概要
2019年2月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載を開始し、2020年6月に完結。現在は後日談が連載中。作者は鴉ぴえろ氏。
後に富士見ファンタジア文庫から書籍化。2021年5月現在既刊3巻。イラストはきさらぎゆり氏が担当。
電撃マオウで漫画版が連載。コミックスは電撃コミックスNEXTレーベルで、2021年5月現在既刊1巻。南高春告氏が作画を担当。
魔法が使えない王女がある日前世の日本人の記憶を思い出し、科学の知識を利用して魔学(魔法科学)を提唱し、開発・研究に勤んでいたが、そこに王太子に婚約破棄された天才令嬢を助手として引き取り、魔学による革命を目指す異世界ファンタジー。
あらすじ
パレッティア王国の王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアはひょんな事から魔法使いに憧れていた日本人としての前世の記憶を思い出した。しかし、先天的に魔法が使えない体質だった彼女は、日本人の時に得た科学の知識を利用して魔法を疑似的に再現する学問である魔法科学、略して魔学を提唱し、夢に向かって周囲を振り回しながらも邁進するアニスフィアはやがて王国一の問題児として噂されるようになっていく。
そんな中、アニスフィアは天才令嬢と持て囃され、次期王妃と謳われたマゼンタ公爵令嬢、ユフィリア・マゼンタが弟で王太子のアルガルドに一方的な婚約破棄を突き付けられる場面に乱入してしまう。状況を掴んだアニスフィアは、ユフィリアを攫い陛下とユフィリアの父親のマゼンタ侯爵の前でユフィリアを助手にすると宣言する。
魔法に愛されず、それでも魔法を愛した王女様はどこに向かうのか!? 転生者である王女様によるドタバタ劇がここに始まる。
登場人物
アニスフィア・ウィン・パレッティア
イラスト中央右側の人物
本作の主人公
パレッティア王国の第一王女で、5歳の時に前世の記憶(正確には科学・文化などの知識・情報)を思いだし、転生者だと自覚する
魔法を使うのを夢見ていたが、莫大な魔力が有りながら適正属性が無く魔法を使えなかった。
それでも諦められずに"魔法を科学的に解明する学問"「魔学」を産み出し、魔導具を開発した。
"キテレツ王女"と呼ばれているが、軍人・医者などの一部の専門家からは天才と慕われ、市民からも次期王にと慕われているが、王になった場合は政策改革の際に貴族の血で城が紅く染まる為、"冷酷非道の独裁者"を次期王にするきですか?と親(現王)を脅しているうえ、同性愛者で有る事を公言している為、自分が王に向いてない事を一番自覚しており、(両親がギリギリ鎮静状態にしている(正確には無理やり膠着状態に持ち込んだ)内乱を悪化させたくない事もあり)王位継承権を破棄している。(しかし、王の素質もずば抜けて一番高いのだが、それを自覚していない。)
前世の自分に関する記憶が全く無く、自分は現世の自分であると理解しているが、希に本当に前世の人格の影響が無いのかと不安に為っている。
ユフィリア・マゼンタ
イラスト左端の人物
もう一人の主人公
家族に大変愛されている(愛が重いとも言える)
王家からの要請で王太子アルガルドの婚約者になり、厳しい王妃教育を受けていたが、
婚約者のアルガルドにいきなり婚約破棄を言い渡された所を、偶然居合わせたアニスフィアに拾われたアニスフィアの恋人、当初は怯えていたが、次第に両想いに為る。
魔力が強力で適正属性も全属性で、アニスフィアからは人間国宝と評される。
助手として、アニスフィアに魔法使いとしての感覚等の知識を伝えている。
逆にアニスフィアからは、魔学の知識を貰い2人揃って規格外の魔力の使い手となる。
イリア
イラスト右端の人物
アニスフィアの専属の侍女
家族に政治の道具として扱われ、ユフィリアと同じく自我が弱かった(ユフィリアは、王妃教育の影響によるもの)が、アニスフィアとのふれ合いで強い意思を持つようになる。
アニスフィアに外堀を埋められたと言いながらも、彼女を大切に思っており、離れるつもりが一切無い。
モノ扱いしかしない家族とは実質的な絶縁状態である。
レイニ・シアン
イラスト中央左側の人物
平民の母と男爵の父親の間の子供
昔は、母子2人で暮らしていたが、母が亡くなり孤児院で暮らしていたが彼女を巡り争いが絶えず起こっており、心を病んでしまっていた。
男爵が自分に隠し子が居ることを知り娘として無事迎えられるが、パレッティア国立貴族学院でも揉め事が耐えなかったが、ユフィリアだけは普通に接してくれた為彼女をひそかに貴族の先輩として慕い、彼女の様な貴族になりたいと思っており、レニイの貴族としての在り方などの考え方・知識などは全て彼女を見て学んだものだった。
しかしそれらの行為が争っていた面々にユフィリアが共通の敵として認知される原因にもなってしまっていた。
後に諸事情でアニスフィア達のもとに保護される。