タイムボカンシリーズ第8作目。
フランス調の町、オーグオンシティ。その町を騒がす怪盗2人組、彼らの名はきらめきマン。その正体は警察署長の娘であるリップと遠い未来からやってきた彼女の子孫パフ。2人は500年後の未来から盗み出され、この時代に送り込まれた「ゴールドアイ」を探しているのだ。彼らを逮捕して名声を上げんと、謎のスポンサー・ドグリンから支援を受けた「花の刑事トリオ」ルージュ・ヒエール・オンドレーが立ちふさがる。果たして、ゴールドアイはどこに?予告状通り、ただいま参上!!
『イタダキマン』以降、局をテレビ東京に移して2000年に放送された。
平均視聴率は4.3%。これをどう見るかで評価が分かれる。
この頃、所謂「ポケモンショック」の直後でテレビ東京が視聴者に対し過敏になっていた時期であり、シリーズの売りであった声優のアドリブが禁止されたという。
また、従来の三悪が正義として出演するなど、ファンに十分な支持を得られなかった可能性がある。
放送枠が水曜18:00だったことが、往年のファンがリアルタイムで見ることができず、録画視聴は視聴率に反映されないため、数字を低くしたとも言われる。
さらに、TX自体準キー局で他の在京キー局に比べて送信出力が低く、系列局も中継局が少ないという点が上げられる。つまり、エリアの外縁部では視聴できないことが多いのである。視聴率集計はそのことにかまわずエリア毎になるため、そもそもテレビ東京系の独占率は低いのである。
- もとより赤外線リモコンつきテレビが当然となった90年代と、普及黎明期の80年代を直接比較することも難しい。80年代は2、30%の視聴率を誇る「オバケ」がゴロゴロいた時代であったが、現在は20%代が一番組が独占しうる視聴率である。
一方、それほどの低視聴率ながら、アニメビジネスの構造の変化もあったが26話完走を果たした。
タイムボカンシリーズ自体、ファンには復活を深く要望されながら、イタダキマンの打ち切りという汚点がスポンサーに二の足を踏ませてしまっていた。事実、本作は玩具スポンサーなしの強行発車だった。逆にシリーズの域を絶えさせない為にはそれぐらいの荒療治が必要だった。
本作がなければタイムボカンシリーズ自体が過去のものになっていた。リメイク版『ヤッターマン』や実写ヤッターマンもこの作品がなければ存在しなかっただろう。
なお、平成版『ヤッターマン』の「三悪オールスターズ」の回に花の刑事トリオの出番はなかった。
しかし、「主題歌を山本正之が歌っている」「ナレーション、および三悪のスポンサーが滝口順平」「山本が最終回で登場、しかも三河弁」「おだてブタをはじめとしたコクピットメカの充実」など、ファンをニヤリとさせる演出は多かった。
また、マージョ一味やドロンボーがゲストで出演した回があったが、これはファンの間でも賛否両論分かれている。
作品スタッフ
原作 | タツノコプロ企画室 |
---|---|
製作 | タツノコプロ テレビ東京 読売広告社 |
企画 | 吉田健二 九里一平 |
総監督 | 笹川ひろし |
キャラクターデザイン | 上北ふたご |
メカニックデザイン | 大河原邦男 小川浩 |
美術監督 | 中村光毅 |
音響監督 | 清水勝則 |
撮影監督 | 横山幸太郎 |
監督 | うえだひでひと |
脚本 | 小山高生(小山高男) 金巻兼一 高橋義昌 他 |
演出 | うえだひでひと 笹川ひろし 小林哲也 他 |
シリーズ構成 | 小山高生(小山高男) |
作画監督 | 井口忠一 加藤茂 他 |
音楽 | 神保正明 山本正之 |
アニメーションプロデューサー | 由井正俊 |
プロデューサー | 岩田牧子 高城一典 成嶋弘毅 |
放映期間 | 平成12年(2000年)4月5日~9月27日 |
放送回数 | 26回(全26話) |
声の出演 |
|