概要
中央大陸戦争末期、マッドサンダーの投入によってゼネバス帝国を滅亡寸前にまで追い込んだ
ヘリック共和国軍の前にヘルディガンナーと共に出現したガイロス帝国軍のタルボサウルス型ゾイド。
背部に強力な重力砲(G-カノン)を二門装備しており、ニカイドス島でガイロス軍の救援を
待ちわびていたゼネバス皇帝を欺き、彼の搭乗するデスザウラーをこの重力砲で葬り去ってしまった。
当時のガイロス帝国のゾイドは暗黒大陸特有の発光性鉱物「ディオハリコン」を
有効活用する設計思想で開発されており、漆黒の機体の内部から見える緑色に光る部分は
そのディオハリコンの発光によるものである。
重力砲の発射にもこのディオハリコンに蓄積されたエネルギーが用いられていたようだ。
また、頭部のキャノピーは光に弱い視覚器(目)を保護すると同時に全方位レーダーの役割も
果たしている。
破滅の魔獣・デスザウラーをあっけなく葬り去るという衝撃的なデビューを果たすものの、
その後はガンブラスターなどの新型機にあっけなく倒されてしまうというかませ犬と化してしまった。
また、ZAC2056年には隕石落下による大異変(グランドカタストロフ)によって製造技術と共に絶滅。
その為、純粋なガイロス帝国製のゾイドは実質ヘルディガンナーのみとなってしまい、
そのヘルディガンナーもディオハリコンの生成技術が失われた為にかつての性能を
維持する事はできなくなった。
玩具のデザインとしては、漆黒のボディにキャノピーの内部から覗く目、
更に全身に配された動力パイプ等から映画「エイリアン」に登場する地球外生物を髣髴とさせる。
斬新かつ不気味な造型は、ヘルディガンナー共々未知なる新勢力の主力機に相応しいものであったが、
それ以降に発売されたゾイドのデザインはガイロス帝国・ヘリック共和国共に
こいつに代表されるような酷い代物となってしまった。
キットは2005年にトイズドリームプロジェクトの一環として復刻・限定販売された他、
海外ではハズブロからBattle Rexと名を改めて販売されたが、
いかにも欧米的などぎつい配色(オレンジのクリア成型+蛍光グリーンの本体色)に
改悪されてしまっている。
因みにアニメでは先述のBattle Rexが「ゾイドフューザーズ」にモブとして登場するのみで、
レオゲーターのかませ犬となってしまった。