「俺はゴミワルドでは無い! リサイクルワルドリサイクル!」
「使えん下々の者をリサイクルして、リサイクルクダックに変えてやったリサイクル!」
データ
身長/197cm
体重/297kg
世界/リサイクルトピア
名産/輝くリサイクルマーク
名物/リサイクルクダック
概要
トジテンドが人間界侵略の為に、リサイクルの世界「リサイクルトピア」を閉じ込めたリサイクルトジルギアをクダックに組み込んで、環境に配慮して誕生したワルド。
外見は以前に生み出されたゴミワルドと瓜二つで、左腕のゴミ袋型送風機に小さいリサイクルマークがモールドされているのも同様だが、胸部へ逆三角形型のリサイクルマークのシールを付けておりそこで差別化される。
リサイクルトジルギアの力を悪用する事で、ポリバケツ型の頭部の中に吸い込んだ人間やキカイノイドをクダックへと変化・リサイクルさせた『リサイクルクダック』として使役する能力を行使する。
端的に言えば侵略先の住人を即席兵力兼人質に変える能力であり、これまで登場したワルドの中では大人しめではあるが、侵略手段としては相変わらず効果的。
加えて劇中では、生み主兼上司のバラシタラの命令でダミートジルギア(※かつてイジルデが運用システム構築の為製造した、並行世界を閉じ込める機能を持たない試作品)を作り出したリサイクルクダックへ配布させる事で、世界と他人に御構い無しで自分たちの大切な人を救う探し物(SDトジルギア)を手に入れようとするツーカイザー(ゴールドツイカー一家)と、世界と他人の平和を守ろうとするゼンカイジャーを対立させ潰し合わせる策略の起点ともなった。
一方固有能力の特性上、戦闘は不得手のようでリサイクルクダック部隊を仕向けて彼らの後方に下がる事が多い。それでも単騎では左腕の送風機より放つ突風『リサイクルストーム』を武器に戦うが、実力は大した事が無い。
人々をリサイクルクダックへ変えて事実上の道具にする自らの所業を何とも思わず、「~リサイクル」という口調と裏腹にエコロジストとは言い難く、彼の「リサイクル」とは環境のためでは無く、バラシタラの「不用品・廃物を再生して利用する」という作戦の意味合いが大きい。エコロジーでは無く、エコノミー的な奴である。
メタ的に言えば地球環境より製作費に優しい奴だしな…。
活躍
バラシタラの手で誕生後、彼に連れられる形で街に出現し介人とガオーンの目の前で人々を自分の頭部に吸い込み、リサイクルクダックへと変えて配置。
バラシタラ「さあ、リサイクルクダック、やるのである!」
更にバラシタラがダミートジルギアをリサイクルクダックへ投げて配布、介人とガオーンへ嗾ける。そして操られた一般人に下手な攻撃が出来ない事から逃げ回るしか無い2人の様をバラシタラと見物していると、ゾックス/ツーカイザーが登場して不意打ちの銃撃を浴びせてくるも、すかさずバラシタラから盾代わりにされて銃撃を浴びる(ただしダメージは殆ど受けていない)。
そして案の定、自分と家族の事しか考えず、他人の事など眼中にないツーカイザーはリサイクルクダックを容赦無く攻撃した上、彼らがダミートジルギアを持っていると知るや倒して奪おうとより攻撃の手を強めてしまう。一方、この予想通りの展開になった事を確認してほくそ笑みつつ立ち去ったバラシタラに従い、リサイクルワルドもその場を悠々と後にする。
後に残ったゼンカイジャーは何とかリサイクルクダックを巻きつつ、急いで駆け付けた残りの3人にデカレンジャーギアを使用、ツーカイザーにディーワッパーを掛けて彼をカラフルへ連行する。
この対立こそがバラシタラの狙いで、『平和を守る』ゼンカイジャーの目的に対して、ツーカイザーの目的は『探しているトジルギアがある』と睨んだ彼は、両者の潰し合いを誘発させる目的でイジルデの元に死蔵されていたダミートジルギアを今回の作戦に持ち出したのであった。
事実、回収したダミートジルギアをゼンカイジャー達が調べた結果、自分らを罠に嵌める為のデコイであったと判明したにも関わらず、ゾックスはたとえ一般人であろうとも狙いのSDトピアを閉じ込めたトジルギアが紛れている可能性があるならリサイクルクダックを攻撃する意思を変えないとゼンカイジャーと反目、特にガオーンからは猛反発された。
だが、ガオーン以外のゼンカイジャー4人はリサイクルクダック達を怪我を負わせずにギアを回収する為、サンバカーニバルの様に大量の羽ボウキを身に纏った姿でリサイクルクダック達の前に立ちはだかる。そこから4人は、羽やハケでのくすぐりで脱力させた所よりダミートジルギアを奪う形で回収する奇策を実行。先程ガオーンが人間の男の子に猫じゃらしでくすぐられじゃれていた光景より介人が思い付いたこの策は上手く行き、ゼンカイジャーはダミートジルギアをリサイクルクダックを傷付けずに回収していく。
こうして予想外の奮闘をされているのを、トジテンドパレスより前線に戻って来たリサイクルワルドは見て驚き「ななっ、なんてことリサイクル…。こんなはずじゃ~っ!」と狼狽するも、それを見て人間達を卑劣な策の駒へした事に激怒するガオーンを先頭としてゼンカイジャーがチェンジしながら突撃して来る。
「リ、リサイクルクダック共、脱力している場合じゃないリサイクル! やれ! やれぇぇっ!」
その勢いのまま吹っ飛ばされたので、すぐさまリサイクルクダックに発破を掛け差し向ける物の、ゼンカイマジーヌの魔法で出した巨大羽ぼうきでくすぐり攻撃をされ無力化、そのまま押さえ込まれてしまう。
その間で怒りに燃えるゼンカイガオーンに喰い付かれた上、ここまでの一部始終を傍観していたゾックスもツーカイザーとなって割り込んで来る。ガオーンクローの斬撃とシンケンフォームの剣戟をまともに喰らいながら「よ、よせ! リサイクル出来なくなるリサイクル!」と言って制止させようとするも、ガオーンは「出来ないようにしてんだよ!!」と切り返して追撃。
更にセッちゃんからのアドバイスで、ツーカイザーの使用したゴーオンジャーギアの力で再現されたゴーオンウイングスのロケットダガーの能力で飛び回る2人をリサイクルストームで迎え撃つもあえなくかわされ、逆にシンケンフォームの一閃で地に伏せられてしまう。
最後はそこを、痛快斬・真剣一閃で両断され爆散・敗北。同時にリサイクルクダックにされた人々は元に戻り、その人達からダミートジルギアは無事に回収された。
そしてダミートジルギアに紛れて転がっていた、リサイクルトジルギアもゼンカイザーに拾われるが、直後激しくスパークして地面に取り落とされる。
クダイテスト「暴走したパワー、貴様らにはもったいない!」
更に程無く、バラシタラが急ぎ出動させたクダイテストが現れ、リサイクルトジルギアを踏み、ダイリサイクルワルドに変貌。更にダイリサイクルワルドは自身の能力で過去に倒されたダイワルド達を復活させ、リサイクル戦隊ダイワルジャーを結成する。
結局、裏方に徹していれば良かったのに前線へ駆り出された結果、あえなく撃破される結末となったリサイクルワルドだったが、一方でこのワルドの行動を切っ掛けとして、今まで危ういバランスで共闘関係を成り立たせていた両陣営の関係を更に悪化させる事へは成功。
しかし、続く第14カイ!で、バラシタラと同じように同士討ちを目論むイジルデの策に乗ったステイシーの介入で悪化どころか逆に両陣営の結束が強まる結果となってしまっている。
余談
リサイクル自体をモチーフにした戦隊怪人は今回が初。また、放送日がちょうど「ごみゼロの日」と言う事でモチーフに採用された物と思われる。
言うまでもないがスーツはゴミワルドの流用。名前通り「リサイクル」されている。
以前に登場したワルドのスーツを違うモチーフでそのまま流用したケースは今作のスピンオフで多く見られた事例だが、テレビ本編は今回が初めて。
声を演じる石野氏は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の妖怪カシャ以来、6年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演。また因みに、8年前の『獣電戦隊キョウリュウジャー』ではリサイクルワルドと同じゴミにまつわるスクラップモチーフの怪人、デーボ・ペシャンゴを演じていた。
関連タグ
ボクシングワルド:こちらも固有能力の性質により、侵略先の住人の住民を即席の兵力兼人質に変えて扱う事が可能なワルド。スーツが別モチーフのワルドに流用された最初の例でもある。
レインディアサンタ、流感のウチュセルゾー、アントンゼロ:こちらも人々を戦闘員に変える戦隊怪人繋がり。
ウルフアンデッド:襲った人々を怪人に変えるライダー怪人でこちらの場合は怪人された時点で死が確定している。
リサイクル蛮機獣軍団:過去怪人の使い回し繫がり。