チェコ共和国は中央ヨーロッパの共和制国家。ドイツ・オーストリア・ポーランド・スロバキアに接する。
概要
チェコ人はスラヴ系であるが歴史的にドイツ文化との関係が深い。国土はオーストリア帝国時代のボヘミアとモラビアを合わせた地域である。プラハは中世の文化の中心のひとつとして栄えた。19世紀にはオーストリアの主要部として、工業化が進められた。1918年にスロバキアとともにチェコスロバキア共和国としてオーストリア=ハンガリー帝国から独立。ナチス・ドイツによる併合と戦後のドイツ人追放、ソ連の衛星国時代を経て、民主化後の1993年にスロバキア共和国との連邦制を解消しチェコ共和国として独立した。
チェコとスロバキアの連邦解消は友好的に行われたので、円満離婚にたとえて「ビロード離婚」と言われる。スロバキアとは分離後の現在も親しい関係である。
オーストリア帝国時代から多数の音楽家を輩出し、ヨーロッパの音楽院ともいわれた。
ドヴォルザーク、マーラー(チェコのカリシュト生まれであり、チェコ人はマーラーはチェコの作曲家と思っている)、スメタナ、フィビヒ、ヤナーチェク、スーク、マルティヌー、指揮者のヴァーツラフ・ノイマン、ラファエル・クーベリックなど人口の割りには傑出した音楽家を多数輩出している。
絵本やイラストレーションの分野でも名高い。画家ではミュシャ、作家では「ロボット」という言葉を生み出したとされるカレル・チャペックなどを輩出している。ドイツ語作家だがフランツ・カフカもプラハ出身である。アニメの分野でもヤン・シュヴァンクマイエルなどが名高い。
食文化ではビールの醸造の中心地で、現代ビール醸造の発祥の地。