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キルバーンの編集履歴

2013-02-11 03:20:09 バージョン

キルバーン

きるばーん

漫画「ダイの大冒険」に登場する敵キャラクター。大魔王バーンの側近の一人。冷酷なサディストであり、その悪辣なキャラクターから少なからぬインパクトを読者に与えた。

キルバーン」は「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」の登場人物。「キルバーン」という名前は「バーンを殺せ」という意味のコードネームであり、本来の名前ではない。

概要

使い魔である一つ目ピエロピロロを従え、バーンパレスに仕掛けられたキルトラップでダイ達を追い詰める死神。強敵そうな雰囲気と大がかりな仕掛けを使うのだが、劇中では誰も殺せていない。これは彼の腕前が未熟なのではなく、むしろ劇中以外で彼の姿を見た標的はすべて始末されているからである。実際、魔王群の中でも彼の姿を見た者がいなかった。そもそも、物語全体を通してまともに死んだ名前ありの味方キャラは、バランとハドラーくらいのものである。作風と対象年齢ゆえに成果がだせなかったというべきであろう。

洞察力も特筆すべきものがあり、ポップの可能性を見抜いて真っ先に始末しようとする、竜騎将バランから黒の核晶を隠す等の活躍を見せる。ダイに対しても「これ以上彼に戦闘を経験させるべきではない」とバーンに対し忠告するなど、敵側視点においてもっともダイパーティの戦力を正確に評価していた点は特筆に価する。

同じく大魔王バーンの側近であるミストバーンとは親友である。両者は性格や嗜好などが正反対であり、本来このような性格はミストバーンが嫌うタイプの人物像のはずではあるが、彼は大魔王バーンに対して臆さずばかりか堂々と「キルバーン(=バーンを殺せ)」と名乗る度胸があったため、互いに実力を認め合う仲になっている。

また大魔王バーンに対してもその器の大きさから好意を持っており、義理ではあるが一応の忠誠心のような態度は持っている。

アニメ版のcvは田中秀幸であり、ダイの師であるアバンと同じ声優。そのため、物語の最後までアニメ化されていたならば同じ声優同士のキャラによる戦いを見ることができたはずだった。

戦闘スタイル

死神の笛を使って相手の五感を奪う特殊能力を持ち、魔界のマグマと同じ成分の血液が流れ、数多くのトラップなどを仕掛けるため、いずれも確実に相手を始末するための手段になる。また、ある理由のため刃物で突き刺されたり胴切りにされたとしても平気で立ち上がれる。むろん、死んだフリなどをして相手を騙す手法としても最適。

以下は彼の武器について解説。

  • 死神の笛
    • 鎌の形をした武器。見た目どおりの使い方の他にも、振るうたびに高周波の音を出して五感を奪い、最後には指一本動かせなくなる力を持っている、まさに悪魔の「笛」。キルバーン曰く「暗殺には最適の武器」。欠点は、職人芸のような精微な作りによって高周波を出していることであり、したがってヒビが入るだけでも笛として使うことができなくなる。ヒビすら入れられないデリケートな武器を持っていること自体、彼の高い戦闘力を証明するものでもある。

  • 血液
    • 魔界のマグマと同じ成分で、超高熱で強力な酸を含んでいる。武器にでも付着しようものなら、腐食は免れない。作中でもドラゴンキラー(店で買える武器の中でも最高クラスのもの)を使い物にならなくし、自己修復能力を持つだけでなくオリハルコン製の真魔剛竜剣の切れ味をも鈍らせた。もちろんその高熱自体も十分武器として機能し、体が破損しても平気という特性を活かして自ら片腕を切り落とすことで、片腕全体分の血液を一気に炎上させて相手に放つ「バーニングクリメイション」に仕立て上げることができる。

    • 通常は死神として暗殺の仕事をする彼が、相手と真っ向勝負をする際に使用する、タネも仕掛けもないオーソドックスな剣。しかし死神の笛を使いこなすほどの戦闘力を持っている彼がデリケートではない普通の武器を使えば、当然だが無類の強さを発揮する。アバンとのタイマンでは先制攻撃で痛手を負わせ、その後も互角に渡り合う腕前を持つ。このように通常の鍛え方をしていればまともに戦っても無敵の強さになれる素質があるのだが、彼の性格は「相手を罠にかけて倒すことこそが死神としての最高の瞬間」というものであり、「弱さゆえに卑怯だったザボエラ」とは一味違う「十分強いにもかかわらずさらに卑怯を好む」というスキのない人物像を証明する武器とも言えよう。

  • ジャッジ
    • 魔界での決闘を行う際に使われてきた、由緒ある審判マシーン。正確かつ公平な審判が可能で、しかし手には大鎌を持っており、最終的に敗者とみなした側の首をはねるようプログラムされている。判定はリアルタイムでボイス付きにて行われ、攻撃時のダメージ量などが通知される。これはゲームにおける「数値によるダメージ表示という命のやりとりのデジタル管理」をストーリーに取り込んだ場面とも言える。問題は、キルバーンの性格である。これまでのエピソードを読んでいただければわかるように、彼は正々堂々の勝負を仕掛けて罠にはめる人物である。このマシーンを使ったのはデザインが気に入った(死神である自分のスタイルに酷似する)からだが、ひそかに改造を施しており、いざという時には審判の仕事を放り出して、相手を巻き込んでメガンテを唱えるようセットされている。

  • ファントム・レイザー
    • 上記の剣を使った真っ向勝負のさなかに仕掛けた狡猾な罠。あたかも真剣勝負をするように見せかけておき、実際それができるほどの腕前を持つゆえ、この罠は、完成するまで相手に悟られることすらなかったのである。その効果は「自分にしか見えない剣1本ほどの刃を空中に設置する」というものだが、彼が所有するのはなんと13本。それを巧妙に、相手を取り囲むように少しずつ設置すれば、やがて相手は取り囲む見えない刃にズタズタに切り裂かれてしまうのである。並の剣なら真っ二つに折ってしまうほどの硬度を持っているため、破壊も困難。また、使った後も使い魔のピロロが新たに全補給してくれるなど、リソース管理も抜かりない。ただしこれにも欠点はある。それは「設置者にしか位置がわからない」ことである。一見欠点に見えないようだが、「設置者=キルバーン」とは限らない点に注目。つまり、この刃を相手に奪われて設置しなおされてしまうと、逆にその刃は相手にしか場所がわからなくなってしまう。

関連イラスト

関連タグ

ダイの大冒険 ミストバーン ピロロ 死神の笛

歩く核弾頭 死神  ピエロ 吐き気を催す邪悪

正体

重大なネタバレが含まれます。

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その正体は、彼が従えていたはずの使い魔ピロロである。

実際にキルバーンと思われていた死神を動かしていたのは全て彼であり、わかりやすく説明すると「腹話術師の逆バージョン」である。ピロロは周囲からただの弱い使い魔と思われていた故にダイたちのターゲットになることもなく、それゆえピロロが本体だとは誰も気が付かなかったのである。正体を明かすときのシーンは最後の最後で取ってつけたかのようなものだったが、正体を知ったうえで読み返してみるとそれらしい伏線がちらほらとあったりする。作品中の登場人物はもとより、読者にすら正体をさとられないあたりは相当な演技派である。あるいは、人工的な人格によって擬似的に自我をある程度持たせていたのかもしれない。もちろん魔軍のメンバーたちにも一切正体は気づかれておらず、とくに親友となっていた作中最高峰の実力と特性を持つミストバーンを完全に騙していたことを考えると、死神としての活動などほんの序の口と言えるほどの策略家である。

当然、死神ボディは人形なので損傷してもまったく平気なのは当たり前であり、壊れても修復すれば何度でも使えるうえに戦闘力も高いザボエラの超魔ゾンビも真っ青の「傷ついても痛くもかゆくもない」兵器である。アバンが「対等の相手と戦ったときに必殺の気迫が感じられない」と思うのも生物じゃないのだから当たり前と言える。しかしこの死神ボディもまた、これまで挙げた戦闘・暗殺能力以外に、本当の恐ろしい能力を隠し持っていた。それが···あのハドラーにも埋め込まれていた、ピラァ・オブ・バーンにも仕掛けられていた、魔力で作動する核爆弾「黒の核晶」である。もしもの時はこれを使って大魔王バーンを始末するつもりであり、その名前はジョークでも脅しでもなかったわけである。あのバーンをして「さしもの余も残酷さだけはお前には及ばん」と言わしめた彼のさらなる本性であった。しかも通常の「黒の核晶」とは異なり体内に流れるマグマが冷気をはじく為、凍結させて停止させることが不可能。余談だが、このマグマが血液というのも生物じゃないのだから真っ赤な嘘なのだが、動力源であることは事実でありマシンである死神ボディにとっては実質的な血液に相当しているとは言える。

こうした活動をするためにやってきたそもそもの理由は、彼を雇っていた冥竜王ヴェルザーの本心によるものだった。大魔王バーンが「地上を消滅させて魔界に太陽の光を照らす」のを目的としていたのに対し、ヴェルザーは「魔界も地上も欲していた」。キルバーンいわく「ドラゴンらしくない、まるで人間のような性格」とのことで、バーンが地上を壊滅させることを知ったことでそれを阻止して地上をも手に入れようと動き出した。結果的に封印されたヴェルザーだったが、それでも諦めることなく、地上入手の敵であるバーンを監視するために刺客を送りこんだ···それが、キルバーンなのである。

だが、そんな「真・キルバーン」とも言うべきピロロにも、完全に騙しきることができなかった相手がいる。何を隠そう、ダイたちである。なぜか。簡単だ。すでに書かれている通り、自ら正体を明かしてしまったためである。それは、暗殺が任務のキルバーンにとって、最もやってはならないことであり、相手にとどめを刺していないのに勝利を確信してしまうというわかりやすい死亡フラグを自分で立ててしまったことを意味する。しかも「地上だけを綺麗に破壊してヴェルザーに捧げるつもりだ」という真相を洗いざらい話してしまったことで、今度こそ自身がターゲットになってしまう。そして、その結果は···あまりにもあっけない瞬殺であった。「使い魔ピロロとしての戦闘力の弱さ」だけは、演技ではなかったのである。

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