イカサマ(ポケモン)
いかさま
概要
第5世代から存在する技。
超フーパの専用技を除けばあくタイプ物理最強技である。しかし……
その効果はダメージ計算時に相手の「こうげき」を参照するという、あくタイプの技の中でトップクラスにヒネたものになっている。
当然ながら、種族値だけでなくその個体の攻撃個体値の高さや努力値の振られ具合、積み技などによる攻撃のランク補正も参照される。個体厳選をする際、物理攻撃技を搭載していない特殊アタッカーや耐久型のポケモンの攻撃個体値を最低(「ダメかも」)にしておくことが強く推奨されている理由の1つがこの「イカサマ」の存在である(もう1つは「こんらん」時の自傷ダメージ対策)。エスパー・ゴースト等あくタイプを弱点とするタイプであれば尚のこと(一方で、あくタイプの技を軽減できるタイプであれば必ずしもこの限りではない)。
但しあくまでも「こうげき」の数値のみ参照なので、やけど、こだわりハチマキ、ちからもちといった道具や特性による補正、一致判定等は全て自身のものが影響する他、ちからもちやヨガパワーによる攻撃2倍補正は計算に乗らないので注意。
その効果から、あくタイプの技でありながらあくタイプのメインウェポンにしづらいという難点がある。
というのも、あくタイプは元々攻撃面に優れ、防御面の脆いポケモンが多く、耐久型は数える程しかいない。
そしてメインターゲットにすべきエスパーやゴーストはこうげき種族値が低い特殊寄りの種族が多い為、普通に殴るよりもダメージを与えられないことの方が圧倒的に多いのである。大ダメージを狙えるのはゴルーグ・ジュペッタ・ドラパルト相手の時くらいだろう。
事実、この技を現状最高威力で運用できるのはホルード、メガクチート、ポリゴンZと全員が非あくタイプ……だったのだが、はりこみフォクスライが解禁されたことで状況限定ではあるが彼らを上回る威力を出せるようにはなった。
勿論全く利点がないわけではない。
相手の攻撃力に依存するということは「自身の努力値を攻撃に振る必要が無い」および「物理攻撃力を高める積みアタッカーの処理に有効」ということになる。
そのため耐久型ならばある程度採用しやすい。
耐久が高いが「こうげき」の低いブラッキー、バルジーナ、ヤミラミなどには最適な技といえる。
やや「こうげき」もあるがミカルゲも「すりぬけ」+「イカサマ」のコンボが出来るので採用されるケースが増えている。
「いばる」と組み合わせるコンボ、通称「イバサマ」も実用的。但し調子に乗りすぎて上げすぎた「こうげき」で自分がやられないように気をつける必要はある。
第6世代からはあくタイプがはがねタイプに等倍で通るようになり、「こうげき」の非常に高いメタグロスやギルガルドなどの対策として需要も増加している。
また、ORASではホルードが教え技で習得したが、特性が「ちからもち」の場合イカサマの威力が倍化して凄まじい威力が期待できるようになった。
第7世代では「いばる」および「こんらん」の弱体化で「イバサマ」コンボは決まりづらくなったが、Zワザ化することで普通に高威力をぶつけることもできるようになった。
またUSUMでは最序盤からマーイーカが捕獲できるため、ストーリー攻略でもイバサマコンボを使っていける。ストーリー攻略でのNPCトレーナーは技も読みやすいため、強い物理技を持っていないポケモンを読んで繰り出すことで比較的簡単にコンボを決めることができる。
第8世代でイカサマがわざレコードになり気軽に覚えられるようになった。
そしてゴーストタイプに環境トップであるドラパルトが登場した事により一気に注目されるようになる。
参考までに、ドラパルトにタイプ一致でイカサマを当てるとH無振りA極振りならダイマックスしてなければ確実に1発で仕留められる。
特殊型でも高乱数1発とまさにドラパルトを狩る為の技。
ドラパルトの素の素早さは142と高いが最速でもスカーフ最速78族以上なら抜けられる為、イカサマ持ちにスカーフを持たせるのも悪くはない。
ただしタスキ持ちやナモのみ持ちは確殺出来ず(確2こそ出来るが)「とんぼがえり」で逃げられる可能性が高いので注意。
ポケモンGOでも金銀世代追加に伴いあくタイプの技として登場。
ただし、「相手の攻撃力を参照」という点はさすがに再現が難しかったのか、威力70固定のごく普通のワザとなっている。あくタイプのゲージ技の中では今のところかみくだく等と並んで最も威力が高く、現在あくタイプのポケモン(特にブラッキーやヘルガー)のメインウェポンとして珍重されている。
ちなみに、あくタイプ以外ではニャースも習得できる(当初はペルシアンに進化させると失われてしまったが、後に進化後も覚えるようになった)。