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マットアロー1号発進命令の編集履歴

2021-06-07 22:49:33 バージョン

マットアロー1号発進命令

まっとあろーいちごうはっしんめいれい

DAICON FILM制作の特撮自主製作映画作品。正式なタイトル名は「DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」。

概要

1983年に開催された日本SF大会「DAICON4」のプロモーション活動の一環として製作された。制作はDAICON FILM(現GAINAX)。

庵野秀明ウルトラマンを演じたことで話題となった作品である。

元ネタである「帰ってきたウルトラマン」に加え、歴代ウルトラシリーズ(ウルトラマンウルトラマン80)のパロディやオマージュが所々に散りばめられており、後の「新世紀エヴァンゲリオン」等のGAINAX作品に影響を与えた。


リアルな造形のマットアローやマットジャイロのミニチュアは、何とで作ったもの。なお、本家のマットアローとはデザインが全く異なる。


撮影は基地内等の隊員達のシーンは夏(冷房もない場所でかなり暑かったとのこと)、ウルトラマンとバグジュエルの戦闘シーンは冬で米子で撮影されている。


後に円谷プロが公認し、期間限定として本作のDVDが発売された(後に再販されエヴァストアで購入可能)。ただし、それ以前は『帰ってきたウノレトラマソ』もしくは『DAICON FILM特撮作品』として販売されていたらしい。


現在はバップから発売されているブルーレイディスク「庵野秀明 実写映画作品集 1998-2004」のDISC1に映像特典としてメイキング共々収録されている。


安野モヨコ(庵野秀明さんの配偶者)の漫画監督不行届』(マンガ版の12 あー 拾弐話)を原作にしたアニメ(第九話 のEDはA応Pによる「戦え!ウルトラマン」)で、作品の紹介と嫁の感想とともに実写映像が放送された。(あと物凄くちょろっと『立喰師列伝』ていう アニメでちょろっと出てくる)


また、「アオイホノオ」でもいわゆる「庵野ウルトラマン」が登場するが、時期的には厳密に言うとこの「マットアロー1号発進命令」のものでは無く大阪芸大での課題で作ったもの(島本氏の証言では「ウルトラマンDX」というタイトルだったとか。芸大時代のものは二つ程あるらしい)。

今作の「帰ってきたウルトラマン」とは大芸の「自主製作映画のウルトラマン」が帰ってきたという意味合いもあるらしい。


ストーリー

ある日、突如としてヒラツネ市隕石ラムダ1が落下し、ヒラツネ市の中心市街地一帯は、一瞬にして廃墟と化した。


知らせを受けたMATは、ヒラツネ市に落下した隕石の中に怪獣がいることを突き止め、マットジャイロとマットアローを出撃させた。

隕石から抜け出した3匹の怪獣は1つとなり、増殖怪獣バグジュエルと化した。戦闘の最中、イブキ隊員のマットアローが撃墜される。


翌日、MATはバグジュエルを殲滅すべく兵器を使用することに決定。ハヤカワ隊員は「イブキ隊員や生存者達を見殺しにできない」と中止にしようとするが、イブキ隊長に殴られ「同胞の仇を取るんだぞ?貴様、それでも地球人か!?」と一喝されて独房に入れられてしまう。

イブキ隊長が乗るマットアロー1号は熱核兵器を搭載し出撃。それを知ったハヤカワ隊員はウルトラアイを装着しウルトラマンに変身、間一髪マットアローを受け止め、核を引き抜き攻撃を中止させることに成功する。そしてウルトラマンは、立ちはだかる怪獣バグジュエルと戦う・・・


増殖怪獣バグジュエル

宇宙最強の怪獣で、ウルトラマンからは「キルアン」と呼ばれている。

その正体は恒星間生物兵器。隕石に偽装されたカプセル内部に潜み、ヒラツネ市に落下。3体に分離して成長した後、一つに合体し巨大な怪獣となった。

武器は口から吐く破壊光弾と、あらゆる攻撃を跳ね返すバリヤー。ミサイル弾を受け付けないが、レーザー攻撃に弱い(第2射のレーザー攻撃はバリヤーで対処した)。


ウルトラマンの攻撃をバリアーでことごとく跳ね返し追い詰めるものの、口腔内にウルトラ眼光を受けて怯む。ウルトラブレスレットでバリヤーを破壊されて、流星キックと回し蹴りを受けて倒れ、最期はスペシウム光線を浴びて大爆発した。


名前の由来は「バグ(虫)」+「ジュエル(宝石)」(Bugjewel)。

当初は、ガメラに登場した怪獣レギオンのような設定を考えていた。


鳴き声はザンボラーの声を加工したのを使用。初出現時にはゴモラの声を発していた。


キャスト

イブキ・ゲンゴロウ隊長:武田康廣

ハヤカワ・ケン隊員:林収一

イブキ・シンゴ隊員:澤村武伺

ヤマガ隊員:業天隆士

イマムラ隊員:西垣寿彦

ニシ・ユキ隊員:西由紀

ウルトラマン:庵野秀明

増殖怪獣バグジュエル:田村紀雄

ナレーター:清積則文

ウルトラマンの声:中曽根雅夫


スタッフ

プロデューサー:武田康廣、澤村武伺

脚本:岡田斗司夫

特技監督:赤井孝美

総監督(監督):庵野秀明

撮影:赤井孝美

撮影協力:山賀博之

効果:小西真

光学:庵野秀明

音楽:冬木透

CG:内田正美、厚見献志

編集:赤井孝美、植田正治、神村靖宏

特殊美術:米良健一郎、三枝徹、喜田淳、辰巳康治、福田太郎、柴原直季、田村紀雄

美術:指宿明、歌原弘明、田口清秀、長戸健司、原口直規、山本達也

美術:岩木泰孝、桑原悟、玉谷純、林収一、山下敏博、杉本末男

怪獣製作:赤井孝美、田村紀雄

衣装:佐藤万里子、高畑彰、七堂眞紀、西由紀

制作進行:紙谷博之、神村靖宏

スチール:永山竜吐

助監督:毛利文彦、石間久雄、森脇好彦

プロデューサー補:西垣寿彦、業天隆士

協力:ゼネラルプロダクツ、光洋電機、いづみ石油、ポエミ、キャンパスネットワーククラフト13

協力:石間写植、深川岳志、山本義秀、岸田晃宣、柴田鉄二、大阪エアウェーズ、関西学生SF研究会連盟

現像所:フジカラーサービス南大阪現像所、山陰フジカラー現像所

企画・制作:DAICON FILM(現・GAINAX


テーマソング

オープニングテーマ

「戦え!ウルトラマン」

作詞:東京一

作曲:すぎやまこういち

歌:団次郎、みすず児童合唱団

※『帰ってきたウルトラマン』の没オープニング。ほぼ完全なお蔵入り楽曲で、オープニングどころか挿入歌としても全く使用されなかった幻の曲だが、冬木透関連作品の音楽を集めたLPに1番だけ収録されており、本作ではこれを使用したものと思われる。


エンディングテーマ

「美しき青きドナウ」

作曲:ヨハン・シュトラウス2世


関連タグ

ウルトラマン GAINAX 庵野秀明

シン・ウルトラマン - 庵野氏が企画と脚本を務める予定のウルトラマンの映画。こちらは自主製作ではなく、円谷プロが製作するれっきとした商業映画である。


外部リンク

GAINAXによる紹介ページ

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