CV:福山潤
概要
ギルバートの実弟、彼と同じく100年前からやって来た人間。愛称はヴィンス。
右目がワインレッド、左目が金色のオッドアイで、幼少時代はその紅眼から「禍罪の子」と称され、迫害されて育った。
その影響か、穏やかな物腰に反して冷酷かつ意地の悪い性格で、ギルバート以外には滅多に心を開かないブラコン。
従者のエコーに対しては、自分の傍に置いて人形の様に可愛がる風もあるが、「使用人」という枠を越えて彼女の人権を無視した様な命令や行動が度々見られる。
ナイトレイ家で過ごしている間冷たい仕打ちを受けていたが、唯一ギルバートとヴィンセントに好意的に接していたエリオットだけは好いていた。
鋏でぬいぐるみを切り刻む等の歪んだ性癖を持っている。
それは幼い頃から変わらず、アリス(アヴィスの意志)の大切な友であった猫のチェシャの眼を奪ったのも彼である。しかしそれは生来のものではなく、100年前のアリス(アヴィスの意志)に彼とギルバートの心を抉る発言をされたことが切っ掛けである。
それ以降、ギルバートとジャックに害を及ぼす者は全て敵と認識するようになり、アリス(アヴィスの意志)のことを憎悪するようになった。
100年前、路地裏で生活していた頃に、ギルバートが何度も彼を見捨てて逃げようとしたことに気づいていたが、それでも禍罪の子である自分を守ってくれた彼を慕っていた。
アヴィスの扉を開け、サブリエをアヴィスに落とした張本人。しかしそれは、ミランダ=バルマにアヴィスの扉を開けば、グレンの次の器に選ばれてしまった兄の命を救えると、扉の開け方を教えられたためである。
自らの行動がサブリエの悲劇を引き起こしたと知ってからは、自らの精神を守ろうと、これは「ギルのために」したことであり、自分のせいではないと考えるようになり、それが現在の「ギルのため」という行動原理につながっている。
バスカヴィルとつながっており、彼等を「友人」と呼んでいる。しかしその実、バスカヴィルのことも100年前の「あの時」を取り戻すために利用しているに過ぎない。
バスカヴィルは封印を、ヴィンセントは四大公爵がそれぞれ所有しているアヴィスの扉の鍵を探す役割を負っている。
100年前の真実が明らかになるのを誰よりも恐れており、それを隠すことには手段を選ばない。
エイダと交際しているが、それはベザリウス公爵であるオスカーから、エイダを人質に鍵の在り処を聞き出すためである。
エイダを心酔させるため、紳士的に振舞っているが、エイダの別邸の地下室のオカルトコレクションを見たときは激しく動揺し、以後彼女に苦手意識を抱いている。
女性を「社交界に群がる蝿共」と表現しており、エイダのことも他の女と同じ、純真ぶった「うざったい女」と思っているが、一途に自分を慕うエイダに心が動かされつつある様子が窺える。
二重契約者であり契約しているチェインは、眠り鼠(ヤマネ)、死刑執行人(ディミオス)。
契約を交わしてから一年以上が経過しているが、チェインの特殊能力により、アヴィス落ちを免れている。首狩りと呼ばれた最初の違法契約者である。
アヴィスの意志の力で「自分」という存在を消し去ることが目的であり、それを叶えてもらうため、現在はリーオに仕え行動を共にしている。