PS2以降のゲーム業界に旋風を巻き起こした真・三國無双の前身的ソフト。1997年発売。
中身はオーソドックスな3D格闘ゲーム。だが、『真』の登場キャラのグラフィックは今作のものを受け継いでいるため、既に現在の姿に非常に近いキャラクターだらけである。
また、ゲージを貯めての「無双乱舞」など、後のシリーズに通じるシステムも既に存在している。
出来はというと正直微妙なところ。
バーチャファイターによって巻き起こった3D格闘ゲームブームの中にあって、今作は殆ど格闘ゲーマーの注目を浴びなかった。ブーム自体が終わりに近づいていた中での発売ではあったものの、お世辞にも評価されたとは言いがたい。
アマゾンレビューを初めとして、ネットの普及後に誕生したレビューサイトも殆どが今作には冷たい。『真』シリーズのファンでも、今更これを遊ぶ人間は結構な物好きだろう。
そもそも、それまでは殆どシミュレーションゲームしか作ってこなかったコーエーが、ノウハウの殆どない状況下で作ったのだから、仕方ないといえば仕方ない(SLG以外のジャンルを切り開くという目的以上に、家庭用ハード向けの格闘ゲームブームに乗っかりたかったのだという見方もある)。