人が輝くとき、そこに奇跡が生まれる。
輝き、それは未来を変える戦士の証!
キラメイGO!!
概要
2020年度のスーパー戦隊シリーズ作品。2020年3月8日から2021年2月28日までオンエア。
2019年12月26日に東映および各報道機関で公開され、2020年1月16日にキャスト発表。
スーパー戦隊シリーズ45周年記念作品。メインモチーフは宝石と乗り物。前作に続き2作品目となる混合戦隊であり、動物や生物以外の混合戦隊は初である。
また魔法陣のような模様や魔法使いを意味する「メイジ」と名のつくロボが登場したりと魔法の要素もある。
乗り物は『烈車戦隊トッキュウジャー』以来6年ぶり、車をモチーフしているのは『炎神戦隊ゴーオンジャー』以来12年ぶりである。
メインスタッフは塚田英明が久しぶりのTVシリーズメインを担当、望月卓がサブPとなる。
パイロット監督は戦隊初参加の山口恭平。
ライターは荒川稔久がこれまた久しぶりのニチアサメインに帰還、『特捜戦隊デカレンジャー』以来の塚田とのコンビとなる。
キャラクターデザインはK-SuKe氏が担当。
ED「キラフル_ミラクル_キラメイジャー」ダンスの振り付けは、かつて荒川がメインライターを務めた作品『爆竜戦隊アバレンジャー』の今中笑里を演じた幸(当時は西島未智)が担当している。
初期メンバーのカラーは王道のカラー(赤、青、緑、黄、桃)だが、近年の戦隊の配色が異色続きだったため、この5色の組み合わせになるのは実質『烈車戦隊トッキュウジャー』以来となる。
ヒロインの配色に緑が採用されたのは『宇宙戦隊キュウレンジャー』以来であり、桃色との体制も同様である。
ちなみに5人戦隊でこの2色が女性戦士の担当色になるのは初であり黄色や白色以外の色と桃色の組み合わせは何気に『魔法戦隊マジレンジャー』以来である。(未だに青と桃のダブルヒロイン体制はこの作品のみである。)
また追加戦士としてキラメイシルバーが登場する。銀色の追加戦士はルパンエックス以来(単独の銀色戦士だとキョウリュウシルバー以来)、5人戦隊の追加戦士としてはゴーカイジャー以来である。
「キラメンタル」という「輝ける精神」がパワーの源という設定がされている。
評価
今回のテーマは「輝き」のため今までの戦隊以上に、子供だけじゃなく大人でも心から楽しめる作品である。
番組初期から当時世界的に流行していたCOVID-19の影響により、主演の熱田充瑠役の小宮璃央氏が2020年3月末にコロナに感染したのを皮切りに撮影が全面ストップし、本編の放送を約1ヶ月中断する、夏に公開予定だった映画の公開延期、シアターGロッソのヒーローショー第1弾や『超英雄祭』等様々なイベントが中止になる等想定外の事態に散々見舞われながらも、キラメイジャーはそんな逆境に負けず最後までキラキラ輝き続け、子供から大人まで多くの視聴者やファンを元気づけた「コロナ禍のヒーロー」と言っても過言ではないであろう。
上記のように明るい作風で、キャラクター一人ひとりの多様さや、物語の中でも肯定的で前向きな姿勢から作品の評価はかなり高い。
また味方サイドの魅力的なヒロイン達だけではなく、『特命戦隊ゴーバスターズ』のエスケイプ以来、8年ぶりとなる戦隊の顔出し女性幹部であるヨドンナが登場した事は視聴者から驚きと歓迎の声があがった。
その反面、玩具の売上は振るわず、スーパー戦隊シリーズの歴代最低記録だった『ルパパト』や『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の60億円を更に下回る45億円という結果となってしまった。
バブル崩壊→『ジュウレン』、阪神大震災→『オーレン』、リーマンショック→『ゴーオン』・『シンケン』、東日本大震災→『ゴーカイ』、消費税増税→『トッキュウ』のように、これまで戦隊は不況に強いと言われていたのだが、2010年代中盤からの長期の戦隊不振からもあり、ついにコロナ禍には敵わなかった。
一説では本作でスーパー合体や全合体が無くなった事、裏番組として同じくマシンや巨大ロボが登場する『トミカ絆合体アースグランナー』(スポンサーはタカラトミー)が放送されていたことも、コロナ禍と玩具売上不振のトリプルパンチにあったからと言われている。
ストーリー
美しき宝石の国・クリスタリアは或る日、闇の帝国・ヨドンヘイムからの侵略を受け、滅亡してしまう。唯一生き残った王女・マブシーナは、父である国王・オラディンの遺言に従い、彼の友人がいると言う地球へとクリスタリアに伝わるキラメイストーンを手に亡命。父の友人の博多南無鈴の庇護を受け、ヨドンヘイムの軍勢に対抗すべく、各キラメイストーンと共鳴し合う輝く精神・キラメンタルを持った4人の若者をキラメイジャーにスカウトする。
だが、残るレッドキラメイストーンの戦士が見つかるより先に、次の侵略先を地球と定めたヨドンヘイムはその先兵として邪面獣・ジャグチヒルドンを送り込むと、本格的に侵略へと乗り出した。
そんな中、最後の1人としてレッドキラメイストーンが選んだのは、絵を描くのが好きな普通の高校生・熱田充瑠だった。
巨大化したレッドキラメイストーンの内部に充瑠を乗せ、マブシーナは他の4人が戦う現場へ連れて向かうが、いざ連れて来ても充瑠は手渡されたキラメイチェンジャーで変身する素振りも見せず、それどころか嬉々として戦う4人の姿を絵に描く始末。その事でメンバー達から叱責され、凹む充瑠だったが、存在しない物を絵として形に出来るその強い想像力をマブシーナとレッドキラメイストーンに認められた事で遂に彼のキラメンタルは覚醒する。戦う事を決意し、キラメイレッドとなった充瑠は、その類稀な想像力によってキラメイストーンを次々とキラメイ魔進へと変化させ、仲間達と共にその力を駆使して邪面獣の撃破に成功した。
斯くして、キラメイストーンに選ばれた才気溢れる5人の若者はそれぞれが輝く分野での日常を大切にしつつ、地球防衛組織CARATに属する魔進戦隊キラメイジャーとして、地球を汚さんと目論むヨドンヘイムとの戦いに身を投じて行くのだった。
登場人物
地球人の苗字は連想させる地名・駅名、名前は偉人・英雄が由来になっている。
キラメイジャー
今作の名乗り順は戦隊シリーズ初の虹の順である。
テーマの輝きを意識してると思われる。
- 熱田充瑠(あつた じゅうる)/キラメイレッド(演:小宮璃央)
- 射水為朝(いみず ためとも)/キラメイイエロー(演:木原瑠生)
- 速見瀬奈(はやみ せな)/キラメイグリーン(演:新條由芽)
- 押切時雨(おしきり しぐる)/キラメイブルー(演:水石亜飛夢)
- 大治小夜(おおはる さよ)/キラメイピンク(演:工藤美桜)
- クリスタリア宝路(クリスタリア たかみち)/キラメイシルバー(演:庄司浩平)
呼称表
が\に | 充瑠 | 為朝 | 瀬奈 | 時雨 | 小夜 | 宝路 | マブシーナ | 博多南 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
充瑠 | 俺 | 為くん/為朝 | 瀬奈さん→瀬奈 | 時雨さん/時雨 | 小夜さん/小夜※ | 宝路さん/宝路 | マブシーナ | 博多南さん/無鈴さん |
為朝 | 充瑠 | 俺 | 瀬奈 | 時雨 | 小夜さん→小夜姉 | 宝路さん | マブシーナ | 博多南さん/おっさん |
瀬奈 | 充瑠 | 為朝くん | あたし | 時雨 | 小夜姉 | 宝路さん | マブシーナ | 博多南さん |
時雨 | 充瑠 | 為 | 瀬奈 | 俺 | 小夜 | 宝路さん | マブシーナ | 博多南さん |
小夜 | 充瑠くん | 為くん | 瀬奈ちゃん | 時雨くん | 私 | 宝路さん→ターさん | シーナちゃん | 博多南さん→はーさん |
宝路 | 充瑠 | 為朝 | 瀬奈 | 時雨 | 小夜 | 俺 | マブシーナ | 無鈴 |
マブシーナ | 充瑠さん | 為朝さん | 瀬奈さん | 時雨さん | 小夜さん | お兄様 | 私 | 博多南さん |
博多南 | 充瑠君 | 為朝君 | 瀬奈ちゃん | 時雨君 | 小夜ちゃん | にいに | 姫 | 私 |
※小夜が5歳児化した時には「小夜ちゃん」と呼び掛けている
CARAT
クリスタリア
ヨドンヘイム
キラメイ魔進
各話リスト
話数のカウントは「エピソード〇」と表記。
サブタイトルは日本映画(多くは東映の制作・配給)のタイトルを捩ったもので統一されている(エピソード19、31、42、43のようにそのままのものもあり)。
※..1 【】内は「キラメイ音楽祭」キャラクターソングによるエンディングテーマ)で紹介された曲
特別編
COVID-19の影響を受けて撮影が停滞し新作を放映できなかったため、5月17日から6月14日まで下記の『エピソードZERO』を含む特別編を放送していた。
- 『1・2話未公開カット蔵出し いまいちどスタートダッシュSP』
5月24日に放送。
エピソード1、2の未公開カット追加&再編集した特別編。
キラメイジャー5人の視点で充瑠がキラメイジャーに加入して間もない頃である、エピソード1、2を振り返る。
- 『キラトーーク 相方大好き魔進』、『キラトーーク このバトルがスゴイ!!』
5月31日・6月7日に放送。
前半はキラメイ魔進達の提案で相棒たちの紹介。後半は相棒の為朝が思い出せない「とある敵」の事を相談しにきたショベローの為にキラメイジャーが戦ってきた邪面師や邪面獣、そしてキラメイ魔進たちの活躍を某有名トーク番組調にプレゼンする。
なお、今回の元ネタ自体テレビ朝日系列の公式パロディであり会話内容も充瑠がよく見ていたトークに関しての提案やショベローのMCがほとほとと明らかに今回の内容を考えている。また、番組ラストにキラメイシルバーのネタ出しが解禁された。
- 『ガルザとクランチュラのジャメンタル研究所』
6月14日に放送。
エピソード7、8の未公開カット追加&再編集した特別編。
ガルザが覚醒したジャメンタルについてクランチュラがそれをコントロールする為の方法を教える為、ガルザがシャメンタルに覚醒した時期である、オーブン邪面とフリーザー邪面ら兄弟邪面師やレーネツダガメスを使った大規模作戦の事を振り返る。
音楽
主題歌
- 魔進戦隊キラメイジャー
作詩:藤林聖子/作・編曲:KoTa/歌:大西洋平
OP主題歌。
- キラフル ミラクル キラメイジャー
作詩:藤林聖子/作曲:岩崎貴文/編曲:籠島裕昌/歌:出口たかし/振付:幸
ED主題歌。イントロ中にミニコーナーが挿入される。
挿入歌
- ヨドミヒメの歌
作詩:荒川稔久/作曲・編曲:水口浩次/歌:ヨドミヒメ(大和田南那)
ヨドミヒメのテーマ曲。第10話で使用。
- 魔進合体 キラメイジン
作詩:藤林聖子/作曲:松本淳一/編曲:松本淳一、齋藤優輝/歌:串田アキラ
キラメイジンのテーマ曲。「キラトーーク! 相方大好き魔進」で使用。
- キラメイ☆ACTION!!
作詩・作曲・編曲:YOFFY/歌・演奏:サイキックラバー
「キラトーーク! このバトルがスゴイ!!」で使用。
- 貫きシャイニング!キラメイシルバー
作詩:藤林聖子/作曲:松本淳一/編曲:渡部チェル/歌:出口たかし
キラメイシルバーのテーマ曲。第12話より使用。
キラメイ音楽祭
第23話から登場した特別ED企画。キラメイジャーの6人+マブシーナ&博多南の8人のキャラソンとバンドメンバーとして6人が歌うキャラソンを紹介する。
各キャラクターがキャラソンを披露する企画は獣拳戦隊ゲキレンジャーで行われた「キャラソン7番勝負」以来13年ぶりとなり、さらに本編内に関与する点が特徴的。
詳しい楽曲はリンク先を参照。
関連映像作品
劇場版
メインタイトル
2020年2月8日公開。本作の序章となる単独作品。公開から3ヶ月後の5月17日には地上波での放送が行われた。
同時上映は『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』。
2021年2月20日公開。本作としては2作目の単独作品。
同時上映は『騎士竜戦隊リュウソウジャー 特別編 メモリー・オブ・ソウルメイツ』と『機界戦隊ゼンカイジャー THE MOVIE 赤い戦い!オール戦隊大集会!!』。
客演
2021年7月22日公開。『仮面ライダーセイバー』と『機界戦隊ゼンカイジャー』をメインとした仮面ライダー50周年&スーパー戦隊45作記念作品。
本作から押切時雨/キラメイブルーが登場。
Vシネクスト
メインタイトル
2021年4月29日より期間限定上映、同年8月4日にDVD&Blu-rayが発売。
本作と前作『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のクロスオーバー作品。
2022年4月29日より期間限定上映、同年9月28日に
DVD&Blu-rayが発売。
本作と次作『機界戦隊ゼンカイジャー』をメインとしたクロスオーバー作品。
客演
2021年11月12日より期間限定上映、2022年3月9日にDVD&Blu-rayが発売。『海賊戦隊ゴーカイジャー』の10周年記念作品。
本作からクリスタリア宝路が登場。
スピンオフ
- 『ヨドンナ』
本作のスピンオフで、今作屈指の人気キャラ・ヨドンナが主役の映像作品。
2021年8月より東映特撮ファンクラブにて配信。同年9月には続編の『ヨドンナ2』、更には2023年3月に『ヨドンナ3 ヨドンナのバレンタイン』が配信された。
本編と比べてもお色気要素の強い作風となっている。
余談
スーパー戦隊シリーズでは珍しく、交通安全ビデオのキャラクターとして起用されており、信号機に倣って陸上車モチーフの3人(レッド・イエロー・グリーン)が登場している(青信号の実際の色合いはキラメイブルーよりキラメイグリーンに近い上、キラメイブルーは航空機モチーフである)。
狙ったのかどうかは不明だが、主要キャストの中に前作(バンバ/リュウソウブラック役の岸田タツヤ氏が『仮面ライダーウィザード』に、アスナ/リュウソウピンク役の尾碕真花氏が『仮面ライダージオウ』に出演)と同じく、本作も過去に仮面ライダーシリーズに出演していた俳優が戦隊側を演じている。
※押切時雨/キラメイブルー役の水石亜飛夢氏は『仮面ライダージオウ』にて敵怪人を演じ、大治小夜/キラメイピンク役の工藤美桜氏は『仮面ライダーゴースト』にて深海カノン役でレギュラー出演していた。
一部の玩具売場では「今夏出撃!!Coming soon!!」と銘打たれ、胸にVマークがあるロボットのシルエットが掲載されていた。その後「今秋出撃!!」に変更されたが、結局このロボットの正体は明かされなかった。
理由は不明だが、恐らく上記のようなコロナの影響で没になったのでは無いかと考えられる。
関連動画
関連タグ
騎士竜戦隊リュウソウジャー → 本作 → 機界戦隊ゼンカイジャー