの姿には元気付けられる事が多い模様。一方、ハルウララの育成イベントではそんな彼女がある出来事をきっかけに迷いを見せた際に、ライスシャワーが自身の経験に基づいた助言を送り、それが立ち直る一助となるという重要な役割を果たしている。

甘く賑やかな幸福


メインストーリーではチームシリウス所属。


アニメ

※以下、第1期OVA・第2期のネタバレにご注意ください。


OVA「BNWの誓い」

BNWの誓い」ではビワハヤヒデがリーダーを務めるチームBの一員として登場。駅伝では第一走者としてチームNのミホノブルボン、チームWのアイネスフウジンとしのぎを削る。劇中、解説のグラスワンダーから「黒い刺客」と評されるが、なぜ「刺客」なのかは下記の競走馬の概要を参照のこと。


ウマ娘 プリティーダービー Season 2

(公式サイトMOVIEページ)

アニメ第2期となる「Season2」ではオープニング、エンディングに1カットずつ登場。

また、第7話のエンディングはライスシャワーに焦点を当てた特殊エンディングとなっており、つづく第8話のオープニングは登場カットがオーラを放つ姿に差し替えられた。


4話~6話

第4話「TM対決!」で本編に初登場。ただし名札付きでの紹介はなく、ミホノブルボンを付け狙う「謎のウマ娘」として描かれている。

第5話「無敗と連覇」でも4話と同様、ブルボンをぴったりとマークしていた。トウカイテイオーメジロマックイーンの直接対決の舞台となった京都レース場にも(ブルボンの後を付けて)足を運んでいる。

ライスブルボン

第6話では菊花賞を前についにブルボンからライバル視され、無敗三冠ウマ娘を目指す彼女の前に立ちはだかる。レースシーンでは史実でも同じく出走していたマチカネタンホイザも交えての三つ巴の接戦を繰り広げ、ライスは2人を押さえて優勝。晴れて菊花賞ウマ娘の栄誉を勝ち取った。しかし、ブルボンの無敗三冠達成を阻止する形となったライスに対する観客やファンの反応は冷ややかだった。


7話「祝福の名前」

「ライス…いらない子なんだ…!」

続く天皇賞(春)の三連覇を目指すマックイーンの対抗バとして注目されるライスであったが、ブルボンの三冠を阻止したことを切っ掛けに彼女はいわゆるヒールとして世間に注目されるようになっており、マックイーンのファン達からは天皇賞三連覇を阻む邪魔者として認識されていた。


当然のことながら純粋に勝利を得たかったライス本人にとってこれらの反応は耐え難いものであり、すっかり「もうレースは嫌なんです」「勝っても嫌な顔をされるだけ」と口走るほどにレースに対して後ろ向きになってしまっていた(7話序盤においてはレースの見物中に菊花賞の際の罵声が幻聴で聞こえているような描写もされており、精神的に相当追い込まれている状態だった)。


また、後の拉致の際に語られた事であるが、菊花賞のウイニングライブの際に観客が1着であるライスをガン無視して2着ブルボン、3着タンホイザにのみ歓声を送る状態であった事が描写されている。


一方、たまたまライスと会った際にレースには出ないことを告げられたマックイーンは、新進気鋭のステイヤーであるライスと対戦できないことを残念がっていた。そんなマックイーンの意を汲んだテイオーたちは、ライスに出走するよう説得することを決意する。


しかし、ライスの決心は固く、以前スペらにも行ったお得意の拉致にも「お願いだから放っておいて」と意に介すことはなかった。彼女をなんとか出走できないかと悩んでいたテイオーは、かつてライスに三冠の夢を破られた張本人であるブルボンの力を借りてもう一度ライスと話し合おうとする。


テイオーとブルボンの二冠ウマ娘たちを相手に何度も逃げ延びるライスであったが、学園中を逃げ回る中で周囲のパーマーやタンホイザたち同期の猛者たちにはブルボンを倒すほどの実力を高く評価されていたことを知る。

特にタンホイザが言及した「ターゲットを決めたら一点集中」という戦法はライスの強みでもあった。


「自分は走っても良いのか」と揺れている途中で遂に二人に追い付かれてしまったライスは、ブルボンの説得を強く拒んで問いかける。


ライス「ライスが走っても誰も喜ばない、勝ってもガッカリするだけ、走る意味なんてどこにもない、それなのになんで!?」


ブルボン「……あなたが私の『ヒーロー』だからです」


菊花賞の後に大きな怪我を負ったブルボンにとって、ライスは自分の夢を奪った相手であると同時に、新たな「走る理由」を見つけてくれた「ヒーロー」であり、誰にも負けたことのない自身を負かした「ライバル」でもあった。


彼女の必死の説得に心動かされたライスは、いつかまた(ブルボンさんと)走りたいと彼女の思いに報いるべく、再び天皇賞に出走することを固く決意した。


第8話「ささやかな祈り」

そのウマ娘の名は、ライスシャワー。

「精神は肉体を超越すると思います」

天皇賞に向け、ライスは早速ブルボンの時と同じくマックイーンをマークする形でトレーニングを再開する。しかし天皇賞(春)二連覇の経験を持つマックイーンに連日引き離される形となり、並の努力では勝てないと痛感ライスは山籠もりを決意。様子を見に来たブルボンに「走力や経験値で劣る部分を精神力でカバーする」と語り、寸暇を惜しむようにして走り込む。

それはかつて「坂路の申し子」と言われるほどにハードなトレーニングをこなしたブルボンでさえも驚くほど過酷なものだった。


迎えた天皇賞当日。京都レース場はマックイーンの三連覇を見ようと詰め掛けた観客で超満員。マックイーンもファンの期待、そしてテイオーとの約束を背負って地下バ道を進む。しかし、その背後から現れたのは…。


漆黒のステイヤー

マックイーン「何なんですの…まるでわたくしを食いちぎらんばかりのこの気配…!?」


一目でこれまでのライスとは全くの別物であると察知したマックイーン

だったが、自身とは対照的にマックイーンを歯牙にもかけずに通りすぎていくライスに底知れない不気味さも感じていた。


コースに出てもなお動揺を隠せないマックイーンだが何とかゲートに収まり、ライス他の出走バもゲートに収まって天皇賞のスタートが切られた。戦前の予想通りメジロパーマーがレースを引っ張る形となったが、ライスはマックイーンを徹底的にマークする形で後ろにつけプレッシャーをかける。


1周目の直線あたりでようやく落ち着きを取り戻したマックイーン。しかしパーマーの逃げと掛かり気味のマックイーンも相まって長距離戦とは思えないハイペースとなり、マックイーンやライス以外の後続各バは追走するのもやっと。やがて隊列は京都名物「淀の坂」がある3コーナーに差し掛かる。


ここでマックイーンがスパート。3~4コーナーで早めにスパートをかけ、先頭で最後の直線に入りそのまま押し切るというのがマックイーンの必勝パターンだが、ライスは引き離されることなくマックイーンについていく。逃げ粘るパーマーを直線で交わしたマックイーンだが…。


実況「メジロマックイーンだ!メジロマックイーン先頭…あっ、いや…」









ウマログ⑥

実況「外から!外から!ライスシャワーだ!ライスシャワーが迫ってきた!迫ってきたあっ!!」


パーマーを楽々と追い抜いたマックイーン、しかしその背後から「黒い刺客」が文字通り最後の勝負を仕掛けて来た。ラストスパートの鍔迫り合いの最中、観客たちのブーイングを受けながらもライスは叫ぶ。


「………ライスは『ヒール』じゃない…」




いつか歓喜と祝福の声に

「__『ヒーロー』だっ…!!」


一瞬のうちにマックイーンをちぎり捨てたライス。なんとか差し返そうとするマックイーンだがその差は埋まらず、ライスが先頭でゴール板前を駆け抜けた。

レコードタイムでの決着となり、ライスの完勝とも言える戦いではあったが、またも大記録を阻止する形となりスタンドの観客からは動揺、そして落胆の声が聞かれた。それでも気丈に振る舞いスタンドに一礼して去ろうするライスだが、一部の観客、そして一緒に走ったウマ娘たちは拍手で称えた。


そして地下バ道へ戻ったライスを1人ブルボンが出迎える。ターフの上では涙を見せなかったライスも泣きながらその心情を吐露するが、ブルボンは「ブーイングが歓喜と祝福の声になる日は必ず来る」と慰め、ライスもまた走り続けることへの決意を新たにした。


ライス「また…沢山の夢を壊してしまいました…!」


ブルボン「それが「勝つ」ということです。勝負ですからね…誰かが勝てば、誰かは傷つき、夢破れる。そういうものです」


ライス「…ブーイングって痛いですね…やっぱり、痛かったです」


ブルボン「ブーイングはチャレンジャーの勲章です、傷つく必要はありません。でもいつか、これが歓喜と祝福の声になる日が必ず来ます。あなたが勝ち続ければ、きっと…」

ライスシャワー&ミホノブルボン

ブルボン「だって、あなたの名前は『ライスシャワー』なんですから」


ライス「…うん……!ライス、頑張るね…!」


ブルボン「それでこそ、私の『ヒーロー』です」



なお、8話限定でOPアニメーション「ユメヲカケル!」のビヤハヤヒデのカット部分がライスシャワーに変わっている特殊OPとなっている。アプリゲーム版でも「ユメヲカケル!」でメジロマックイーンをセンターにしてウイニングライブを再生すると8話限定カットに変化する。


第9話以降

天皇賞の結果を受け、テイオーからも「いつか勝負してよね」と声を掛けられる。ただし劇中でもライスが言及していた通り、実際には6話の有馬記念の時点で両者は対戦しているのだが…。


第10話ではオールカマーに出走するツインターボの前に立ちはだかる有力バとして言及され、テイオーにも「ライスたち強いウマ娘が沢山出るのに(ターボが)逃げ切れるわけない」と言及されていた(現にオールカマーに参戦するウマ娘の中では一番人気であった)。しかし…。


第11話「この気持ちって」では、食事中をテイオーに偵察される、テイオーとスペシャルウィークの食事シーンに映り込むなどのチョイ役として登場。何故か朝はパン派という情報もメモされていた。


ライスシャワー

最終話では、年末のグランプリ有馬記念でファン投票3位に選ばれ、1年ぶりのレースとなるテイオーの前に立ちはだかる強敵の1人として描かれ、レース後にはテイオーに労いの言葉をかけた。


放送後のよもやま話

「Season2」最終話の有馬記念は1993年のレースであるが、史実でのライスはこの後約1年半に渡り競走生活を続ける。今シリーズでそれらが描かれることはなかったが、週刊ファミ通の2021年4月15日号に掲載されたゲームウマ娘開発スタッフに対するインタビューにて「皆さんの応援があれば、アニメ版ライスの"その先"が描けるかもしれない」という発言があった。

"その先"がいかなるものかは下記の競走馬の概要を参照していただきたいが、トレーナー諸氏はこれからもウマ娘プロジェクト、そしてライスシャワーを信じ、応援してほしい。

いつか来る、祝福の日


マンガ

サイコミ「うまよん」

(現在作品は非公開)

  • 第22話「不幸体質なんです」で初登場。マチカネフクキタルに「自分の不幸体質からよくないことが起こりやすいので占ってほしい」と持ちかける。
  • 第44話「一緒に走ろうっ!」で再登場。ハルウララから「今度長距離のレースに出るので練習を手伝ってほしい」と頼まれる。
  • 第57話「もっと悪っぽい怪人で」で3回目の登場。ヒーローごっこで悪役になりきれないスーパークリークと役を代わろうとしたり(これはビコーペガサスが止めた)、役作りのアドバイスをしている。
  • 第62話「これがヤングの証明!!よ!」で4回目の登場(1コマだけ)。
  • 第72話「りんご飴とにんじんアイス」で5回目の登場。今回はハルウララと2人で縁日を楽しむ姿が見られる。
  • 第77話「あの月に向かって走れ!」で6回目の登場(1コマだけ)。
  • 第82話「迅速且つ合理的に」で7回目の登場。ついにミホノブルボンとのコンビによるエピソードが描かれた(初登場はどちらも22話)。ライスの帽子が風で飛ばされ、高い木の枝にひっかかってしまったところに通りがかったブルボンが「迅速且つ合理的に」解決しようとする。
  • 第94話「あなただったのですね」で8回目の登場。ゼンノロブロイから「読もうとした図書館の本を先に読まれていたり、気になる本を書店で手に取っていた」ことで同志認定される。
  • 第99話「トレセン・バレンタインデー☆その2」で9回目の登場(1コマだけ)。
  • 第109話「ボタンおします」で10回目の登場。機械に触ると爆発させてしまうブルボンの代わりに、自販機のボタンを押すライスだったが…。
  • 第111話「いつもありがとう!」で11回目の登場。母の日にちなんで、所属する美浦寮の寮長であるヒシアマゾンをゼンノロブロイ、ユキノビジンと共に労う。
  • 第126話「(がんばろうね…)」で12回目の登場。今回はマンハッタンカフェ、ハルウララ、アグネスタキオンと一緒にビーチへ。
  • 第131話「占い直しましょう!」で13回目の登場。メイショウドトウ共々占いの結果が悪かったライスはフクキタルに相談するが…。
  • 第135話「いつも真面目な二人の会話」で14回目の登場。真剣な表情で話し込むオグリキャップ(ウマ娘)とブルボンの姿を見て気合の入るライスだったが、2人の話の内容は全くレースと無関係だった。
  • 第137話「怖い夢を見ないように」で15回目の登場。ホラー小説を読んで不安がるロブロイに添い寝をしてやり「お姉さんぽいことができて嬉しい」と喜ぶが、結局2人仲良く悪夢にうなされてしまった。
  • 第145話「不幸な二人は元旦に願う」で16回目の登場。初詣でドトウは大吉のおみくじを引き、ライスは福引が当たるなど幸運が続くが、普段ツイてない2人は不安になり…。

楽曲

ささやかな祈り

アニメ「Season2」第7話のエンディングテーマであり、ライスシャワー初のテーマソングである。「ANIMATION DERBY Season 2 vol.2」に収録。

また、ゲーム内ではメインストーリー第2章の13話にてこの歌のライブシーンが挿入されており、視聴後はライブシアターでも再生可能である(音声はライスシャワーのみ実装)。


その他

公式G1イラスト ※呼称は便宜上のもの

ウマ娘プロジェクト公式アカウントはG1レース開催週にそのレースに関連するウマ娘のイラストを投稿しているが、2020年の菊花賞の週は'92年の勝ち馬ライスシャワーと、'01年の勝ち馬マンハッタンカフェのツーショットが投稿された。リンク


競走馬ライスシャワー

※以下、アニメ2期のネタバレがあるためご注意ください。


















'93年 天皇賞(春)

極限まで削ぎ落した体に、鬼が宿る。

王者・メジロマックイーンの三連覇を阻んだ、漆黒のステイヤー。

ヒールか、ヒーローか。悪夢か、奇跡か。

その馬の名は…


― JRAプロモーションCM 「The WINNER 天皇賞(春)編」 より


跳ね馬


ライスシャワーは、1991年から95年にかけて活躍した競走馬である。

名前はキリスト教式の結婚式の祝福として新郎新婦に米を振りかける「ライスシャワー」から取られた。「この馬に触れる全ての人々に幸せが訪れるように」という願いが込められた、いわゆる「祝福の名前」であった。

牡馬としては小柄な馬体であったが、3000m以上の(超)長距離レースで3度のG1を勝利した生粋のステイヤーだった。ちなみにステイヤーとは主に長距離のレースを得意とする馬のことを指す。

※以下、馬齢は旧表記。


戦歴

4歳時にはミホノブルボンの無敗三冠を、5歳時にはメジロマックイーン天皇賞(春)の三連覇を阻んだことからヒールとしてのイメージがつき、「刺客」などのあだ名で呼ばれた。しかしマックイーンを破った天皇賞以降は怪我などもあり成績が振るわなかった。

7歳の春、雌伏の時を経て出走した天皇賞(春)ではゴールの瞬間まで他の馬と競り合ったもののハナ差で勝利。競馬ファンは2年ぶりの勝利をG1で成し遂げたライスシャワーを暖かく迎えた。そしてこの年の春のグランプリ・宝塚記念阪神淡路大震災の影響で阪神競馬場が閉鎖されたため、京都競馬場で代替開催されることとなった。このレースは出走馬がファンの投票で選ばれるが、ライスシャワーは見事1位を獲得。また陣営は、

  • 3つのG1勝利の全てを京都で上げている
  • それまでのレースに比べ斤量が軽い(前3走は60kg→59kg→58kgだったが今回は56kg)
  • 2200mという距離のレースに勝つことで「3000m以上しか走らない」という評判を覆すことができ、引退後の種牡馬生活に有利に働く

などの理由から、出走を決意した。


ライスシャワーは天皇賞の疲労が抜けないまま、レース当日を迎える。鞍上の的場均騎手はいつもと様子が違うライスシャワーに違和感を覚え、スタート後も慎重に走らせていたが、第3コーナーでライスシャワーは左前脚を開放脱臼、粉砕骨折し転倒、競走を中止した。診療所に運ぶことすらできない重傷であり、予後不良としてコース上で安楽死の処置がなされた。


通算25戦6勝、主な勝ち鞍は'92菊花賞、'93・'95天皇賞(春)。


「淀を愛した、孤高のステイヤー」

この見出しはJRAが毎年製作しているポスター「ヒーロー列伝」のライスシャワーのキャッチコピーからとっている(ポスター一覧、ライスはNo.39)。

「淀」とは京都競馬場の異名である。前述の通り、ライスシャワーは生涯3つのG1勝利を全て京都競馬場で上げており、そして最後は京都で散った。京都競馬場の片隅(馬頭観音のそば)にあるライスシャワーの碑には、「疾走の馬、青嶺の魂となり」と句が刻まれており、今なお花などが途切れることなく供えられている。また、ライスシャワーは三冠・三連覇阻止でヒールのイメージが強く、2年ぶりの勝利でようやくファンに広く愛されるようになった矢先での悲劇であった。ウマ娘となったライスシャワーの性格はこれに因るところが大きいと言えるだろう。

ウマ娘として生まれ変わった彼女に、多くの人々からの祝福がもたらされんことを切に願うばかりである。


関連イラスト

ライスシャワー2021_03_06 ウマ娘ライスシャワーかわいいよ

ライスシャワー「……いってきます、お兄さま。」ライスシャワー漆黒のステイヤー

らいすさん無題祝福Rice Shower

米浴ライスはヒーローだ!ヒーロー楽しい天皇賞(春)


関連動画

pixivに投稿されているイラストの一部やアニメの天皇賞(春)のシーンで目から鬼火の如く青白い光を放っているが、これは上記のJRAによるCMがモチーフである。


関連タグ

ウマ娘プリティーダービー 競馬 お兄様ホイホイ


同世代のウマ娘たち(1989年生まれ)

クラシック二冠の名馬。菊花賞後は相次ぐ故障により出走できず、そのまま引退となった。

ライスとは真逆のスプリンターで、'93・'94年のスプリンターズSを連覇するなど日本競馬史上最強の短距離馬との呼び声も高い。

G1勝ちこそないものの重賞戦線で安定した成績を残した名脇役。マチカネ軍団とノーザンテースト産駒で最も賞金を稼いだ馬でもある。


'92年のスプリングステークスでは上記の3頭とライスが揃って出走した。結果はブルボン1着、ライス4着、タンホイザ5着、バクシンオー12着。この後ブルボン・ライス・タンホイザはクラシック路線へ、バクシンオーはマイル・短距離路線へ進んだため4頭再戦の機会はなかった。


こちらは牝馬のスプリンター。牝馬かつ4歳(現3歳)ながら'92年の最優秀スプリンターを獲得した韋駄天娘。ライスとは対戦していない。


史実でライスシャワーと戦ったライバルたち

血統の盛衰激しい競走馬の世界で、親子3代天皇賞制覇という大偉業を成し遂げた超一流の名ステイヤー。ライスに敗れたことで史上初の天皇賞(春)三連覇の夢は潰えたが(2020年現在でも達成されていない)、次走の宝塚記念は1番人気に応え見事勝利。夏の休養を挟んで出走した京都大賞典でも勝利したものの、直後に故障を発生し引退した。


その他対戦経験のあるウマ娘


関連するウマ娘

誕生日が同じ3月5日で、菊花賞馬かつ春の天皇賞馬のステイヤー。ライスと同じく「BNWの誓い」でアニメに初登場し、同じチームBの一員として駅伝に参加した。

母の父。ちなみにマルゼンスキーを母父に持つウマ娘は3人おり、ライスとスペシャルウィーク(ウマ娘)に加え、ウイニングチケットが該当する。

ライスシャワーと同じく的場均騎手との名コンビ(お手馬)で知られた。徹底したマークで主人公格を打ち破った、という点でも共通である。「相手はこれと決めた時の的場均は怖いぞ!」


表紙

―疾走の馬 青嶺の魂となり―

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