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プルガサリの編集履歴

2021-10-23 03:55:44 バージョン

プルガサリ

ぷるがさり

1962年に製作された韓国の怪獣映画またはそれをモデルに1985年に製作された北朝鮮の怪獣映画。

概要

韓国が1962年に制作した怪獣映画『ブルサガリ』が存在し、それをモデルにして1985年の作品が制作された。

1985年、当時まだ政治の表舞台に出ていなかった、故・金正日総書記が、すでに拉致されていた韓国人映画監督の申相玉を監督に据えて日本の『ゴジラシリーズ』のスタッフをわざわざ北朝鮮まで招待して完成させた作品である。

しかし諸事情により、北朝鮮では結局公開されなかった。


現在ではDVD化もされているので日本では鑑賞することができる。



内容

物語の舞台は高麗王朝時代の朝鮮

役人に搾取された農民たちが反乱を起こし、殺された農民の怨念から生まれた怪獣プルガサリとともに、最後には朝廷を滅ぼしてしまう、というのが大まかなあらすじである。

要するに朝鮮版大魔神なのだが、内容が内容なだけに、現在の北朝鮮では絶対に公開できない作品である。


※申監督夫妻については北朝鮮は亡命と主張、申相玉本人は夫人とともにのちに脱出した。このことも北朝鮮ではお蔵入りになっている理由といわれる。


プルガサリとは

鉄を食うもの

(プルガサリの伝承が日本に伝わった物)

プルガサリは朝鮮語で「殺す事が出来ない」と言う意味。漢字では「不可殺」と表記する。

元々は朝鮮の伝承伝説に登場する妖怪の名前で、高麗の末期に出現したらしい。最初は豆粒ほどに小さな生き物であるが、縫い針や鍋、包丁、刀などありとあらゆる鉄製品を貪り喰い、喰った分だけ体が大きくなる。

しかも鉄を常食にしている為か異常に体が堅く、通常の兵器では殺せない。これが名前の由来である。

伝承のプルガサリは様々な姿で語られる(のキメラだったり、巨大な芋虫だったり,

熊の胴体、虎の四肢、牛の尾、象の鼻、犀の目、弓のような牙を持っていたり)が、映画でのプルガサリはきちんと怪獣の姿をしている。

水木しげるは芋虫説をとっており、『悪魔くん』では「不吉虫」という名で登場している。(一応牛版の姿もきちんと描かれているのでそこはご安心を。)

悪夢と邪気を払う聖獣としての側面も持つ。ここら辺はと似ているか。(余談だが、獏は一時期パンダと同一視され、そのパンダは中国で長らく鉄を食う幻獣だと思われていた時代があったという。)


尚、「殺す事が出来ない」生物であるヒトデの韓国語名でもあるため、ハングルで検索するとちょっとノイズが多くなる。



政治的背景

この作品が完成した当時はまだソビエト連邦が健在であり、北朝鮮も国民を十分に養っていけるだけの経済力を持っていた。

しかし91年に最大の援助国だったソ連が崩壊し、その後、北朝鮮国内では各地で餓死者を出すといった、著しい経済破綻が起こった。

共産主義の世界観に則ったこの映画の、国民の生活より軍事を優先した「朝廷」と同じようなことをその後の北朝鮮が始めたのはご存知の通り。

さらにこの映画が完成した直後に、本作の監督が国内逃亡(亡命)してしまったため、現在の北朝鮮では、この映画の存在自体が完全になかったことにされてしまったのである。

ちなみに監督は亡命先で本作をリメイクした『ガルガメス』という映画を撮っている。


完成度

基本的に、単純明快なストーリーであり、さらに言えば役者や日本から招かれた特撮スタッフの頑張りもあり、娯楽映画としては十分に楽しめる作品である。

特に特撮に関しては、極めて潤沢な予算が与えられた(招聘された日本人スタッフ曰く、「使いたい放題だった」とのこと)ということもあり、極めて完成度が高い。


怖い裏話

  • 上述のとおり日本から招かれた日本人スタッフだったが、その一人の中野昭慶がホテルの個室で提供された北朝鮮のビールを飲みながら「日本のビールが飲みたい」と独り言を言ったところ、翌日には個室の冷蔵庫にスーパードライ(ただし記憶間違いの可能性大)が一杯入れられていた。つまりホテルの個室には盗聴器が仕掛けられていたことになる。
  • 映画撮影当時の北朝鮮は公共交通機関が日本人に対して開かれていなかったが、北朝鮮の現地スタッフが誤って日本人スタッフを地下鉄に乗せてしまった。その翌日から、その現地スタッフは姿を見せなくなった。

関連動画

日本版予告編


関連タグ

映画 / 怪獣映画 / 映画の一覧

ゴジラ / ゾイド

一揆

トレマーズ-韓国での題名がこの名。


外部リンク

プルガサリ - Wikipedia

プルガサリとは - はてなキーワード

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