サンダー・ボルトは、遊戯王OCGに存在する通常魔法カードである。
その強力な効果から2004年3月1日に禁止カードになって以来、一度も制限緩和されていない。
効果テキスト
通常魔法
相手フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。
概要
テキストがたった一行で、「単純なテキストほど強い」を地で行く効果である。
極めてシンプルで、相手モンスターの表示形式・攻撃力・守備力・レベル等を問わず全て破壊する。
「それ以外に何も書かれていない」と言うことはすなわち発動時にコストを要求せず、使用後のデメリットも存在しないということを意味する。
『遊戯王』を全く知らない人でも「強いんだろうな」となんとなく想像できるくらい強力。
対となるハーピィの羽根帚とセットで使うことで、相手のフィールドを簡単に更地にできた。
現在では禁止カードに設定されており、公式大会での使用等はできないが、
ゲーム作品ではストーリーを進めると「禁止カードが投入可能になる」(通常はどれか1枚だけ)という解禁状態になる作品も存在するため、そのような作品では強欲な壺と並び投入候補に挙がる1枚。
相手がモンスターを使用しない特殊なデッキでもない限り、手札に来て使い所がない場面が少なく、1枚で形勢を逆転できるカードである。
そのため、どのようなデッキにも無理なく投入できる。
禁止されるまで
登場
遊戯王カードの1999年3月18日発売の「STARTER BOX」に収録されたのが初出。
これはシリーズ第一弾であるvol.1発売より一ヶ月後に発売された最初の構築デッキであり、シリーズ最初期のカードである。
発売直後は罠、魔法のバリエーションが非常に少なく、効果モンスターはまだ登場しておらず、そもそも召還に生け贄が不要だった時代であり、ただの力と力のぶつかり合いでほぼ決着がついた。
そのため当時は単純に攻撃力3000の青眼の白龍が最強であり、サンダー・ボルトはそれを抑える有効手段として機能していた。
ちなみに最初期のルールでは、デッキ構築の一例としてこのカードや心変わり、死者蘇生などが平気で三枚入っているものが紹介されていた(この当時デッキ枚数は最低40枚というだけで上限が無かった)。
今から見れば信じられない、時代を感じる話である。
制限カード入り
しかし、発売された年に生け贄システムが導入され、青眼の白龍が一気に弱体化。
そして同時に設けられた「制限・準制限カード」で、サンダー・ボルトは準制限を素っ飛ばして一番最初の制限カードとなった。
禁止カードへ
そして2004年3月1日に『禁止カード』が設けられると当然のようにそれに指定され、『遊戯王』初の禁止カードとなった。
以来一度も制限が緩和されていないため、禁止カード設立以後に始めた人にとっては全くなじみのない、ある意味伝説のようなカードである(前述のようにゲーム作品を楽しんでいる場合は別)。
自分フィールドを巻き込むブラック・ホールが禁止や制限を往復しているのを考えると、いかにノーコストかつ相手フィールドのみの除去が強力であるかが分かる。
類似効果を持つカード
以下のカードはサンダー・ボルトのように規制されていないが、発動条件が設定されている。
避雷針
サンダー・ボルトの効果を相手に跳ね返す「避雷針」というカードが存在する。
こちらは全く規制されていないが、サンダーボルトの禁止化と共に全く存在意義の無いカードとなってしまった。一応入れるだけならできるが。
同じような境遇のカードとしては「壺盗み」、「グリフォンの翼」などがある。