「ギャーソリン受信! バリバリだぜぇ!」
「お前達3人は俺の操り人形だ!来いっ! “アンテナ戦隊バリバリジャー”! 行けぇ!」
登場話数:バクアゲ11「少年がほしいもの」
データ
全高/194cm(ギャーソリン大暴走体/45.1m)
重量/258kg(ギャーソリン大暴走体/612.0t)
エンジン/パラボラアンテナ
スピード/電波通信最速
カスタム/バリバリアンテナ、毒々電波、感電波、秘技パラボラ返し
ナンバー/1048
ファーストラウンド(コース/市街地)
セカンドラウンド(コース/ハイウェイ空間)
ファイナルラウンド(コース/ビル街)
概要
ハシリヤンが、パラボラアンテナに込められた燃える電磁波魂をイグニッションし、地球に納車された苦魔獣。
胸中央のハシリヤンマーク付きパラボラアンテナと、それに接続される電波受信装置のパーツが寄せ集まった様な上半身を持つ。
青い碍子とそこより伸びるアンテナから成る頭部には、感電した人を彷彿とさせる髑髏の顔が配され、その双眸からは炎ではなく雷が噴き出し、口の中にも電気マークが走っている(※なお雷と炎は、どちらもプラズマの一種である)。
両肩も同じく碍子となっており、それと胸のパラボラアンテナを繋ぐ配線等がジャンクの如くゴチャゴチャと押し込まれた胴体部が目立つ。
腰ベルトのバックルに付いているナンバープレートのナンバーは「1048」。
頭頂部のアンテナからの、電撃を浴びせた人々の頭に『バリバリアンテナ』を刺し“アンテナ人間”とした上で、そこへ向けて『毒々電波』なる操作信号を送り、元の意思を残したまま自分の動きをシンクロさせながらラジコンの如く自在に操る能力を行使。これを利用して人々を無理矢理の凶行に走らせて騒乱等を効率良く拡大し、ギャーソリンを捻出・収集する。
戦闘でもアンテナ人間を人質兼牽制として敵対者に差し向け、思う通りに動けない所をネジレッタに攻撃させる戦術に転用出来ると自由度が高いも、頭頂部のアンテナを壊されれば電波の発信が断たれ操った人々も解放されてしまうと、この手の能力を持った怪人にはお約束の弱点も抱える。
しかし納車直後で、ハシリヤン改造隊長・キャノンボーグの手で密かに改造が加えられており、その効果が出るや右腕が金色の碍子が柄になった刺突剣型のアンテナに変化。毒々電波も変調して強化され、右腕からバリバリアンテナをニードル状にして飛ばす技『アンテナ乱れ撃ち』でアンテナが刺さった相手をより強力に操作し、敵対者を同士討ちさせられるまでになった。
恐らくこちらも破壊すれば効果が消失すると思われる他、より外部より強大な電波などが干渉した場合毒々電波が反発・遮断され、最終的にそれを繰り返されるとバリバリアンテナが反発による過負荷で自壊、相手が解放されてしまうという弱点がある。
単騎での戦闘では、全身から放つ『感電波』を浴びせる攻撃を得意技とする他、遠距離攻撃を受けたのをカウンターに胸のパラボラアンテナから広範囲衝撃波を放つ『秘技パラボラ返し』も持つ。
「バリバリ」が口癖の喧しい言動で、人々を勝手に操って凶行や同士討ちへ従事させたのを野次馬気分で高みの見物と洒落込む、愉快犯めいた性格。
本編での動向
未だ地球侵略が成されず失敗続きでも、やる事が思い付かず腑抜けていたサンシーター。その状況を見かねて現れたキャノンボーグより、これまでにやってきた事を見せろと仕事を催促されるや、手近な建物の上に立っていたアンテナへイターシャがハシリヤンイグニッションキーを投げ付けて装填、「アンテナ~! バリバリだぜ~い!」と言いつつ誕生。
納車直後、背後からこっそり近付いたキャノンボーグから密かに身体へ改造の細工をされたのには気付かず、サンシーターに引き連れられ行動を開始。
現れた市街地で、ネジレッタで追い立てた人々にバリバリアンテナを刺し、操るテストとして変な踊りをさせる不条理な行動を強要、ギャーソリンを収集している内に、恩人の内藤雷汰から届け屋の依頼を受けている大也以外のブンブンジャー4人が現れたので、「バ~リバリ! アンテナ人間よ、かかれぇ~!」とアンテナ人間を嗾け動きの鈍った所をネジレッタに攻撃させようとする。
しかし、アンテナ人間を掻い潜りながらブンブンチェンジをした4人は、その勢いでネジレッタを蹴散らし締めの名乗りを決める。更にアンテナ人間とネジレッタを掻い潜ったブンブンジャー3人に喰い付かれた隙を付かれ、背後からブンブルーの狙撃を喰らい頭頂部のアンテナが損壊。「壊されちゃって、困るのォ〜」と呟きつつ機能停止。毒々電波の発信を断たれ、アンテナ人間にされた人質は解放された。
だが、突如再起動したと共にキャノンボーグが仕込んでいた魔改造が発動。右腕が新たなアンテナ兼武器と化し、先程とは一転して果敢にブンブンジャーへ接近戦を挑み掛かるや、斬り掛かったブンピンクとブンブラックに感電波を流して怯ませ、ブルーの狙撃にもカウンターの秘技パラボラ返しで反撃。そこからアンテナ乱れ撃ちを放ってブルー・ピンク・ブラックへバリバリアンテナを刺し、変調した毒々電波で思い通りに操れる手駒にする事へ成功。
さっそく3人を自分の脇に並ばせ、『アンテナ戦隊バリバリジャー』と名乗らせるや唯一アンテナの刺さらなかったブンオレンジに嗾けてブンブンジャーを同士討ちに陥れ、「バリバリバリ~! 同士討ちとは楽しいぜ~!」と野次馬気分で見物していたが、緊急連絡を受け駆け付けた大也/ブンレッドに攻撃され掛けるも、操ったブルーら3人が妨害したので難を逃れる。
その後もブンブンジャーの2対3の攻防で繰り広げられる同士討ちは激しさを増すが、3人から包囲されたタイミングでレッドとオレンジは相手の攻撃を跳ね返すためにブンブンチェンジャー、ブンブンブースターの特殊攻撃を発動……させたところ残り3人のチェンジャーとブースターも共鳴、その際に毒々電波が遮断されることが判明。これに気づいたレッドとオレンジは同じくしてからくりを分析・見抜いたブンドリオの発案で特殊攻撃機能を連続使用。それらの共鳴作用により毒々電波が阻害されて操作が効かなくなった上、やがてチェンジャー・ブースターの反発による過負荷によってバリバリアンテナが自壊し、ブルーら3人が制御下から抜け出してしまう。
こうなってしまえば最早丸腰も同然で、ブンブンジャー5人からバクアゲハンドリングドライブ(ロッド・アックスVer.)をなす術無く叩き込まれ、「バリバリバリ~……圏外だ~〜っ!!」と言い残して敗北した。
その後、ヤルカーを介してギャーソリン大暴走体と化し、「バリ~!」と言いつつビル街に再出現。繰り出されたブンブンジャーロボショベル&パトカー2カスタムに対し、渾身の毒々電波を放って操ろうとするも、相手はミサイルの弾幕で防御。
更に発生した煙で視界が遮られたのを「お前も圏外か~!」と憤っている内に、相手はブンブンジャーロボナイトへ換装。果敢に接近戦を挑むも難無く反撃された挙句、トドメのバクアゲソード・ブンブンフィニッシュで通信ごと一刀両断され、「通信サービス、終了~~!!」と悲惨で世知辛い断末魔を上げて爆散、フィニッシュした。
その後、バクアゲ25においてキャノンボーグの手で改良されこれをサンシーターに強制的につけられ過去に使った苦魔獣の武装を強制的に装備させ、最終兵器運用の時間稼ぎに使われた。
余談
- ナンバーはおそらく「電磁波」の語呂合わせ(10:電、4:磁、8:波)と考えられる。
- アンテナ(パラボラアンテナ)モチーフの戦隊怪人は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する妖怪ウンガイキョウ以来9年ぶりで奇しくもこちらも製造アイテムから生まれ人々の悲鳴を集める要素がある目的を持っている。
- 声を演じる越後屋氏は今作が特撮初出演となる。
- 上述した、アンテナを破壊された時に呟いた台詞の元ネタは、マスプロアンテナのCMソング。
関連タグ
パラボラ仮面、アンテナバンキ、パラボラロイド、パラボラロイド2、妖怪ウンガイキョウ:歴代アンテナモチーフの戦隊怪人達
テラノTVギン、ムカデンパンジー、出鱈目のファンダホー:どちらも電波を発生し人々を操った能力を持つ戦隊怪人達で、部分的だがアンテナ要素も混在している。