概要
CV:曽我部和恭(黄金十二宮編での『悪』、以降善悪兼任)、野島昭生(黄金十二宮編での『善』)
関俊彦(カセットコミック版黄金十二宮編での『善』)、置鮎龍太郎(二代目)
双子座(ジェミニ)のサガ。原作時点で28歳。
アイオロスが反逆者の汚名を負う少し以前に、聖域から姿を消したとされる。
以下ネタバレ
その正体はアテナに背いた黄金十二宮編のラスボスであり、冥王ハーデス編前半の主人公(の一人)でもある、善と悪の二つの人格を持つ聖闘士。
黄金十二宮編
物語開始時点の13年前、アイオロスと共に次期教皇候補であったが、アイオロスが教皇に選ばれた為に悪の人格が発現。悪の人格に体の主導権を奪われた末に教皇シオンを暗殺し教皇になりすます。更にアテナを暗殺しようとするがアイオロスに阻まれた為に、アテナを連れて逃げたアイオロスにアテナ暗殺の濡れ衣を着せた。
シオン暗殺時には彼とアイオロス以外の黄金聖闘士は殆どが10歳以下の子供であったこともあり、すり替わったことに気づかれなかった模様。もっとも、デスマスクらの様に気づいてもあえて彼に付いた者もいる。
教皇として過ごしていた13年間は教皇の職務自体はまともにこなしてはいたようだが、既に城戸光政の手で日本に連れ帰られているアテナが奥の神殿に居ると偽り長年アテナ神殿に人を通さず自分だけが拝謁しているフリをしていた。
度々黒サガが発動し、彼の正体を見た聖域の職員を殺害して遺体を捨てていたりしたため徐々に聖闘士や職員の中でも怪しむ者が出ていたが、自分につく聖闘士を派遣してケフェウス星座のダイダロス等を殺害していた。
その実力はミロ曰く黄金聖闘士の中でも最強と言われるほど強大。
最大最強の奥義ギャラクシアン・エクスプロージョンを始め相手の精神を支配する幻朧魔皇拳・敵を異次元に送り込むアナザーディメンションなど多彩な必殺技に持ち、シャカでさえ天舞宝輪を用いてはじめて成し得た五感の剥奪攻撃をまるで当たり前の技のように振舞う。
更に遠隔操作で戦わせている己の分身にアナザーディメンションのような大技を発動させる等、その描写は黄金聖闘士の中でも頭一つぬけている。
また異様なまでに防御力が高いのも特徴。多くの黄金聖闘士は星矢たちの攻撃を見切って受け流していたが、サガの場合は直撃を受けることが多い。にもかかわらず、全くダメージを受けていないかのように再び立ち上がった。
星矢の流星拳やペガサスローリングクラッシュ、一輝の鳳翼天翔を全てまともに受けながら全くのノーダメージで、聖衣のない状態で星矢の流星拳をまともに受けて微動だにしなかった。これは聖衣が外れたデスマスクが紫龍の一撃で骨折したことを考えれば正に異常というほかない。
結局アテナの盾の光で悪の人格が浄化され…という、試合に負けて勝負に勝つという結果に終わり、主人公側が打ち倒すことは叶わなかった。その格の落ちない絶望感ゆえに、ボスキャラとしては冥王ハーデスよりも印象深いという人もいる。
ポセイドン編
彼の双子の弟であるカノンの回想で登場。
13年前に弟の悪事に怒り、スニオンの牢屋に入れるまでの様子が描かれている。
カノンとは瓜二つの容姿だが、原作では爪の形状(カノンは爪が短く、サガは長い)、アニメでは髪の色で描き分けされている。
ハーデス十二宮編
冥王ハーデスによりかりそめの命を与えられて蘇生し、裏切り者の汚名を敢えてかぶりながら十二宮を攻める。皮肉にも、悪の人格が望んで為し得なかったことを、最も忌避していただろう善の人格が為すこととなった。
冥王十二宮編では同格の黄金聖闘士相手のため、さすがに苦戦する描写が見られたものの、
1.双児宮から教皇の間へピンポイントで長距離攻撃
2.巨蟹宮から1.と同様の攻撃をしたら威力が落ちず、結果処女宮全壊
3.小宇宙を絶った状態で冥闘士を圧倒
4.視覚以外の五感を奪われながらミロらの攻撃を受け止める
など、端々で実力のほどがうかがえる。
最期は蘇生の時間が切れ聖闘士として何もできない事を悔いながら星矢達に後を託し消滅した。
「神の化身」サガ
通称、善サガ・白サガなど。
双子座の黄金聖衣、そのマスクの片面が象徴する、善の側面である。
多くの人から慕われ、『神の化身』とまで呼ばれたというサガの本来の人格。
そのカリスマたるや、三十路近い成人男性にも関わらず「聖人」「清らかでやさしい」「天使」などと形容されるほどである。
しかし、女神と教皇の暗殺を唆す弟を満潮時冠水仕様の岩牢にぶち込んだり、映画では腑抜けた主人公に喝を入れるべく脳天にギャラクシアンエクスプロージョンを叩き込んだりと、その指導精神は厳しいを通り越して殺る気満々である。
黄金十二宮編では瞬に本気になりかけた悪の人格を宥めたり、星矢の異次元送りを妨害したりと影ながら助力。悪の人格が浄化された後は、アテナの前で罪を悔いながら胸を貫き自害した。
ちなみに、星矢が聖衣を勝ち取った際に訓戒したのもこちらのサガである。
ハーデス十二宮編では弟が改心したことを知った直後感極まり「なんでもない」といいつつ仲間達の前で涙を見せた。実は結構なブラコンなのかもしれない。
「邪悪の化身」サガ
悪の人格については黒サガを参照。
「二重人格かつ双子」という双子座から連想できる要素を兼ね備えた双子座担当の一つの完成形(弟のカノンは二重人格である描写がない)。
二重人格になった原因
原作が未完のまま打ち切りで終わってしまったので単なる二重人格者でかたづけられてしまったが、連載当初は次期教皇候補筆頭だったサガに地上掌握を企む邪神が憑依、そのわずかな気配に気づいたシオンから教皇落選を告げられたのち、カノンから揺さぶりをかけられ、平常心を保てなくなり体を乗っ取られ悪の人格が発現したという設定だった。
人格が交代すると容貌と声が変化する、アテナの盾の光を浴びて祓われた謎のオーラ、サガが絶命する直前にアテナに遺した台詞などは黒幕の存在を示唆する伏線だったらしい。
この設定は改変されてはいるが、外伝のエピソードGで使われている。
アニメ版
アニメ版は教皇の設定が原作と異なっている為、教皇の弟のアーレスに成りすましている設定になっている。
また当時の原作の進行具合の都合上終盤戦の内容が異なり、実質メイン5人VSサガの構図になっておりデスマスクの様に聖衣が脱げ半裸になってしまうというオチもついている。
劇場版「真紅の少年伝説」では復活した黄金聖闘士の中でも一番目立っており、敵として星矢を導きその命をなげうって敵を倒している(この辺りのくだりは冥界編のカノンに流用されている)。
エピソードG
本編の7年前の21歳の姿で登場。
作者の絵柄のせいなのかなぜか美少女作画になっている。善の人格時は銀髪に碧い瞳、悪の人格時は黒髪に紅い瞳に変わる。
こちらでは二重人格になった原因が大神クロノスの『絶対信託』を受けたことによるものとされ、原作でもサガが使用していた神殺しの黄金の短剣はクロノスから与えられたものとされている。
シュラへの洗脳やデスマスクに当時から正体を知られた主従関係にあったことなど教皇としての面と悪人としての面が掘り下げられている。
原作に比べ黒サガの方が人格として強く、聖域を守る為に善のサガが戻る場面以外は基本黒サガでの登場になっている。
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- 双子座の黄金聖闘士