「美しく散りなさい!」
概要
エレキマンとは、『ロックマン』シリーズに登場するボスである。
DRN.008
元々は発電用原子炉の制御作業をしていたロボット。重要な仕事を確実にこなすだけの、鋭い判断力と素早い動きを兼ね備えており、当時ライト博士が作ったロボットでは最も優秀である。
両手から放つ「サンダービーム」が特殊武器。嫌いなものは絶縁体であるゴム製品。(後に出てくるゴム製ボディのコイツのことも嫌いそうである。)
得意なことは「エレキマン」なだけにギターの弾き語りである。
弱点武器はローリングカッター。『ロックマン誕生伝説』によると、「電線を切断してしまう」イメージとのこと。
攻撃力、防御力、スピード全てにおいて突出しており、真っ当に戦うとかなり手強いが、カットマン同様「バスターでノックバックする」という弱点があり、また「ロックマンとの距離が一定になると地上でサンダービームを放つ」というアルゴリズムを持つため、一定の距離を保ってエレキマンがサンダービームを撃つ瞬間にショット+垂直ジャンプの繰り返しで完封出来る。タイミングはかなりシビアなので簡単ではないが、サンダービームの予備動作である両手を上げる動きの直後にバスターを当てることで、開始位置から全く動かずノーダメ撃破も可能。
テクニック云々より、「知ってるか知らないか」で難易度が大幅に変わるボスである。
正攻法ならブロックの上に誘導してノックバックさせ続けるのも良い。
『ロックマン&フォルテ』のデータベースでは使命感が強い一方で、捻くれた性格である事が判明している。
没デザインの一つは頭と胴体が一体化したエアーマンタイプで、もしこのデザインが選ばれていたら「エレキマンタイプ」になっていたであろう。
入手できる特殊武器
サンダービーム
高圧電流ビームを上・前・下の3方向に同時発射する。
特定の岩やブロックを破壊することができる。
貫通、高火力、連続ヒット、燃費も良しとかなり使いやすい武器。
エレキマンと双璧をなす攻撃力、防御力を誇るアイスマンをいとも簡単に粉砕できる。
ファミコン版ではカットマンにサンダービームを当てると、電撃がバラバラに弾け飛ぶという演出があるが、ダメージを与えることは可能。
ロックマンロックマンではタイムマンの弱点。
ロックマンXDiVEではエレキマン本人は参戦できなかったものの、サンダービームを装備した姿のロックマンが実装された。
使用技は「サンダービーム」の他、雷撃が左右に拡散していく「ライトニングボルト」がある。いずれの技も地形を貫通するので、汎用性が高い。
以降の活躍
GB版の『ロックマンワールド』に登場するが、攻撃力、アルゴリズムともに弱体化しており、接近戦でバスターを撃つ→ジャンプするので下をくぐる…という繰り返しであっさり倒せてしまう。
が、突き詰めれば本家も結局バスターでハメられる事を考えるとどっちもどっちだったりするが…。
『ロックマン2・ザ・パワーファイターズ』で「ロールを救え」シナリオに登場。
原作ほど動きは速くなく、距離を取ればさほど怖い敵ではないが、地面に電流を流す技だけは怯み値を計算して潰すか、間に合わなければ三角飛びの滞空時間をフルに使って回避しなければならない。
担当声優は女性(ロックマンと同じ)であり、少年型のロボットである。
弱点武器はパワーストーンで、同シナリオに登場する原作での弱点であるローリングカッターは弱点ではない。
パワーストーンを起き上がりに2連射で重ねて置いておくと、カットマンやストーンマン戦のように一撃ダウンハメのような状態に出来る。
サンダービームはダイブマン、原作通りのイエローデビル、ワイリーカプセルの弱点。
ダイブマン、ワイリーカプセルには上手く密着当てすると3発ともヒットしてごっそり削れる。
また、彼のステージでは超低確率でリメイク版ではなくFC版そのままのBGMが流れることがある。
『スーパーアドベンチャーロックマン』では、エアーマンとの戦いに負けた際に助けに来る。
CVは田野めぐみ。
『ロックマン10』では、直接の登場ではないが、ウェポンアーカイブがコピーしたデータとして登場している。サンダービームの威力は抑えられている。
(キャラ説明付き動画)
外部出演
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』ではアシストフィギュアとして登場する。ロックマン同様、FC版準拠のため一切喋らない。
アシストフィギュアの能力は敵を痺れさせるサンダービームを放つこと。攻撃を当てても怯むだけで倒せないが、場外に落とせば、そのまま撤退する。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではアシストフィギュアとしての登場はなくなったものの、アタッカースピリットとして登場している。ランクはHOPEで、憑依ファイターはやはりと言うべきかピカチュウ。
ロックマンロックマンのエレキマン
CV:小林康介
芸術肌で気取り屋な性格。その天才的な感性はいかなる理由か、「カチンコチン」や「ファイヤー」を素敵な表現だと思ったり、敵の断末魔を素敵だと感じたりと、世間一般のそれとはかなりズレている所や危ない性格が垣間見られ、一部のプレイヤーからは変態仮面呼ばわりされることも。
そのせいか、ロールはいつものエレキマンだと思い込みそうになった。
また、あらゆるものに美を求め、醜さは罪だと思っているせいか、オイルマンやボンバーマン、CWU-01Pをバカにしたような発言をしている。
やはりアイスマン同様攻撃力は常識的なレベルまで下げられている他、動きもややもっさりしている。
それでもFC版のようにパターン化出来ないので、早めに両サイドのブロックをどかして逃げ場を確保したいところ。
大技として、プレイヤーの頭上へ雷を落とすサンダーボルトを放つ。難易度がきつきつの時は、これを三連続で繰り出す。
コレで両サイドのブロックを壊して貰うと攻撃回避がグッと楽になる。
またガッツマンでの完封が最も楽なボスでもある(初期位置から動かず即座にブロックを置いた瞬間勝利が確定する)。
また、本作では弱点武器がローリングカッターからオイルスライダーに変更されている。油は基本的に絶縁性が高いので原理的にも納得できるが、きちんとオイルの上でに乗りオイルスライダー状態になって突進しないとダメージが入らないため慣れない内はバスターで攻略した方が吉。
プレイヤーキャラとしては持ち技のサンダービームが横と上下の3方向に届くクセのない性能で、操作キャラの中ではかなり使いやすい。
ただ、連射が効かないのでワイリー戦は手数の出せるキャラに比べるとやや苦戦する。
エレキプルコンテナにサンダービームを当てることで、出っ張りのある方向にコンテナを移動させることができる専用アクションを持つ、また、電撃トラップから一切ダメージを受けない。
クラシックモードでは従来通りの馬鹿げた火力を持つ他、バスターでノックバックするという弱点が無くなったため、パターンこそ一定だがバスター撃破にはかなり神経を使う。
ロックマンメガミックスのエレキマン
原作による少年っぽいデザインとは違い、ありがひとし版として長身で青年風にアレンジされている。
更にマスクの雷部分が正面まで尖ると言うアレンジも加わっている。
冷静で判断力の優れた性格の持ち主で、カットマンと並ぶリーダーシップを誇る。
だが休日にライトナンバーズと遊園地に遊びに行った時、その性格が一瞬にして崩れた。
アイスマンに憧れられていて、ロックマンとは仲が良い。
ギガミックス2巻の『暗黒の月』では、ロックマンとの共闘でダブルサンダービームが使えた。
かつて自らを暴走させたワイリーに嫌悪感を抱いている。
そのためライト博士が断腸の思いでロックマンを復活させるためカットマンを犠牲にした際はその必要性を内心理解しつつものワイリーが提案しやったことではないかと問い詰めた。
Archie Comics Mega Manのエレキマン
『ロックマン編』から初登場し、それまでにワイリーの手によって敵ロボットとしてロックマンに立ち向かったが、後にライト博士の修理によってロックマンをサポートする仲間として登場するようになる。
敵ロボ当時はロックマンに対する因縁を持ち、ライバル意識を持っていたが、現在はロックマンとライト博士を守る心強い仲間として行動している。
そのため、『ロックマン2編』ではワイリーによって洗脳されたロックマンを救出すべく、他のライトナンバーズと供にワイリー城に侵入するが、メカドラゴンからの攻撃によって負傷し、カットマンとアイスマンと供に先に離脱した。(ちなみにこの瞬間によってロックマンの正気を取り戻せた)
アメコミオリジナルの『エメラルド・スピアズ編』ではロボット博覧会に参加するライト博士の護衛として、ロックマン、ロール、ラッシュと供に行動するが、ロボット撲滅テロ組織『エメラルド・スピアズ』が仕掛けた爆弾を取り除くためにロックマン・ファラオマン・クエイクウーマンと供に活躍する。
実はワイリーによって敵ロボにされた当時、軍人だったテロ組織の首領『ザンダー』に目を負傷させ、サイボーグ移植させてしまった事で酷く憎まれていた。
当然洗脳されたために本人の記憶に残っていないらしいが、その件に関しては一度謝罪したものの、結果的には敵の逃亡によって打ち明けてくれなかった。
ソニックとロックマンのスペシャルコラボ編では、最終回にてアイテム2号に乗ったライトナンバーズと供に、ソニックとロックマンを援護しに登場する。
冷静な性格の持ち主で、ライトナンバーズのリーダーとして活躍している。そのためロックマンとは仲が良い。
デザインは原作よりだが、ロックマンよりも身長が高く、設定は恐らくありがひとし版に近い物とされる。
ロックマンエグゼのエレキマン
CV:鈴木千尋
エレキテル家のナビ。電気属性。敵を落雷で攻撃する「サンダーボルト」、敵エリアに電極「ゼッドロッド」を建て電流で攻撃する「シークエンスボルト」が主な技。「サンダーボルト」がメガクラスチップで使用できる。
デザイナーの石原氏のお気に入りのキャラクターであり、初期稿(怪物のようなデザインをしている)と決定稿のデザインのギャップはエグゼシリーズでもトップクラスである。その容姿と、悪役ながらも主人思いの健気な性格と最終的には味方になってくれることからユーザーの人気は高く、u-capcomの「好きなナビ」ランキングで8位を獲得した。開発中、スタッフの間では「ブルースと似ている」と言われたららしい。
作中での主な活躍
ロックマンエグゼ
WWWのエレキ伯爵のナビとして登場。科学省の空調管理システムと発電所を占拠し、エレキプログラムを強奪する。が、ロックマンとの戦いに敗れる。
最初の戦闘では不死身で一気に大ダメージを与えたとしても、すぐさま雷で回復されてしまう(頑張ればHP0にできるがそれでも倒せない)。
しばらくすればイベントが発生し、現実世界の熱斗を操作することで発電機の電源を落とし、エレキマンの回復を阻止できる。
この頃のエレキマンは敵キャラという事もあってゲーム上の会話用グラフィックの目にハイライトが無い。(公式画では最初からハイライトがある。)
因みに彼が占拠した発電所の電脳は難易度が無茶苦茶高くスタッフ関係者に会うたび「どうにかならなかったのか」と指摘されるエグゼ1屈指の難易度の高さを誇る。
その理由として……
- 電脳のマップが停電の影響(という設定)で、目視できない床がある。
- 停電の影響でPETのバッテリーを気にしながら探索するしかなく、もしバッテリーが切れたら戦闘後のHP回復ができなくなる。
- さらにプラグアウトによる脱出も不可能。
- 先に進むためにサイバーでんちを使ったパズルギミックがあるが、間違えるといちいち充電しにプログラムくんのところへ戻らないといけない。
- おまけにプログラムくんも、事件の影響でウイルスになっているおり、話しかけると戦闘になってしまう個体もいる。
- ボス戦もエレキマンとブルースの二連戦。無論、負けたらセーブした場所に逆戻り
この難易度はリメイク作品のOSSである程度改善されたが、移植版のVCやアドバンスドコレクションでは仕様が原作と同じのままである。
(しかし、クイックセーブ&ロード機能があるためやり直しが容易になっている)
ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション
バトルチップゲートを使うことにより登場する隠しキャラの一人。
プレイヤーには「クールだが、主人公思いの友人」のように接してくれる。エリア両端の電極から電流を流す「エレキデスロード」、追尾する電撃の玉を発射する「サンダーボール」が今作限定の技。
「ダッシュエレキソード」も使う。
なお、テーマ曲は初代エレキマンステージのアレンジとなっている。
ロックマンエグゼトランスミッション
時系列は1と2の間に当たる。よってオペレーターは逮捕された(と思われる)エレキ伯爵に代わり、後述のアン・エレキテルと推測される。(ただ、3の後と思われるバトルチップGPでエレキ伯爵が登場しているのでここら辺は何とも言えない。脱獄でもしたのだろうか。単にアニメを見ているファンへのファンサービスとも取れるが。)
ゼロウィルスに感染したことで暴走し、ロックマンに出会うやいなや襲いかかってくる。敗北後に我にかえるとロックマンの存在に気がつく間も無くプラグアウトした。
ステージの壁から電撃が伸びてくるなど初代エレキマンのオマージュが多い。
アニメでも使用した落雷技「ライトニングブレス」(アニメでは手から電撃を放つ技だったが)、初代エレキマンが使用した「サンダービーム」(ちゃんと三方向に分裂する)を使ってくる。トランスミッションでは後者のチップも手に入る。
ロックマンエグゼ6 電脳獣グレイガ
グレイガ版のリンクナビ。逮捕されたエレキ伯爵に代わり妻のアン・エレキテルがオペレートする。
没落したエレキテル家復興のため看板などの充電の仕事をしており、悪事から完全に足を洗った。
1で自身を倒した熱斗たちに久方ぶりに出会った時には動揺していた。この描写から一見、1から6までの長い間に熱斗たちに会っていないかのように見えるが、一応先述の通りトランスミッションで熱斗たちと再戦しているので彼らに出会うのは3回目という事になる。(トランスミッションのエレキマンは暴走していた時の記憶が無かった上にプラグアウトする際にロックマンの存在に気付く間も無かった事を考えるとある程度辻褄は合う。)
リンクナビとしてはスカイエリアのコントロールパネルからオペレートでき、水柱を蒸発させたり、雷雲を操る能力で雲を払ったりなどの能力を見せる。
ロックマンエグゼ(アニメ)
ゲーム同様、最初はWWWのエレキ伯爵のナビとして登場する。地下鉄を暴走させたり、新作ゲームのデータを盗むなどの悪事を働く。
中盤以降は完全に熱斗やロックマンたちの仲間となり、他のWWWのナビと同じくカレー屋Maha一番で働くことになる。
エレキ伯爵とは強い信頼関係で結ばれているらしく、マグネットマンとの戦いの際、
「負けられない!我が主エレキ伯爵の為・・・、この勝負っ!」
と発言している。
第一期終盤にマグネットマンを道連れにデリートされたが、描写はないがロックマンがデリートされた他のナビやブルースを修復したときに、ヒートマンなどと一緒に修復して貰ったと思われる。ので、2~3話後には普通に出てくる。
第二期、第三期ではあまり出番は無く、四期に至っては一切出番が無いが、第五期で再登場を果たす。
エレキ伯爵の妻、エレキ夫人のオペレートするエレキマンは異常な強さを発揮しており、本来苦手な木属性のトマホークマンを一撃で倒すほど。それ故かエレキ伯爵もエレキマンも彼女に逆らうことが出来ない。
漫画版では
WWWが壊滅し酒浸りの日々を送るエレキ伯爵を見限り、同じく行き場を失ったボンバーマンと共に、組織を壊滅させたロックマンとブルースに復讐しようと戦いを挑むが…
ゲーム、アニメともに「健気」、「主人思い」、「最終的には味方になる」などのことが共通している。
関連イラスト
ロックマン
ロックマンエグゼ
初代とエグゼ
関連タグ
ロックマン ロックマンロックマン ライトナンバーズ ロックマンエグゼ