Cardinalis
Sanctae Romanae Ecclesiae cardinalis
枢機卿(すうききょう、すうきけい、ラテン語:Cardinalis)はカトリック教会において、教皇の助言者たる高位聖職者。
正式な称号は「聖なるローマ教会の枢機卿」(Sanctae Romanae Ecclesiae cardinalis)である。枢機卿(カーディナル)という言葉自体はラテン語の「Cardo」(カルド―蝶番)に由来している。これには枢機卿が教会にとって蝶番のように重要なものという意味がある。敬称は猊下(げいか)。
枢機卿は枢機卿団を構成しているが、三つの位階に分かれておりそれぞれ「司教枢機卿」「司祭枢機卿」「助祭枢機卿」という。枢機卿の任命は教皇によっておこなわれる。教皇庁貴族ともいうべき枢機卿団は教皇の顧問団として二つの任務を帯びている。
- 一つ目は、教皇を補佐して教皇庁の運営に携わり、聖省の長官などの高級行政官として、あるいは教皇特使、すなわち教皇の名代としてバチカンの高級外交官としての勤めに携わる事である。
- 二つ目はさらに重要なことだが、枢機卿団が教皇選挙権を持ち、互選によって教皇を選出する務めを持っていると言う事である(教皇選挙をコンクラーヴェという)。
これらと関連して、教皇没後の使徒座空位時や何らかの理由による教皇座空位時には教皇庁の運営を指導する役割も担う。使徒座空位時の枢機卿団の職務と教皇選挙の詳細については1996年に発布された使徒憲章『ウニヴェルシ・ドミニチ・グレギシ』で規定されている。