概要
敵戦車撃破目的に運用された装甲戦闘車両。車体はIII号戦車の物を利用している。
当初は「突撃砲」という名称のみだったが、のちにIV号戦車をベースとした「IV号突撃砲」が開発されたため、こちらは「III号突撃砲」と呼ばれるようになった。
派生型を含め、第二次世界大戦中のドイツ軍の装甲戦闘車両としては、最多の10,000両以上の生産数を誇る。
バリエーションおよび派生型
- 0シリーズ:III号戦車B型をベースに製作された試作車両。
- A~E型:主砲に7.5cm StuK37 L/24を装備する短砲身型。ベース車両はIII号戦車F型。
- F型:主砲を7.5cm StuK40 L/43(or L48)に変更した長砲身型。砲身基部の防楯も新しく設計し直された。
- F/8型:生産第8シリーズ。車体がIII号戦車J型およびL型と同一のものに変更された。
- G型:III号突撃砲の最終生産型であり、最多生産数を誇る。戦闘室の天蓋が変更され、車長用ペリスコープが付けられたほか、装填手ハッチの前に機銃用の防護板が取り付けられた。
- 42式10.5cm突撃榴弾砲:7.5cm砲装備の突撃砲を補佐するために生産された、10.5cm StuH42 L/28を装備するタイプ。F、F/8、G型がベースとなった。
- 突撃砲(火焔型):火炎放射器を装備するタイプ。10両のみ改装された。
- 33B突撃歩兵砲:15cm sIG33 L/11を装備するタイプ。同じ砲を装備したI号戦車およびII号戦車ベースの自走砲と違い、完全密閉型の戦闘室を持つ。
- 弾薬運搬車:前線において、7.5cm砲を取り外して改造された弾薬運搬車。